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©La Vuelta

連日のように落ち着きのない展開が起きるブエルタ・ア・エスパーニャ、この日も落車が連発し、さらにはスプリントステージにもかかわらずかなりの長距離アップヒルゴールという癖のあるコース設定に、最後の瞬間まで予想できない展開となった。もちろんそんなステージではスプリントステージ恒例のチームトレインなどは形成できることなどなく、混沌とした中での個の力の勝負となった。馬力勝負となったスプリントを制したのはカデン・グローヴス（アルペシン・ドゥクーニンク）、豪快に最後の最後で末脚を見せセバスチャン・モラーノ（UAEチームエミレーツ）に逆転勝利して見せた。これがグローヴスにとってはグランツール3勝目となった。

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総合争いではサンティアゴ・ブイトラゴ（バーレーン・ヴィクトリアス）が救済措置のないゴール前3.8㎞で落車に巻き込まれ悶絶、ゴールは果たしたものの、このステージだえkで2分以上を失う結果となってしまった。またこのステージで総合リーダージャージを他の選手に譲渡し、チームへのプレッシャーを軽減したかったレムコ・エヴァネポエル（ソウダル・クイックステップ）だったが、思惑通りにはいかず、そのまま首位をキープ、しばらくはプレッシャーと向き合うステージが続きそうだ。

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そんな第4ステージはスタート直後から、エデュアルド・セプルヴェダ（ロット・デスティニー）を中心とした3名が飛び出していく。そしてこの日はこの最初の逃げがそのままこの日のペースメーカーとなる。メイン集団はアルペシン・ドゥクーニンクとチームDSMフィルメニッヒが主導権を握り展開、逃げの3名は2分以上のタイム差を与えられることなく、常に射程圏内で泳がされることとなる。

セプルヴェダは繰り上げで着用している山岳賞ジャージを自らの物にするためにこの日は飛び出し、そしてこの日の山岳ポイントを荒稼ぎすることで、史上初のアルゼンチン人のグランツールリーダー（山岳賞）となった。そして逃げはそのまま残り18㎞で吸収されると、展開は一気にスプリントへ向けたものとなる。

だがこの日もここから落車の影響が出る。残り3.8㎞で発生した落車では、ブイトラゴ以外にもこのステージでの勝利を狙っていたブライアン・コカード（コフィディス）も巻き込まれてしまう。これにより集団は分裂、難を逃れた選手たちはさらにここからリスクと向き合いながらの走りを要求される。

激しく変動する先頭のポジション争い、アシストたちが目まぐるしく動き回り誰が有利なのかさえ読めない展開となる。そしていつも通りコース取りは他のグランツールに比べてコーナーも多く道幅も狭い。それが最後にもう一波乱呼び起こすこととなる。先頭で残り350mの左コーナーを抜けたかに思われたマレィン・ファン・デン・ベルグ（EFエデュケーション・イージーポスト）だったが、コーナーを抜けてすぐにまさかのコース幅減少帯があり、結果コーナーを曲がり切れずバランスを崩し落車、これにグローヴスのアシストでもあったロベ・フハイス（アルペシン・ドゥクーニンク）も巻き込まれてしまう。

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これが影響し後続との差が広がったモラーノはこれがチャンスと見てロングスパートを開始する。この賭けは成功したかに思われたが、諦めない男グローヴスが粘りの走りで猛追、残り100mで大逆転で勝利を奪い去った。モラーノは2位、3位にはエドワード・テウンス（リドル・トレック）が入った。

カデン・グローヴス（ステージ1位）：「今年は最高のシーズンだよ。ジロ・デ・イタリアに続いてヴエルた・ア・エスパーニャでも開幕早々にステージ勝利、これが選手生活のハイライトにならないといいなぁ。（笑）　あの最後のコーナーはタイトすぎたよ。あそこでフハイスがこけたんで、モラーノとの差が開いてしまったんだ。でもそこで冷静になりきれたのが勝因だったね。」

ブエルタ・ア・エスパーニャ第4ステージダイジェスト
https://youtu.be/xbCXP5Mmx8M?si=z0go9XUHFvHR5yOu

ブエルタ・ア・エスパーニャ第4ステージ順位
1位　カデン・グローヴス（アルペシン・ドゥクーニンク）　　　4h05’41”
2位　セバスチャン・モラーノ（UAEチームエミレーツ）
3位　エドワード・テウンス（リドル・トレック）
4位　ミラン・メンテン（ロット・デスティニー）
5位　ドリエス・ファン・エステル（トータルエナジーズ）
6位　オールイス・アウラル（カハルーラル・セグロスRGA）
7位　ユーゴ・ページ（インターマルシェ・サーカス・ワンティ）
8位　ルイス・アスキー（グルーパマFDJ）
9位　シャーン・フリン（チームDSMフィルメニッヒ）
10位　アンドレア・ヴェンダラメ（AG2Rシトロエン）

H.Moulinette
ブエルタ・ア・エスパーニャ総合順位
1位　レムコ・エヴァネポエル（ソウダル・クイックステップ）　　　12h48’52”
2位　エンリック・マス（モビスター）　　　+5”
3位　レニー・マルティネス（グルーパマFDJ）　　　+11”
4位　ヨナス・ヴィンゲガード（ユンボ・ヴィズマ）　　　+31”
5位　アレクサンダー・ヴラソフ（ボーラ・ハンスグロエ）　　　+33”
6位　キアン・アイデブルックス（ボーラ・ハンスグロエ）
7位　ロメイン・バルデ（チームDSMフィルメニッヒ）　　　+35”
8位　プリモズ・ログリッチ（ユンボ・ヴィズマ）　　+37”
9位　ホァン・アユソ（UAEチームエミレーツ）　　+38”
10位　マルク・ソレル（UAEチームエミレーツ）　　　+42”

H.Moulinette