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©ASO

勝てないときは勝てないものだが、一つ勝ってしまえばその流れで複数勝利を挙げることがある。コフィディスはツール・ド・フランスに出場し続けながらも今大会前まででは15年間も勝利がなかった。しかし今大会第2ステージでヴィクトル・ラフェイ（コフィディス）がステージ勝利を挙げると、このステージでも見事なチームワークを披露し再び勝利を呼び込んだ。

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逃げ集団から上りで飛び出したのはイオン・イザギーレ（コフィディス）、同じくに逃げに乗っていたギヨーム・マルタン（コフィディス）がアンカーの役割を果たし、追走を図るライバルたちをこととごとくマークして抑え込んで見せた。これによりイザギーレは追走を寄せ付けることなく最後まで走り切り、見事に自信ツール・ド・フランスステージ2勝目を挙げた。

総合勢は激しい駆け引きの応酬が序盤から中盤にかけて繰り返され、各チームにとってかなり難解なステージとなった。一時は総合トップ6が差をつけてメイン集団にタイム差をつける展開になるなど、簡単なステージとはならなかった。ステージ後半は逆に展開が落ち着き、動き無くゴールラインを迎えた。

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この日のステージは逃げがなかなか容認されず、スタートから80㎞の間アタックと吸収の応酬が繰り広げられた。ディラン・テウンス（イスラエル・プレミアテック）、ティス・べノート（ユンボ・ヴィズマ）のアタックが呼び水となり、そこにイザギーレ、ジュリアン・アラフィリップ（ソウダル・クイックステップ）、ティボー・ピノー（グルーパマFDJ）、マシュー・ファン・デル・ポエル（アルペシン・ドゥクーニンク）らが次々と合流してこの日の逃げが確定した。

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しかしこの逃げ集団も一枚岩とはいかず、残り50㎞でファン・デル・ポエルが飛び出し独走態勢を築く。シクロクロスのバイクコントロールで強引に下りのテクニカルなコーナーもクリアしていくが、大きくタイム差を広げることができない。残り32㎞でピノーとマッテオ・ヨルゲンセン（モビスター）の追走がファン・デル・ポエルを捉えるが、そのさらに後ろから追いついてきたイザギーレが残り30㎞でアタックを決める。この切れ味鋭いアタックは、そのまま独走へと繋がって行く。

何度となく追走の動きが発生するも、マルタンはそれぞれのアタックに反応し、順番に潰していく。マルタン自身が総合表彰台争いからは脱落しているものの、総合上位を狙える脚質の持ち主、アシストとしてあこれ以上ない選手がイザギーレを後方支援することとなった。このチームプレイで勝負あり、最後はガッツポーズでイザギーレが勝負を決めた。そしてマルタンもその背後のグループでガッツポーズをしながらゴール、鮮やかなチームワークがコフィディスに大会2勝目をもたらすとともに自らの総合順位を13位まで上げた。ステージ2位にはマシュー・ブルガドー（トータルエナジーズ）が入り、ヨルゲンセンが3位となった。

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そしてその背後のメイン集団はピノーとのタイム差を意識ししながら展開、ピノーはステージ優勝こそならなかったものの、総合順位を大きく上げ総合10位に入った。

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イオン・イザギーレ（コフィディス）（ステージ1位）：「ツールにはチームとして勝利を狙いに来たんだ。幸先よく一生できたことで、リラックスして走れているよ。マルタンもトップ10が狙えるし、チームとしてツールでこうしてもう一勝できたことは最高の結果だよ。」

ティボー・ピノー（総合10位）：「今日はあまり調子が良くなかったけど、それでも今日の走りには後悔はないよ。総合はあまり気にしないようにしている。ただ今日無理した反動が来ないことを願っているよ。」

タデイ・ポガチャル（総合2位）：「危険なアタックを逃がさないために尽力したよ。それをしながら明日以降のステージの為に無駄な労力を割かないように極力体力温存に努めたよ。」

ツール・ド・フランス第12ステージダイジェスト
ASO 公式ダイジェスト　https://youtu.be/TtrnskuI3Vk

ツール・ド・フランス第12ステージ
1位　イオン・イザギーレ（コフィディス）　　　3h51’42”
2位　マシュー・ブルガドー（トータルエナジーズ）　　　+58”
3位　マッテオ・ヨルゲンセン（モビスター）
4位　ティス・べノート（ユンボ・ヴィズマ）　　　+1’06”
5位　トビアス・ヨハンセン（UNO-Xプロサイクリング）　　　+1’11”
6位　ティボー・ピノー（グルーパマFDJ）　　　　+1’13”
7位　ギヨーム・マルタン（コフィディス）
8位　ディラン・テウンス（イスラエル・プレミアテック）　　　+1’27”
9位　ルーベン・ゲレーロ（モビスター）
10位　ヴィクトル・カンペナールツ（ロット・デスティニー）　　　+3’02”

ツール・ド・フランス総合順位
1位　ヨナス・ヴィンゲガード（ユンボ・ヴィズマ）　　50h30’23”
2位　タデイ・ポガチャル（UAEチームエミレーツ）　　　+17”
3位　ジャイ・ヒンドリー（ボーラ・ハンスグロエ）　　　+2’40”
4位　カルロス・ロドリゲス（イネオス・グレナディアス）　　+4’22”
5位　ペッロ・ビルバオ（バーレーン・ヴィクトリアス）
6位　アダム・イェーツ（UAEチームエミレーツ）　　　+4’39”
7位　サイモン・イェーツ（ジェイコ・アルーラ）　　　+4’44”
8位　トム・ピドコック（イネオス・グレナディアス）　　+5’26”
9位　ダビ・ガウドゥ（グルーパマFDJ）　　　+6”01”
10位　ティボー・ピノー（グルーパマFDJ）　　　+6’33”

H.Moulinette