ジロ・デ・イタリア第17ステージ:一度は捉まった逃げのスタインハウザーが再アタックからの逃げ切りでプロ初勝利!ポガチャルはまたしてもライバルたちを置き去りにするもマイペースで2位

©Giro d’Italia
誰にとってもプロ初勝利というのは価値あるものだ。しかしそれが初めて出場したグランツールで、さらにはなん換算額捨て時でとなれば、その価値は計り知れない。そんな戦績を書き記したのが、23歳のドイツ人、ゲオルグ・スタインハウザー(EFエデュケーション・イージーポスト)だ。ステージ序盤から逃げるも一度は捉えられたが、さらにそこからもう一度アタックを決めると、今度はゴールまで独走を決め鮮やかに勝利をつかみ取った。
そのスタインハウザーの背後から迫ったのがマリア・ローザのタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)、だがこの日はスタインハウザーの素晴らしい走りによりタイム差があったために、ポガチャルはライバル達いる集団から残り3㎞でするりと抜け出すと、そのまま猛追をすることなくマイペースで淡々と上り続けた。それでも最後まで追いつかれることなく単独走でのステージ2位、ライバルたち全員にまたしてもタイム差をつけてその差を広げて見せた。
第16ステージの予定されていた今大会の最高到達地点チマ・コッピが、昨日のコース変更に伴い、このステージに再設定された。このステージも逃げ切り容認の公算が高かったため、各選手がスタートと共にアタックを開始するが、4人の逃げがようやく決まったのは最初にチマ・コッピを通過したものが得る称号争いが迫ってからだった。昨日ステージ2位でポガチャルに称賛されたギウリオ・ペリッツァーリ(VFバルディアーニCSFファイザネ)、さらに第12すーてじ勝利のジュリアン・アラフィリップ(ソウダル・クイックステップ)、元ジロ覇者のナイロ・キンターナ(モビスター)、アマニュエル・ゲブレザビエ(リドル・トレック)の強豪4人が飛び出していくが、勢いのあるペリッツァーリが写真判定の末チマ・コッピを制した。

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そしてここからの長い下りでスタインハウザーら6名が合流審、この日の逃げは10人となる。このまま容認されるかに思われたが、この日はDSMフィルメニッヒ・ポストNLが逃げを射程圏内にとどめるペースで走り続ける。チームのエース、総合7位のロメイン・バルデ(DSMフィルメニッヒ・ポストNL)での後半勝負をもくろんでの動きだったが、結果的にこの動きがまたしても思わぬ展開を呼ぶ。
次の山頂もペリッツァーリが先頭通過し、一気に山岳賞争いでポガチャルに次ぐ2位に浮上するが、その次の山岳を前に、またしてもDSMフィルメニッヒ・ポストNLが加速、残り61㎞を残し早々と逃げを捉まえてしまう。この動きには、UAEチームエミレーツも不満の表情を見せ、DSMフィルメニッヒ・ポストNLの選手とやりあうシーンが見られた。
しかし逃げが早々と捕まったことで、新たなアタックのにおいがし始めると、真っ先に動いたのは、最初の逃げのメンバーだった。まずはゲブレザビエがアタック、そしてそれに続いてスタインハウザーが追走を仕掛ける。二人は合流しペースを上げていく。だがここでまたしてもDSMフィルメニッヒ・ポストNLが加速、先頭の二人を追走した選手を飲み込んでいく。

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残り33㎞ではスタインハウザーが早くも単独となるが、ここから素晴らしい走りを披露した。後続のメイン集団もこれを追う様子を見せなかったものの、スタインハウザーはペースよく走り続ける。そして迎えた最後の丘での頂上ゴールへの局面を迎えても、スタインハウザーのペースは落ちてこない。その間に後続ではイネオス・グレナディアスらが動いたことで、ポガチャル、総合2位のダニエル・マルチネス(ボーラ・ハンスグロエ)、総合3位のゲラント・トーマス(イネオス・グレナディアス)、総合5位のアントニオ・チベリ(バーレーン・ヴィクトリアス)、総合7位のバルデ、総合9位のアイナー・ルビオ(モビスター)の6名にまで絞られてしまう。総合4位だったベン・オコナー(デカスロンAG2Rラモンディアル)はこの日は体調がすぐれずここで遅れていってしまう。

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そして満を持して残り3㎞の勾配がきついコーナーの立ち上がりで、ポガチャルがアタックを仕掛ける。するりと抜け出したが、その速さは切れ味鋭い剃刀のよう、あっという間に後続との差が開いていった。しかし集団内でも、新人賞争いのチベリが最大ライバルの総合6位のサイメン・アレンスマンとのタイム差、さらには一つ上の総合順位のオコナーとのタイム差を広げるべく素晴らしい走りを見せる。
スタインハウザーはポガチャルが迫っていることを認識しながらも、十分なタイム差を維持し続け笑顔でゴールラインを通過した。そしてポガチャルもそれに続き、ステージ3位争いは激しいバトルの末チベリが確保、ボーナスタイムも獲得し、直接ライバルたちにタイムを稼いだだけでなく、総合表彰台も約1分30秒に迫った。大会前はダークホースにすら名前が上がらなかった男が、驚きの走りを続けている。
ゲオルグ・スタインハウザー(ステージ1位)
「今日はスタートから調子が良くて、”俺これ行けんじゃね?”と思ったんだよね。だから仕掛けたんだけど、意味不明なんだけどなぜかメイン集団が早々と捉まえに来てしまったんだ。だけどまだ距離もあったし、どうせならもう一発、と思ってもう一回飛び出したんだ。大成功だったよ。途中ポガチャルがアタックを下と無線で聞いて焦ったよ。でも残り2㎞のバナーでのタイム差を聞いたときに、これならいける、って思ったんだ。」
ゲラント・トーマス(総合3位)
「今日は仕掛ける予定でチームが動いてくれたんだけど、僕に脚が残っていなかったよ。でも総合2位のマルチネスらとゴールできたのでよしとしないとね。チームはいい仕事をしてくれたよ。」
ベン・オコナー(総合4位)
「今日は苦しかった、息ができなかったんだ。とにかく粘るしかなかった。明日からは平坦ステージなので、土曜日に調子が戻っていることを願うよ。」
ジロ・デ・イタリア第17ステージ順位
1位 ゲオルグ・スタインハウザー(EFエデュケーション・イージーポスト) 4h28’51”
2位 タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ) +1’24”
3位 アントニオ・チベリ(バーレーン・ヴィクトリアス) +1’42”
4位 ゲラント・トーマス(イネオス・グレナディアス)
5位 ダニエル・マルチネス(ボーラ・ハンスグロエ)
6位 アイナー・ルビオ(モビスター)
7位 ロメイン・バルデ(DSMフィルメニッヒ・ポストNL)
8位 サイメン・アレンスマン(イネオス・グレナディアス) +1’55”
9位 ヤン・ヒルト(ソウダル・クイックステップ)
10位 ラファル・マイカ(UAEチームエミレーツ)
ジロ・デ・イタリア総合順位
1位 タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ) 63h31’18”
2位 ダニエル・マルチネス(ボーラ・ハンスグロエ) +7’42”
3位 ゲラント・トーマス(イネオス・グレナディアス) +8’04”
4位 ベン・オコナー(デカスロンAG2Rラモンディアル) +9’47”
5位 アントニオ・チベリ(バーレーン・ヴィクトリアス) +10’29”
6位 サイメン・アレンスマン(イネオス・グレナディアス) +11’10”
7位 ロメイン・バルデ(DSMフィルメニッヒ・ポストNL) +12’42”
8位 アイナー・ルビオ(モビスター) +13’33”
9位 フィリッポ・ザナ(ジェイコ・アルーラ) +13’52”
10位 ヤン・ヒルト(ソウダル・クイックステップ) +14’44”
H.Moulinette












