ブエルタ・ア・エスパーニャ第2st:ヴィンゲガードやピドコックは土砂降りの路面で落車も復帰、総合バトルの上りゴールを制したのはヴィンゲガード、チッコーネを僅差でかわしステージまず一勝

©ASO
ブエルタ・ア・エスパーニャなのにイタリアで走っていることに違和感を感じるが、イタリアらしい雨のステージとなった。乾燥した大地と灼熱のサバイバルがシンボルのブエルタらしからぬステージは、中盤に激しい雨に見舞われると、ラウンドアバウトで落車が発生、総合優勝候補のヨナス・ヴィンゲガード(ヴィズマ・リースアバイク)やトム・ピドコック(Q36.5プロサイクリング)らが巻き込まれてしまう。しかし濡れた路面が幸いし大きなけがなく復帰した総合勢は、そのまま上りゴール勝負へと流れ込んでいく。総合上位勢による直接対決となったゴール勝負を制したのはヴィンゲガード、早くもステージ勝利と共に総合リーダーに躍り出た。これが自身ブエルタ・ア・エスパーニャでは初のステージ勝利となった。
ステージ2位にはヴィンゲガードの隣でバイクを投げ出し田が僅かに届かなかったジュリオ・チッコーネ(リドル・トレック)が入った。今大会では総合は狙わず山岳賞に専念すると発言しており、まずはステージ勝利が欲しいところだったが、僅かに届かなかった。
まだダビ・ガウドゥ(グルーパマFDJ)に続いて、ステージ4位にはイーガン・ベルナル(イネオス・グレナディアス)が入り、また一歩完全復活へ近づいている。2019年にはツール・ド・フランス制覇、2021年にはジロ・デ・イタリア制覇をし、将来を嘱望される中で2022年初頭にトレーニング中に停止した路線バスの後部に時速50㎞で突っ込み、背骨を含め全身20か所を骨折、肺破裂などを含め生存率は5%と言われる大事故に見舞われてしまう。しかしそこから不死鳥のごとくカムバックを果たすと、徐々に結果が伴うようになり、今シーズンはジロ・デ・イタリアでも総合7位と遂に総合一桁台までその順位を上げてきた。今大会もどこまでその勢いが継続していくかが楽しみだ。

©ASO
この日も昨日に続いてのイタリアステージ、そしてこの日は5人に逃げが前半の平坦区間で発生する。この日メイン集団を終始コントロールしたのはQ36.5プロサイクリング、エースのピドコックでステージを狙うために万全の態勢を組む。逃げに乗っていたニコ・デンツ(レッドブル・ボーラハンスグロエ)がメイン集団へ呼び戻され逃げは4人に、そしてQ36.5プロサイクリングのおかげで逃げとのタイム差は2分ほどで推移する。
そしてレースは後半に入ると逃げは3人に人数を減らし、激しい雨が路面を濡らし、メイン集団では落車が続出する。まず犠牲となったのはブエルタの元山岳ジャージ獲得者のギヨーム・マルタン(グルーパマFDJ)だった、ダークホース的存在で総合トップ10候補にも名を連ねていたが、早くもリタイアとなってしまう。また同じく総合力のあるジョージ・ベネット(イスラエル・プレミアテック)も落車、戦列へ復帰は果たしたが、苦悶の表情からも痛みがあることは明白だった。

©ASO
そして残り30㎞のラウンドアバウトでまたも落車が発生、絶対的優勝候補のヴィンゲガードまでもが巻き込まれてしまう。しかしこれによりメイン集団は一度ペースを落とし、安全に雨に濡れた区間を抜けていくことを選択した。

©ASO
先頭の3人はペースが上がらない中、メイン集団は路面状況が良くなると徐々にタイム差を詰めていき、そして遂にこの日の逃げは終了、そしてメイン集団はそのまま霧のゴール上り勝負へと向かっていく。各チームエース格がほぼ勢ぞろいする中、先に仕掛けたのはUAEチームエミレーツだった、マルク・ソレル(UAEチームエミレーツ)が揺さぶりを仕掛けるアタックを決めると、それを号砲に一気に各チームのエースが動き出す。そしてチッコーネが先頭に躍り出ると、そのまま自分の間合いからスプリントを開始する。しかしその背後からヴィンゲガードが追いすがると、最後はぎりぎりのタイミングでバイクを投げ出しタイヤ厚の分だけ先着して見せた。
ヨナス・ヴィンゲガード(ステージ1位、総合1位)
「正直最終コーナーを曲がった時点では勝てるとは思っていなかったよ。でもそこからゴールラインまでが、思っていた以上に長かったので、運よく追い越すことができたよ。落車は結構ハードにいったんだけど、でも少しあざがあるくらいで、特に怪我がなかったんだ。おそらく濡れた路面でうまく滑ったことで、怪我が少なくて済んだんだね。」

©ASO
ブエルタ・ア・エスパーニャ第2ステージ順位
1位 ヨナス・ヴィンゲガード(ヴィズマ・リースアバイク) 3h47’14”
2位 ジュリオ・チッコーネ(リドル・トレック)
3位 ダビ・ガウドゥ(グルーパマFDJ)
4位 イーガン・ベルナル(イネオス・グレナディアス)
5位 ジョアオ・アルメイダ(UAEチームエミレーツ) +02”
6位 フェリックス・ガル(デカスロンAG2Rラモンディアル)
7位 ジャイ・ヒンドリー(レッドブル・ボーラハンスグロエ)
8位 ホァン・アユソ(UAEチームエミレーツ)
9位 マッテオ・ヨルゲンセン(ヴィズマ・リースアバイク)
10位 トム・ピドコック(Q36.5プロサイクリング)
ブエルタ・ア・エスパーニャ総合順位
1位 ヨナス・ヴィンゲガード(ヴィズマ・リースアバイク) 7h56’16”
2位 ジュリオ・チッコーネ(リドル・トレック) +04”
3位 ダビ・ガウドゥ(グルーパマFDJ) +06”
4位 イーガン・ベルナル(イネオス・グレナディアス) +10”
5位 トム・ピドコック(Q36.5プロサイクリング) +12”
6位 ジャイ・ヒンドリー(レッドブル・ボーラハンスグロエ)
7位 サンティアゴ・ブイトラゴ(バーレーン・ヴィクトリアス))
8位 マッテオ・ヨルゲンセン(ヴィズマ・リースアバイク)
9位 ホァン・アユソ(UAEチームエミレーツ)
10位 マルク・ソレル(UAEチームエミレーツ)
H.Moulinette












