ブエルタ・ア・エスパーニャ第10st:快速ステージでヴァインが今大会2度目の逃げ切り勝利!ヴィンゲガードがマイヨ・ロホ再奪取に成功!総合上位勢はお互い駆け引きも決着つかず
徐々に激しくなっていく山岳直接バトル、だがこの間のヨナス・ヴィンゲガード(ヴィズマ・リースアバイク)の勘違いアタックが功を奏して今現在総合優勝争いで優位に立っているが、このステージでは最後までライバルたちと競り合い集団でゴールとなった。このステージでも一度は動きを見せたがその後は大きな動きないままに総合優勝争いに大きな変動はなかったが、ヴィンゲガードはトースタイン・トレーエン(バーレーン・ヴィクトリアス)から総合リーダージャージを奪取し、いよいよ総合バトルは新なフェーズへと突入することとなりそうだ。

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そんなステージを制したのはジェイ・ヴァイン(UAEチームエミレーツ)、2時間近く決まらなかった逃げだったが、ようやく決まった逃げに対してメイン集団から飛び出して合流、そしてそのまま逃げ続けると、まるでリプレイを見ているかのようにまたしても逃げ集団から飛び出すと、後続のメイン集団と同じペースで一人逃げ続けタイムを縮めさせなかった。そのまま笑顔ゴール、E-スポーツ出身の男が今大会2勝目を挙げるとともに、山岳賞ジャージをがっちりとキープした。これがチームにとって今大会10ステージで4勝め、通算では今シーズン80勝目となった。パブロ・カストリーリョとハビエル・ロモのモビスターコンビがそれぞれ単独で2位と3位に入りチームにとっては貴重な結果となった。
昨今のレースはとにかくペースが速い、このステージでも到底山岳ステージとは思えるハイペースで展開し、タイムオーバーにならないように各チームのスプリンターたちは必死の脚利を強いられることとなった。そんなステージは序盤から逃げが全く決まらない。ハイペースと相まって全く展開が読めない状況となるが、果てしないアタックの応酬の末が繰り広げられると、ヴィクトル・カンペナールツ(ヴィズマ・リースアバイク))がヴィンゲガードを含む10人ほどの少人数で飛び出していく。最大ライバルのジョアオ・アルメイダ(UAEチームエミレーツ)やトレーエンらは完全に予想すらしておらず、ここで慌てることとなる。しかしこの動きも結局決定打とはならず、さらにそこから時間を要しこの日の逃げが決まった。
この日もイスラエルのパレスチナ侵攻への反対デモが発生する中、それをかわして飛び出していった選手たちが逃げを形成していく。するとそこへ山岳賞ジャージのヴァイン、さらにはミケル・ビョルグ(UAEチームエミレーツ)が後続集団から勢いよく飛び出し合流していく。UAEチームエミレーツとしては前回同様総合バトルが勃発した際にはいつでも下がってアシストをするための逃げであるとともに、隙あらばステージ優勝を狙うという2段構えの戦略となる。最終的に逃げは30名ほどの大所帯となり、メイン集団をバーレーン・ヴィクトリアスが先導し、タイム差が開くのを抑える役目を担った。

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さすがに逃げが多すぎると、さらにそこからアタックが発生することとなる。山岳ポイントではロモとヴァインが飛び出し先行、ポイントを獲得する。しかし後続の追走との差は小さく残り40㎞であっさりと捉まり、新たな少数先頭集団が形成される。
そして頂上ゴールまでの最後の上りに入るとカストリーリョが先行、そしてそれを追ってヴァインがそれを猛追していく。その背後ではトレーエンが遅れを取り、更にアルメイダのアタックでヴィンゲガード、マッテオ・ヨルゲンセン(ヴィズマ・リースアバイク)、トム・ピドコック(Q36.5プロサイクリング)、マシュー・リッチテロ(イスラエル・プレミアテック)に総合集団が一旦は絞られてしまう。
ヴァインがこの総合集団と同じタイムでタイムを刻み、全く追随を許さない中、総合争いは沈静化、次々に選手たちが追い付き、総合上位勢がほぼそろう形となる。そのままヴァインは逃げ切りで勝利、2022年に続いた大会2勝目を挙げた。そしてメイン集団はスプリントをするもタイム差なくゴール、本格的勝負はよく第11ステージへと持ち越された。
ジェイ・ヴァイン(ステージ1位)
「今日は2時間半かけてようやく逃げに乗れたよ。今日は本当に長らく動きが確定しなくて、チーム無線からは”明日にとっておけ”という指令も出ていたんだよ。でもそこからさらに45分頑張ってようやく逃げに乗れたよ。そこまでが本当にしんどかったよ。だけど最後の上りに入ったらさらにしんどかったよ。とにかくほかの選手を連れていきたくなかったので、そこは頭脳戦を仕掛けたんだよ。それでそこから順番にライバルたちに追いつき置き去りにしていったんだ。あとは歯を食いしばって最後まで踏ん張ったよ。」

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ブエルタ・ア・エスパーニャ第10ステージ順位
1位 ジェイ・ヴァイン(UAEチームエミレーツ) 3h56’24”
2位 パブロ・カストリーリョ(モビスター) +35”
3位 ハビエル・ロモ(モビスター) +1’04”
4位 ライアン・アーチー(EFエデュケーション・イージーポスト) +1’05”
5位 トム・ピドコック(Q36.5プロサイクリング)
6位 ジュリオ・チッコーネ(リドル・トレック)
7位 ジャイ・ヒンドリー(レッドブル・ボーラハンスグロエ)
8位 マッテオ・ヨルゲンセン(ヴィズマ・リースアバイク)
9位 ジュニオール・レチェレフ(T-レックス・クイックステップ)
10位 ジョアオ・アルメイダ(UAEチームエミレーツ)
ブエルタ・ア・エスパーニャ総合順位
1位 ヨナス・ヴィンゲガード(ヴィズマ・リースアバイク) 37h33’52”
2位 トースタイン・トレーエン(バーレーン・ヴィクトリアス) +26”
3位 ジョアオ・アルメイダ(UAEチームエミレーツ) +38”
4位 トム・ピドコック(Q36.5プロサイクリング ) +58”
5位 フェリックス・ガル(デカスロンAG2Rラモンディアル) +2’03”
6位 ジュリオ・チッコーネ(リドル・トレック) +2’05”
7位 マッテオ・ヨルゲンセン(ヴィズマ・リースアバイク) +2’12”
8位 ジャイ・ヒンドリー(レッドブル・ボーラハンスグロエ) +2’16”
9位 ジュリオ・ペリッツァーリ(レッドブル・ボーラハンスグロエ)
10位 マシュー・リッチテロ(イスラエル・プレミアテック) +2’43”
H.Moulinette












