ドワース・ドア・フランデーレン2024:ヴィズマ・リースアバイクに明と暗!パリ~ニースを制した新加入のヨルゲンセンがまたしても勝利!しかしファン・アールトが落車で鎖骨と胸骨、肋骨を骨折


©DDV
今シーズンチームを去ったプリモズ・ログリッチ(ボーラ・ハンスグロエ)の後継者として新加入したマッテオ・ヨルゲンセン(ヴィズマ・リースアバイク)だったが、チームもそこまでの期待はいきなりしていなかった。まだ23歳のアメリカ人には今シーズンゆっくりと成長カーブを描いて欲しいという期待だったが、ヨルゲンセンはその期待をはるかに上回るパリ~ニース制覇をやってのけた。そしてアシストとしてドワース・ドア・フランデーレンのスタートラインについたヨルゲンセンだったが、絶対的クラシックのエース、ワウト・ファン・アールト(ヴィズマ・リースアバイク)がまさかの落車に巻き込まれリタイアすると、そのまま急遽エースとなる。そしてそのまま残り7㎞でアタックを敢行すると、なんと驚きの逃げ切り勝利を挙げて見せた。
「すでに夢のようなシーズンだよ。まだふわふわしていて実感がないよ!チーム戦略としては、出来る限り多くの選手を最終局面に残すことが重要だったんだ。ファン・アールトが落車してしまい、その後ろにいたんだけど、僕は何とか難を逃れたんだ。ファン・アールトが病院に行ったことは聞いているので、あまり酷くないといいな。」ヨルゲンセンはチーム戦略を説明しながらも、エースのファン・アールトの無事を願った。

©EUROSPORTS
そのファン・アールトは激痛から絶叫するシーンも見られた。大きく裂けたジャージに擦過傷、鎖骨と肋骨7本、胸骨を骨折していることが判明し、エースとして挑む予定だった春先のクラシックはすべてキャンセルとなり手術を行い、最短でジロ・デ・イタリアでの復帰を目指すこととなった。チームとしては痛手だが、ヨルゲンセンの思わぬ躍動が、すでにその穴を埋めるに余りある結果をチームにもたらしている。

©Uno-X
大会2にはヨナス・アブラハムセン(Uno-X)が入り、チームにとって大きな表彰台を獲得した。表彰台最後の一角はベテランのステファン・キュング(グルーパマFDJ)が確保した。
レースは残り67㎞の地点で人数を減らしていた先頭集団で落車が発生、これによりファン・アールトがリタイアとなった。その後も人数を減らしていった集団だったが、残り5人となった先頭集団にヨルゲンセンとべノートの2枚を残したヴィズマ・リースアバイクが積極的に攻撃を仕掛け続ける。べんーとが何度となく揺さぶりと攻撃を繰り返すと、残り7㎞で満を持してヨルゲンセンがアタックを仕掛ける。だがこれに対してキュング、アブラハムセン、ドリエス・デ・ボンド(デカスロンAG2R)の3名は完全にお見合い状態となる。お互いけん制し合ってしまったことでヨルゲンセンはあっという間に独走態勢となり、そのまま先頭でゴールラインを駆け抜けた。
大会初のアメリカ人チャンピオンの誕生と同時に、ファン・アールトが今シーズン目標に掲げていたフランダースクラシック断念という明と暗が同時に訪れたヴィズマ・リースアバイクにとっては素直に喜びきれない大会となってしまった。しかしチームは明確に戦略を変更、ビッグタイトルであるツアー・オブ・フランダースをヨルゲンセンを中心とした新たな布陣で狙うことを明言した。
ドワース・ドア・フランデーレン2024
優勝 マッテオ・ヨルゲンセン(ヴィズマ・リース・ア・バイク) 4h7’44”
2位 ヨナス・アブラハムセン(Uno-X) +29”
3位 ステファン・キュング(グルーパマFDJ)
4位 ティス・ベノート(ヴィズマ・リースアバイク)
5位 ドリエス・デ・ボンド(デカスロンAG2R)
6位 ジョシュア・ターリン(イネオス・グレナディアス) +44”
7位 ヨナタン・ミラン(バーレーン・ヴィクトリアス) +1’47”
8位 ミカエル・ヴァルグレン(EFエデュケーションイージーポスト)
9位 マティアス・ノースガード(モビスター)
10位 トマ・ガシニエ(トータルエナジーズ)
H.Moulinette
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