ブエルタ・ア・エスパーニャ第4st:下剋上!急遽呼び戻され参戦のターナーがまさかのスプリントでグランツール初勝利で号泣!ガウドゥは着順で上回りヴィンゲガードから総合リーダーの座を奪取

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昨日に引き続き、ポジション取りの妙でまさかの下克上が発生した。誰もがスプリンターたちによる直接勝負になるかと思われたが、勝利したのはリードアウトが完璧に決まっていたヤスパー・フィリップセン(アルペシン・ドゥクーニンク)でも今大会注目のイーサン・ヴァーノン(イスラエル・プレミアテック)でもなかった。ひときわガタイのいいベン・ターナー(イネオス・グレナディアス)は先行してスプリントを開始すると、一気に先頭に躍り出るとそのままゴールラインを駆け抜けた。絶妙にタイミングでコースど真ん中に位置どったことでライバルたちの進路も抑え込み、見事に誰も予想できなかった勝利を手にして見せた。今大会前別のレースに出場していたが、そのレースを切り上げて急遽呼び戻されて出場しているターナー、その運の強さがここでも発揮された。
フィリップセンは、このターナーの動きでアシストが下がっていくスペースが無くなり、結果リードアウトの影から飛び出すタイミングが遅れてしまい2位に終わった。そしてそのアシストのエドワード・プランカート(アルペシン・ドゥクーニンク)がそのまま3位に入る形となり、こちらもまた進路を失ったヴァーノンは4位に沈んだ。狙ったわけではなかったかもしれないが、結果的にすべての状況がターナーの味方をする形となった。
総合で同タイムだったヨナス・ヴィンゲガード(ヴィズマ・リースアバイク)とダビ・ガウドゥ(グルーパマFDJ)だが、昨日の段階では着順の差で総合リーダーと2位という形だった。つまりこの日先着すれば順位を奪えると踏んだガウドゥはその任務を遂行、ゴール手前数キロから何度となくコースがカーブしたり道幅が狭くなったりすることで、位置取りさえしっかりしておけば先着できると判断、スプリントに参加するわけではなかったが常に集団前方に位置取りヴィンゲガードに対し先着、そのまま総合リーダーの座、そしてその証のマイヨ・ロホを奪い取って見せた。

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まだ前半の第4ステージだが、T-レックス・クイックステップは昨日のステージで総合トップ10入りをしたチームの核、ヴァレンティン・パレ・パントレが早くもこのステージでリタイアとなってしまった。そんなステージは序盤から山岳が連なるが、5人の逃げが決まる。だがやはりステージ勝利を狙いたいチームが簡単に逃げ切りを容認しきることはなかった。残り95㎞の山岳で早々と逃げを捉えるが、早すぎ誰がために次の逃げが発生してしまう。しかしこの日もリドル・トレックとアルペシン・ドゥクーニンクの2チームがスプリント勝利の為に集団のペースを保ち、逃げを射程圏内に収め続ける。

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そしてこの逃げも吸収され、また新たにブルーノ・アルミレル(デカスロンAG2Rラモンディアル)が飛び出すが、これも残り15㎞で捉まってしまう。そして残り10㎞を切るとここからコースの幅が急激に狭まる区間が増え、落車が次々と発生する。するとイスラエル・プレミアテックのエース、ジョージ・ベネットも激しく落車、このステージ最下位でゴールすることとなってしまった。またUAEチームエミレーツもサブエース格のジェイ・ヴァインが同じく落車してしまい、大きくタイムを失ってしまった。ゴール前何度となく繰り返されるラウンドアバウト、更には幅が狭まることで、位置取りはより重要なものとなっていく。先頭で展開するのはいつも通りアルペシン・ドゥクーニンク、だがそれ以外は混沌とした状況となり、どのチームもアシストとエースが切り離された状況となってしまう。

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最後まで隊列を崩さなかったアルペシン・ドゥクーニンクは、フィリップセンが自分の間合いまで引き付けようとグッと堪えるが、これが仇となってしまう。その背後から飛び出したターナーに完全に進路を塞がれ、反対側に展開しようにもヴァーノンが横にいる状況となってしまい、思い切ったスプリントができないままターナーに勝利を許してしまった。
ベン・ターナー(ステージ1位)
「本当にクレイジーな一週間だよ。ジロで脚にトラブルが生じていたんだけど、それでもチームは僕をレネウィィツアーに送り出してくれていたんだ。そうしたら急遽ブエルタに来れるか、言われたんだよ。もちろん答えは即答で’イエス!’だったよ。でもこっちへきて最初のスプリントでチェーン脱宅に見舞われて凹んだね。でも今日はなんかいい感じだったんだよ。」

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ブエルタ・ア・エスパーニャ第4ステージ順位
1位 ベン・ターナー(イネオス・グレナディアス) 4h50’14”
2位 ヤスパー・フィリップセン(アルペシン・ドゥクーニンク)
3位 エドワルド・プランカート(アルペシン・ドゥクーニンク)
4位 イーサン・ヴァーノン(イスラエル・プレミアテック)
5位 イェンス・ベルマンス(アルケアB&Bホテルズ)
6位 マッズ・ペデルセン(リドル・トレック)
7位 ファビオ・クリステン(Q36.5プロサイクリング)
8位 オールイ・アウラール(モビスター)
9位 トーマス・シルバ(カハルーラル・セグロスRGA)
10位 ニコラ・ブラッティ(バーレーン・ヴィクトリアス)
ブエルタ・ア・エスパーニャ総合順位
1位 ダビ・ガウドゥ(グルーパマFDJ) 15h45’50”
2位 ヨナス・ヴィンゲガード(ヴィズマ・リースアバイク)
3位 ジュリオ・チッコーネ(リドル・トレック) +08”
4位 イーガン・ベルナル(イネオス・グレナディアス) +14”
5位 トム・ピドコック(Q36.5プロサイクリング) +16”
6位 ジャイ・ヒンドリー(レッドブル・ボーラハンスグロエ)
7位 サンティアゴ・ブイトラゴ(バーレーン・ヴィクトリアス)
8位 マッテオ・ヨルゲンセン(ヴィズマ・リースアバイク)
9位 セップ・クス(ヴィズマ・リースアバイク)
10位 ホァン・アユソ(UAEチームエミレーツ)
H.Moulinette












