UCI世界選手権エリート男子個人TT:ロードで惨敗のエヴァネポエルが快心の走りで世界チャンピオンに!ガンナは届かず銀、19歳のターリングが驚きの走りで銅獲得!


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ロードでのメダル争いにすら絡めなかった去年のロード世界チャンピオン、レムコ・エヴァネポエル(ベルギー)は、明確にこのレースを狙っていた。世界最高峰のTTスペシャリストが顔を揃えた最高の舞台で、鮮やかに快走を見せ、見事個人TTの世界チャンピオンの座を獲得して見せた。そしてこれはベルギーにとって個人TTで獲得した初めての世界チャンピオンタイトルとなった。最初のチェックポイントこそガンナに後れをとったが、第2チェックポイントではガンナを逆転した。そしてそのまま最後まで速度を緩めることなく見事金メダルを獲得した。

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現アワーレコードホールダーのフィリッポ・ガンナ(イタリア)は後半の苦手な上りでもエヴァネポエルに迫る素晴らしい走りを披露し、素晴らしいタイムを叩き出したが、12秒差の銀メダルに終わり王座奪還とはならなかった。しかし今大会トラック競技の追い抜きで金メダル、チームパシュートで銀メダルを獲得しており、それに続いて今年の世界選手権3つ目のメダル獲得となった。

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そして何よりも驚きの破城を見せたのが銅メダルを獲得したジョシュア・ターリング(イギリス)だ。イネオス・グレナディアスに所属する19歳は、U-23ではなくエリートクラスで見事なタイムをたたき出し、並み居る強豪を上回るタイムでエヴァネポエルに48秒差の3位のタイムをたたき出した。19歳でのエリートでのメダル獲得は、エヴァネポエル以来、ターリングのこれからに大きな期待がかかる。

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エヴァネポエルはレース後、「これが今シーズン最大の目標だったんだよ。タフなコースで勝つ、僕の体重の選手にとってはベストではないコースだったけど、それでも最高の走りが絞り出せれば最高の結果が伴うという事だよ。実は目標ワット数と目標速度よりもより早く多めに出力できるのはわかっているんだ。でもそれは通常制限しているんだけど、30分走ったところでまだ脚が残っていると感じたら、それはその目標数値を超えていけるという事なんだ。第2チェックポイントを超えた時点で、トップタイムだという事はわかっていたし、そのあとの後半のコースが僕向けなのもわかっていた。でもそれでも最後の激坂はきつかったよ。それでも切れ味鋭く走り切れたんで勝つことができたよ。とにかくスーパーハッピーだよ。」と饒舌に語った。

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一方銀メダルに終わったガンナだが、「トラックで金と銀、ロード競技の個人TTでも銀、他にこんなことができるやつがいるかい?」と結果に満足げな表情を見せた。
また銅メダルを獲得したターリングは、自らのパワーメーターがチームカーの電波干渉により機能しなかったが、それでも初めてのエリートクラスで素晴らしい結果を残した。「去年は18歳でジュニアチャンピオンになれた。そして今年一気に飛び級で、しかも母国でこの結果を出せたなんて最高のクレイジーだよ。喜びも次のステージへ、だよ。」と語り、自らもその走りに驚いていることを語った。
4位にはブランドン・マクナルティー(アメリカ)が1分27秒差で入り、それに10秒遅れの5位にはワウト・ファン・アールト(ベルギー)が入った。また母国開催で期待されたゲラント・トーマス(イギリス)は10位に終わった。
UCI世界選手権個人TT
優勝 レムコ・エヴァネポエル(ベルギー) 55’19”
2位 フィリッポ・ガンナ(イタリア) +12”
3位 ジョシュア・ターリング(イギリス) +48”
4位 ブランドン・マクナルティー(アメリカ) +1’27”
5位 ワウト・ファン・アールト(ベルギー) +1’37”
6位 ネルソン・オリベイラ(ポルトガル) +1’52”
7位 ローハン・デニス(オーストラリア) +1’53”
8位 マッティア・カッタネオ(イタリア) +1’57”
9位 ミケル・ビョルグ(デンマーク) +1’59”
10位 ゲラント・トーマス(イギリス) +2’07”
H.Moulinette
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