昨日の不完全燃焼のステージから一転、勝利に飢えた猛者どもの逃げが戦局を大きく変えたステージとなった。今大会ステージ勝利狙いといざという時離脱しての総合系アシストの二段構えで逃げに選手を送り込み続けているUAEチームエミレーツの戦略がこの日も炸裂、マルク・ソレルとホァン・アユソ(共にUAEチームエミレーツ)の最強コンビを送り込無ことに成功した。
昨日の不完全燃焼のステージから一転、勝利に飢えた猛者どもの逃げが戦局を大きく変えたステージとなった。今大会ステージ勝利狙いといざという時離脱しての総合系アシストの二段構えで逃げに選手を送り込み続けているUAEチームエミレーツの戦略がこの日も炸裂、マルク・ソレルとホァン・アユソ(共にUAEチームエミレーツ)の最強コンビを送り込無ことに成功した。

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そして逃げ切りが濃厚になると、ソレルがこの日最後の山岳で猛アシストを披露し逃げから飛び出し先行していた3人までのタイム差を一気に詰めてしまう。そのタイミングでアタックを敢行したアユソは、その後合流してきたハビエル・ロモ(モビスター)と共にゴールまで協調体制を組んで逃げ続けると、最後はゴールスプリントでロモを下して今大会2勝目を挙げた。チームはこれで12ステージ(うちステージは勝者なし)で4勝と驚異的な勝率をとなっている。
今シーズンでのチーム離脱が決まっているアユソにとっては立つ鳥跡を濁さず、最後まで全力で勝利を狙う姿勢は崩さない、一切の妥協はしないという明確な意思と覚悟の元に勝利を挙げて見せた。ロードレースではよくあるのだが、移籍が決まったとたんにチームのアシストが無くなり孤立したり、当人が全力を出し切らないというケースがあるだけに、アユソはいい形でチームを去ることができそうだ。
総合争いは大きな動きもなく最強山岳勝負へ向けしばしの小休止といったところだが、それでもヴィズマ・リースアバイクが常にペースを維持、総合リーダーのヨナス・ヴィンゲガード(ヴィズマ・リースアバイク)が好むペースで展開され、ライバルたちはそれに合わせて走らせ続けられる形となった。この疲労が明日以降のステージでどのように影響していくか要チェックだ。

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そんなステージはその総合勢の動きを見越し、大所帯の逃げが飛び出していく。144.9㎞のステージの残り75㎞の段階で先頭は52人にまで膨れ上がり、この日出走した内に1/4ほどが逃げに乗る。総合勢にポイントを奪われないためにこの日もマッズ・ピーダースン(リドル・トレック)は必死の走りを見せる。だがここから当然のように逃げメンバー内でのサバイバルバトルが始まる。
徐々にその数を減らしていく先頭集団、そして先頭集団から6名の逃げが飛び出し、さらに上りに入るとそれが3名へと人数を減らす。すると後続の追走集団から猛然とソレルに引き連れられてきたアユソが追いつき様にそのままアタックを仕掛ける。そのアタックに合流を果たしたのはロモただ一人だった。逃げていた3名のうちの一人、ブリユ・ローラン(グルーパマFDJ)が必至の走りで追走を続ける。

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後続の総合集団でも大きな動きはないままにレースは淡々と展開、先頭ではローランの猛追を気にしながらもロモとアユソの二人旅はゴールまで続いた。アユソは流石の肝の座り方で、ロモが先頭後退を要求しても時にそれを完全に無視しスキップ、追いつかれることを嫌うロモは苛立ちながらも牽引をする羽目となった。この小さな心理戦はゴールまで大きな結果へと繋がり、アユソは難なくロモをスプリントで振り切った。ロモはハンドルを叩いて悔しがったが、勝負の世界、駆け引きとは何たるかを感じさせるステージとなった。
総合勢は安泰、逃げに乗ったブルーノ・アルミレール(グルーパマFDJ)が一人総合6位まで順位を上げて見せた。
ホァン・アユソ(ステージ1位)
「ソレルの引きは最高だったよ。逃げというよりもペロトンと言っていいほどのサイズだったけど、そこで主導権を握ってペースをコントロールしてくれたんで、仕掛けるための準備もしやすかったよ。すでにステージ勝利を挙げていたから、ロモとの駆け引きでは強気に出られたんだよ。こういう戦略は好きではないんだけど、チームオーダーで、彼が勝ちたいのであれば、彼のほうがより長く引くという状況にしたかったんだ。時にそうやってクレバーに立ち回らないといけないよね。それでスプリントもドンピシャでハマったしね。あのゴール前は良く知ったコースだったので、なの事負けられなかったよ。全てが完璧に思い通りになったよ。」
ブエルタ・ア・エスパーニャ第11ステージ順位
1位 ホァン・アユソ(UAEチームエミレーツ) 3h16’21”
2位 ハビエル・ロモ(モビスター)
3位 ブリユ・ローラン(グルーパマFDJ) +13”
4位 ヴィクトル・カンペナールツ(ヴィズマ・リースアバイク) +17”
5位 マッズ・ピーダースン(リドル・トレック)
6位 ニコ・デンツ(レッドブル・ボーラハンスグロエ)
7位 ダミアン・ハウソン(Q36.5プロサイクリング) +18”
8位 サンティアゴ・ブイトラゴ(バーレーン・ヴィクトリアス)
9位 マーケル・ベロキ(EFエデュケーション・イージーポスト)
10位 パブロ・カストリーリョ(モビスター)
ブエルタ・ア・エスパーニャ総合順位
1位 ヨナス・ヴィンゲガード(ヴィズマ・リースアバイク) 44h36’45”
2位 ジョアオ・アルメイダ(UAEチームエミレーツ +50”
3位 トム・ピドコック(Q36.5プロサイクリング ) +56”
4位 トースタイン・トレーエン(バーレーン・ヴィクトリアス) +1’06”
5位 フェリックス・ガル(デカスロンAG2Rラモンディアル) +2’17”
6位 ブルーノ・アルミレール(グルーパマFDJ) +2’23”
7位 マッテオ・ヨルゲンセン(ヴィズマ・リースアバイク) +2’26”
8位 ジャイ・ヒンドリー(レッドブル・ボーラハンスグロエ) +2’30”
9位 ジュリオ・チッコーネ(リドル・トレック) +2’33”
10位 ジュリオ・ペリッツァーリ(レッドブル・ボーラハンスグロエ) +2’44”
H.Moulinette












