ツール・ド・フランス第17st:落車発生のゴール勝負を制したのはポイント賞のミランで大会2勝目!メリエールとギルメイは落車で勝負できず、総合勢は休息の一日に

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最後のアルプスでの勝負へ向けて総合勢がゆったりと休んだ一日、スプリント勝負へともつれ込んだ最終局面は、落車によって左右されてしまった。ポジション取りの妙を改めて痛感するステージなった。そんなステージを制したのはポイント賞のヨナタン・ミラン(リドル・トレック)、最大ライバルのティム・メリエールとビニアム・ギルメイ(インターマルシェ・ワンティ)が残り1㎞で発生した落車で勝負できずに終わる中、落車を免れた先頭集団による小集団スプリントを制して今大会2勝目を挙げた。
ステージ2位にはヨルディ・ミーウス(レッドブル・ボーラハンスグロエ)、トビアス・アンドレセン(ピクニック・ポストNL)が3位に入った。ミランにとってはある意味イージーウィンとなってしまったこのステージ、ポイント賞を脅かすのは総合リーダーのタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツXRG)であり、できる限りポイントを積み重ねておきたいステージできっちちとポイントを上積みした。

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そんなステージは総合勢にとってはアルプス前の休息となった。この日は落車が発生したが、救済措置に全員が同タイムを与えられることとなった。最終決戦。間違いなく仕掛けなければならないヨナス・ヴィンゲガード(ヴィズマ・リースアバイク)に対し、それを迎え撃つタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツXRG)は大幅なタイムの余裕を持っており、間違いなく余裕を持っての対応となるだろう。
この日のステージはヨナス・アブラハムセン(Uno-Xモビリティ)の4人の逃げから始まった。しかし3分ほどのタイム差しか与えられず、スプリンターチームが集団のペースを維持していく。レース終盤に入ると横風区間でメカトラから復帰した直後のワウト・ファン・アールト(ヴィズマ・リースアバイク)がそのまま集団から飛び出し単独で追走を始めるが雨が降り出すと、あっさりとメイン集団につかまってしまった。

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スプリンターチームと総合系チームの激しい位置取り争いの末に、先行していた逃げ集団は最後まであきらめなかったアブラハムセンが残り4㎞で吸収されると、一気に更なるハイスピードバトルへと向かっていく。しかしロータリーの位置取りでミランとメリエールは番手を下げてしまい、ここから必死にポジション確保に動く。だがその残り1㎞のバナー付近、道路幅が細くなる場所で時速70㎞で落車が発生してしまう。難を逃れたのはほんの一握り、その背後では落車が道路幅をふさいでしまい、多くの選手が足止めを食らってしまった。難を逃れたミランは、独特な頭が小刻みに揺れるパワースプリントで先着しゴールで雄たけびを上げた。

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ヨナタン・ミラン(ステージ1位)
「本当にうれしいよ。ピレネーもサバイバルを生き残れたけど、それは一人では成し得なかったからね。チームのサポートがあったから今日この場にいれたんだ。それがねkれ場今日の勝利もなかったよ。そして今日は最高のポジションまで導いてもらえた。だからこの勝利はチームのものだよ。」
「まだ山岳があり、そこを生き残れないと意味がないからね。でも今はレースが楽しいと思えているよ。最後まで中間スプリントを狙って、そして最終ステージを勝利することを念頭に置いているよ。(ポガチャルがポイント賞の2位であるため)」
タデイ・ポガチャル(総合1位)
「明日はヴィズマが攻めてくるだろうけど、受けて立つよ!」
ツール・ド・フランス第17ステージ
1位 ヨナタン・ミラン(リドル・トレック) 3h25’30”
2位 ヨルディ・ミーウス(レッドブル・ボーラハンスグロエ)
3位 トビアス・アンドレセン(ピクニック・ポストNL)
4位 アルノー・デ・リー(ロット)
5位 ダビデ・バレリーニ(XDSアスタナ)
6位 アルベルト・ダイネーゼ(アルペシン・ドゥクーニンク)
7位 ポール・ピノー(グルーパマFDJ)
8位 ユーゲニー・ペドロフ(XDSアスタナ)
9位 クレメント・ルッソ(グルーパマFDJ)
10位 ヤスパー・ストゥーヴェン(リドル・トレック)
ツール・ド・フランス総合順位
1位 タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツXRG) 61h50’16”
2位 ヨナス・ヴィンゲガード(ヴィズマ・リースアバイク) +4’15”
3位 フロリアン・リポウィッツ(レッドブル・ボーラハンスグロエ) +9’03”
4位 オスカル・オンレイ(ピクニック・ポストNL) +11’04”
5位 プリモズ・ログリッチ(レッドブル・ボーラハンスグロエ) +11’42”
6位 ケヴィン・ヴォークラン(アルケアB&Bホテルズ) +13’20”
7位 フェリックス・ガル(デカスロンAG2Rラモンディアル) +14’50”
8位 トビアス・ヨハンセン(Uno-Xモビリティ) +17’01”
9位 ベン・ヒーリー(EFエデュケーション・イージーポスト) +17’52”
10位 カルロス・ロドリゲス(イネオス・グレナディアス) +20’45”
H.Moulinette












