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©La Vuelta

ブエルタは連日のようにドラマを用意している。ステージ勝利争いのほうはまたしても落車の影響で混沌とする。しかしそんな中で教本通りのチームワークとアシストを見せたのがアルペシン・ドゥクーニンク、そしてそのチームワークをきっちりと活かしきって勝利したのは昨日に引き続きカデン・グローヴス（アルペシン・ドゥクーニンク）だった。豪快に自力でスプリントしてきたフィリポ・ガンナ（イネオス・グレナディアス）を僅差で振り切り見事ステージ連覇を成し遂げた。

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そして総合ではロメイン・バルデ（チームDSMフィルメニッヒ）がこのステージだけで5分半近いタイムロスを喫した。さらに総合リーダーのレムコ・エヴァネポエル（ソウダル・クイックステップ）が中間スプリントポイントで突如としてスプリント、ボーナスタイムを獲得して見せた。

第5ステージの逃げはただ一人、エリック・ファグンデス（ブルゴスBH）が単独で逃げ続けた。186.5㎞の長丁場だが、残り41kmまで粘り続け集団に吸収された。ここからは各チームスプリントへ向けた動きとなるが、この日のコースも道幅が細くなったり、ロードファニチャー（構造上排除できない道路構造物）が隊列を何度も乱し、選手たちはその都度隊列を組みなおすこととなった。

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そして迎えた中間スプリントでエヴァネポエルがまさかの加速、グローヴスに先行しトップで通過して見せた。通過後にグローヴスに合図を送ったエヴァネポエルに対し、グローヴスは不満げな表情を見せた。

そして迎えた残り3㎞手前、救済措置エリアギリギリでこの日も大きな落車が発生した。総合勢は難を逃れたが、多くの選手が巻き込まれ、また足止めを食らい、スプリント争いから脱落する。そんな中難を逃れた選手たちは縦一列に長く伸び、ますます加速していく。最高の隊列を組めたのはアルペシン・ドゥクーニンク、落車で3名のアシストを失いながらも、集団先頭でアシスト2枚を残しゴール前へと飛び込んでいく。

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そして完璧なリードアウトからコース右側ギリギリを駆け上がるグローヴスに対し、ガンナはコース左側へと展開、更にその背後からドリエス・ファン・ヘステル（ダイレクトエナジーズ）がアルベルト・ダイニース（チームDSMフィルメニッヒ）がさらに迫るが、タイミングドンピシャで仕掛けたグローヴスが見事今大会2勝目をステージ連覇で成し遂げた。今大会総合勢が振るわないイネオス・グレナディアスはガンナがスプリント勝利を狙いに行く奇策に出たが、一歩及ばなかった。

総合ではボーナスタイムを獲得したエヴァネポエルが総合ライバルたちに6秒のタイム差を広げることに成功した。これはタイム差以上に、エヴァネポエルが明確に総合優勝を狙うという意思表示であり、調子がいいことをアピールしている。

カデン・グローヴス（ステージ1位）：「2勝目を挙げられるなんて最高だね。それが連覇ならなおさらだよ。それに昨日のように上りがなかったのでよかったよ。」

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ブエルタ・ア・エスパーニャ第5ステージダイジェスト
https://youtu.be/AJ2QbAkTYys?si=fVU9RaLXyE31qid-

ブエルタ・ア・エスパーニャ第5ステージ順位
1位　カデン・グローヴス（アルペシン・ドゥクーニンク）　　　4h23’43”
2位　フィリポ・ガンナ（イネオス・グレナディアス）
3位　ドリエス・ファン・ヘステル（ダイレクトエナジーズ）
4位　アルベルト・ダイニース（チームDSMフィルメニッヒ）
5位　ルイス・アスキー（グルーパマFDJ）
6位　エドワード・テウンス（リドル・トレック）
7位　ダビ・ゴンザレス（カハルーラル・セグロスRGA）
8位　ジオフリー・スープ（グルーパマFDJ）
9位　ヘスス・エズクエラ（トータルエナジーズ）
10位　ジャラッド・ドリズナース（ロット・デスティニー）

ブエルタ・ア・エスパーニャ総合順位
1位　レムコ・エヴァネポエル（ソウダル・クイックステップ）　　　17h12’29”
2位　エンリック・マス（モビスター）　　　+11”
3位　レニー・マルティネス（グルーパマFDJ）　　　+17”
4位　ヨナス・ヴィンゲガード（ユンボ・ヴィズマ）　　　+37”
5位　アレクサンダー・ヴラソフ（ボーラ・ハンスグロエ）　　　+39”
6位　キアン・アイデブルックス（ボーラ・ハンスグロエ）
7位　プリモズ・ログリッチ（ユンボ・ヴィズマ）　　　+43”
8位　ホァン・アユソ（UAEチームエミレーツ）　　+44”
9位　マルク・ソレル（UAEチームエミレーツ）　　+48”
10位　ジョアオ・アルメイダ（UAEチームエミレーツ）

H.Moulinette