ジロ・デ・イタリア2023第17ステージ(ダイジェスト動画あり):僅差の3つ巴スプリントを制したのはダイネーゼ!ミランとマシューズとの写真判定を制して絶叫!


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勝利へのお膳立ては必ずしも成功するわけではない。アシストが全壊でエースをサポート、そこから完璧なタイミングで発車したエースがステージを制するのがセオリーだ。しかしいかに完璧なアシストのお膳立てと最高のスプリントをしても、そのエースをも利用してしまうライバルがいれば、勝利を逃してしまうことがある。

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ジェイコ・アルーラの完璧なリードアウトから飛び出したそのエースのマイケル・マシューズ(ジェイコ・アルーラ)、しかしその背後に潜んでいたシモーネ・コンソーニ(コフィディス)、更にその背後にいたアルベルト・ダイネーゼ(チームDSM)がその左側へと展開し追走を仕掛ける。そしてコンソーニを交わすと今度はマシューズの右側へと展開する。その間にマシューズの左側をはるか後方から単独で駆け上がってきたヨナタン・ミラン(バーレーン・ヴィクトリアス)が一気にゴールラインへと突き進む。そして3人は横一列で同時に体位を投げ出した。
一番勢いのあった大柄のミランが優位に見えたが、写真判定の結果ダイニースが僅かタイヤの差でステージを制した。誰も勝利をした確信を持てぬままにゴールラインを通過したが、ダイニースは勝利が確定するとカメラを前に絶叫、勝利を喜んだ。総合系はこの日は危険回避に徹し続け、動き無くステージを終えた。

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197㎞のこのステージは山岳ステージの合間のスプリントステージ、しかしどのチームも逃げ切りでの勝利よりも明確にスプリント勝負に持ち込みたい為、スタート直後に飛び出した4人の逃げは2分半の差しか与えてもらえない。そして残り5㎞でセンヌ・レイセン(アルペシン・ドゥクーニンク)が吸収されるまで、集団はひたすら射程圏内でハイスピードクルーズを続けた。

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そしてそのままスプリントに向けた主導権争いとなるが、この日のゴール前は何度となく左右へと道路が折り返す為に、各チームとスプリンターたちは位置取りに苦労する。そんな中先頭で最終コーナーを抜けたのはジェイコ・アルーラ、その背後にずらりとライバルチームのスプリンターが並ぶが、ライン取りに苦戦したミランは一人大きく後れを取る。しかしここからがミランの真骨頂、先行するアシストなくとも馬力ある加速でライバル達をごぼう抜きし、最後は紙一重のステージ2位に滑り込んだ。ミランの逆側を走ったダイネーゼが勝利、クリーンな進路の真ん中を走ったマシューズは両脇の二人に屈し3位に沈んだ。

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「信じられないよ!最後は位置取りを失敗したので、懸命にマシューズを追いかけて自分の限界を超えたよ。最後はタイヤ1本分、数センチの差で紙一重だったね。」ダイネーゼは勝利を振り返り満足気な表情を見せた。
ジロ・デ・イタリア第17ステージダイジェスト
ジロ・デ・イタリア第17ステージ順位
1位 アルベルト・ダイネーゼ(チームDSM) 4h26’08”
2位 ヨナタン・ミラン(バーレーン・ヴィクトリアス)
3位 マイケル・マシューズ(ジェイコ・アルーラ)
4位 ニコロ・ボニファッツィオ(インターマルシェ・サーカス・ワンティ)
5位 シモーネ・コンソーニ(コフィディス)
6位 フェルナンド・ガヴィリア(モビスター)
7位 アンドレア・パスカロン(バーレーン・ヴィクトリアス)
8位 アレックス・キルシュ(トレック・セガフレド)
9位 ステファノ・オルダーニ(アルペシン・ドゥクーニンク)
10位 パスカル・アッカーマン(UAEチームエミレーツ)
ジロ・デ・イタリア総合順位
1位 ゲラント・トーマス(イネオス・グレナディアス) 71h58’43”
2位 ジョアオ・アルメイダ(UAEチームエミレーツ) +18”
3位 プリモズ・ログリッチ(ユンボ・ヴィズマ) +29”
4位 ダミアーノ・カルーソ(バーレーン・ヴィクトリアス) +2’50”
5位 エドワード・ダンバー(ジェイコ・アルーラ) +3’03”
6位 レナード・カムナ(ボーラ・ハンスグロエ) +3’20”
7位 ブルーノ・アルミレイル(グルーパマFDJ) +3’22”
8位 アンドレアス・レクネサンド(チームDSM) +3’30”
9位 サイメン・アレンスマン(イネオス・グレナディアス) +4’09”
10位 ローレンス・デ・プラス(イネオス・グレナディアス) +4’32”
H.Moulinette
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