ブエルタ・ア・エスパーニャ2023第1st.:チームTTは大波乱!雨と日没に各チーム大苦戦!選手たちからは恨み節も、そんなステージを制したのはチームDSM,モビスターとは1秒以内の差(ダイジェストあり)
ついに開幕したブエルタ・ア・エスパーニャ、そのオープニングステージはチームTTだ。過去に何度も日暮れで見にくいコースと舗装の悪さで落車連発で苦情殺到したチームTTは今年も健在、日暮れで真っ暗となったコースに加え、さらに今年はそこに大粒の雨が波乱を演出した。
打ち付ける雨、さらにスタート順が遅いチームにとっては日暮れによりどんどんと視界が失われていくという悪コンディションの中、2番手スタートのチームDSMフィルメニッヒが大金星を挙げた。チームはロメイン・バルデが絶対的エースだが、先日の世界選手権U-23個人TTで世界チャンピオンとなったロレンツォ・ミレッシが先頭でゴールし総合リーダーの証、マイヨ・ロホに袖を通した。
ステージ2位に入ったのは地元スペインのモビスター、完全な暗闇の中を素晴らしい走りを見せたが、ゴール前でばらけてしまい,5番目にゴールした選手での計測となるチームTTで、結果的に1秒以下、僅か0.55秒届かずステージ2位に終わった。しかし総合優勝を狙うエンリック・マス(モビスター)にとっては、多くの総合系選手がタイムを失う中優位に立つ形となった。
総合連覇を狙っているレムコ・エヴァネポエル(ソウダル・クイックステップ)はやはり暗くなって見にくいコース、さらには雨にぬれた路面にリスクを冒すことができずに走ることとなり、結果6秒差で3チームが並んだが、こちらも1秒以下の差でステージ4位に終わった。ゴール直後からエヴァネポエルの恨み節炸裂、「暗くなることぐらいわかってたはずだ、誰だよこんなスケジュール管理もできないステージを用意したのは。」と怒り心頭だった。
ブエルタを3度制覇しているプリモズ・ログリッチ(ユンボ・ヴィズマ)と今年のツール・ド・フランスを制したヨナス・ヴィンゲガード(ユンボ・ヴィズマ)という2枚看板で挑んできているユンボ・ヴィズマは32秒遅れのステージ11位と出遅れた。ログリッチは「何もなくてよかったよ。」と安堵の表情を見せた。
もう一つの強豪イネオス・グレナディアスは序盤にローレンス・デ・プラス(イネオス・グレナディアス)が序盤にクラッシュし離脱、結果的にこれが大きく響き20秒差のステージ8位に沈んだ。エースのゲラント・トーマス(イネオス・グレナディアス)はそのままリタイアとなってしまったチームメイトを気遣ったが、初日に名アシストを失ったことは大きな痛手となった。
ジェイコ・アルーラは先頭の選手がクラッシュし、後続の選手たちのほとんどが連鎖的にクラッシュをしてしまい、51秒遅れのステージ19位と大きく番手を下げてのゴールとなった。
ブエルタ・ア・エスパーニャ第1ステージオフィシャルダイジェスト
https://youtu.be/CRvCzPTc4Dc?si=YiKnCSIIJKP7C8Ve
ブエルタ・ア・エスパーニャ第1ステージ順位
1位 チームDSMフィルメニッヒ 17’30”
2位 モビスター +0”
3位 EFエデュケーション・イージーポスト +6”
4位 ソウダル・クイックステップ +6”
5位 グルーパマFDJ +6”
6位 バーレーン・ヴィクトリアス +10”
7位 アスタナ・カザフスタン +17”
8位 イネオス・グレナディアス +20”
9位 コフィディス +22”
10位 ボーラ・ハンスグロエ +28”
ブエルタ・ア・エスパーニャ総合順位
1位 ロレンツォ・ミレッシ(チームDSMフィルメニッヒ) 17’30”
2位 マックス・プール(チームDSMフィルメニッヒ)
3位 ロメイン・バルデ(チームDSMフィルメニッヒ)
4位 シャーン・フリン(チームDSMフィルメニッヒ)
5位 オスカー・オンリー(チームDSMフィルメニッヒ)
6位 クリス・ハミルトン(チームDSMフィルメニッヒ)
7位 エンリック・マス(モビスター)
8位 エイナー・ルビオ(モビスター)
9位 ネルソン・オリベイラ(モビスター)
10位 イヴァン・ガルシア(モビスター)
H.Moulinette