ブエルタ・ア・エスパーニャ第17st:頂上バトル勃発、制したのはペリッツァーリ!ブエルタ難関ステージでプロ初勝利!ピドコックが2位でトップ3堅守、選手投票で新たな問題の場合レース撤退の可能性も

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この日のステージ前には選手会らにより投票が行われ、「基本的にはレース継続を望む声が多数だが、これからのステージでもしレース進行を妨げる抗議デモが発生するようなことがあれば、選手たち自身の判断によりレースを放棄する可能性を排除しない」との結果を主催に提出していた。そんなステージは山頂ゴールの難関ステージ、総合優勝争いは間違いなく勃発することが予想されたが、その通り激戦が勃発、勝利をつかんだのは新人賞ジャージを着用するジュリオ・ペリッツァーリ(レッドブル・ボーラハンスグロエ)だった。
最後の頂上への登坂に入り一気に絞られたバトルは、総合リーダーのヨナス・ヴィンゲガード(ヴィズマ・リースアバイク)、総合2位のジョアオ・アルメイダ(UAEチームエミレーツ)、総合3位のトム・ピドコック(Q36.5プロサイクリング)、総合4位のジャイ・ヒンドリー(レッドブル・ボーラハンスグロエ)、総合5位のペリッツァーリ、総合7位のマシュー・リッチテロ(イスラエル・プレミアテック)による直接対決となる。ここで新人賞ジャージを争うペリッツァーリとリッチテロが応酬を繰り広げるが、それにピドコック便乗する形で自らの総合3位を守る走りに徹する。ヴィンゲガードはいつものキレのある動きが見られず、ただ淡々と対処する中、アルメイダもいったん遅れるなど、ぎりぎりの走りで踏ん張り切る。このトップ二人が苦戦しているように見える中で、それ以外の選手たちはそれぞれのためのバトルを展開することとなった。

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そして最後は抜け出したペリッツァーリがそのまま独走でゴール、見事自らのプロ初勝利をブエルタ・ア・エスパーニャの総合優勝というこれ以上ない結果を残して見せた。何度となく追走を仕掛けたリッチテロだったが、結局脚を使い過ぎて追い込むことができず、代わりにピドコックが最後に急加速アタックを決め2位に入った。ヒンドリーが3位、ヴィンゲガードが4位、アルメイダが5位とそれぞれ数秒ずつを開けてのゴールとなった。リッチテロは結局6位に終わったが、総合では順位を一つ上げて総合6位となった。
この日は最後まで走り切れるのか、そんな不安に包まれながらのスタートとなったこのステージは序盤から12名の逃げが形成された。当然メイン集団ではヴィズマ・リースアバイクが主導権を握りそれを射程圏内のとどめたままレースは進んでいく。先頭集団は分断と合流を繰り返す中、メイン集団はこの日はヴィンゲガードの為に淡々とペースを刻んでいく。

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頂上ゴールに入る前には一人握りとなった逃げの背後にはメイン集団が迫り、この日の逃げ切りはなくなった。そして上りがスタートすると、まず最初に後れを取ったのは総合5位のフェリックス・ガル(デカスロンAG2Rラモンディアル)だった。そして次に遅れたのはUAEチームエミレーツのアシスト勢、何とエースのアルメイダは早々とアシストを失い丸裸にされてしまう。

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だがこの日のヴィンゲガードの動きも冴えない。突き放すチャンスがありながら、アタックを仕掛ける様子はなく、ただじっと耐えしのぐように見える。セップ・クス(ヴィズマ・リースアバイク)のリードアウトから何とかペースを上げ一度はアルメイダを突き放すが、、その差は僅かしかなくアルメイダはマイペースでジワリとその差を詰めて追いついてしまった。

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この状況に別の思惑を持った勝負が勃発する。新人賞争いと総合3位争いという事なる動きが折り重なり、ペリッツァーリ、リッチテロ、ピドコックがそれぞれの目標のための動きを繰り返す。そしてペリッツァーリが数的有利も味方につけステージ勝利を挙げた。最後まで動きの渋かったヴィンゲガードとアルメイダは、ピドコックのゴール前での切れ味鋭いアタックにも反応しきれなかった。
トム・ピドコック(ステージ2位)
「今日は総合表彰台というポジションを守るためにステージを犠牲にしたんだよ。勝てたかもしれないけど、最大の目標は総合表彰台を守り抜くこと、だからときには勝負をしないという決断も戦略なんだよ。ボーラ以外はみな単独だったけど、皆うまく乗り切ったと思うよ。」
ヨナス・ヴィンゲガード(ステージ4位)
「今日本当はタイム差をつけたかったんだけど、まあ結果には満足しないとね。今日最後に残ったメンバーは、力量が拮抗していたんだよ。僕もベストではなかったけど、何とか最後までついていけたよ。調子が100%ではない時でも、何とか生き残れた日は”いい日だった”と言わないとね。今日は乗り越えられたんで、あとは明日の個人TTに専念だね。」
ブエルタ・ア・エスパーニャ第17ステージ順位
1位 ジュリオ・ペリッツァーリ(レッドブル・ボーラハンスグロエ) 3h37’00”
2位 トム・ピドコック(Q36.5プロサイクリング ) +16”
3位 ジャイ・ヒンドリー(レッドブル・ボーラハンスグロエ) +18”
4位 ヨナス・ヴィンゲガード(ヴィズマ・リースアバイク) +20”
5位 ジョアオ・アルメイダ(UAEチームエミレーツ +22”
6位 マシュー・リッチテロ(イスラエル・プレミアテック) +26”
7位 フェリックス・ガル(デカスロンAG2Rラモンディアル) +53”
8位 トースタイン・トレーエン(バーレーン・ヴィクトリアス)
9位 セップ・クス(ヴィズマ・リースアバイク) +58”
10位 マッテオ・ヨルゲンセン(ヴィズマ・リースアバイク) +1’44”
ブエルタ・ア・エスパーニャ総合順位
1位 ヨナス・ヴィンゲガード(ヴィズマ・リースアバイク) 64h53’55”
2位 ジョアオ・アルメイダ(UAEチームエミレーツ +50”
3位 トム・ピドコック(Q36.5プロサイクリング ) +2’28”
4位 ジャイ・ヒンドリー(レッドブル・ボーラハンスグロエ) +3’04”
5位 ジュリオ・ペリッツァーリ(レッドブル・ボーラハンスグロエ) +3’51”
6位 マシュー・リッチテロ(イスラエル・プレミアテック) +4’57”
7位 フェリックス・ガル(デカスロンAG2Rラモンディアル) +4’59”
8位 セップ・クス(ヴィズマ・リースアバイク) +6’24”
9位 トースタイン・トレーエン(バーレーン・ヴィクトリアス) +7’06”
10位 マッテオ・ヨルゲンセン(ヴィズマ・リースアバイク) +10’16”
H.Moulinette












