ジロ・デ・イタリア2023第7ステージ(ダイジェスト動画あり):最初の難関山岳ステージを制したのは大逃げを決めたバイス!200㎞を逃げ続け鮮やかなプロ初勝利の大金星!

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前半戦の見どころともいえる難関山岳の第7ステージ、総合勢が動かなければ逃げ切りのチャンスが生まれる可能性があった。そして218㎞のレースのスタート直後に発生した4人の逃げは、1人の脱落者だけで3人で200㎞以上を逃げ切る圧倒的なパフォーマンスを披露、そのまま駆け引きからの勝負でダビ・バイス(エオロコメタ・サイクリングチーム)が残り200mでアタックを決め、そのままプロ初勝利をジロ・デ・イタリアの難関山岳ステージで上げるという離れ業をやってのけた。バイスにとってもだが、エオロ・コメタとしてもジロ・デ・イタリア初勝利、コンタドール主催のプロツアーチームだが、ここにきて大きな仕事をやってのけた。

総合勢には大きな変動はなかったが、エヴァネポエルが後半に粘りの走りを続ける。プリモズ・ログリッチ(ユンボ・ヴィズマ)をそれに対応、タイムロスなく難関ステージを突破した。

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このステージはスタート直後に、バイス、カレル・ヴァチェック(チームコラテック・セッラ・イタリア)、シモーネ・ペティリ(インターマルシェ・サーカス・ワンティ)、ヘノク・ムルブラン(グリーンプロジェクト・バルディアー二CSFファイザネ)の4人が抜け出す。総合リーダーのアンドレアス・レクネサンド擁するチームDSMは、これをあっさりと見送り、この日の逃げが成立すると、最大でその差は11分にまで広がっていく。だがむるぶらっは早々と脱落し、逃げは3名となる。メイン集団では総合優勝を狙うレムコ・エヴァネポエル(ソウダル・クイックステップ)がチームDSMにとって代わり先頭で牽引を始めるが、積極的なペースアップをすることはないままに最後の頂上決戦へと突入していく。

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先頭の3人は協調体制をとりながらも追走のペースが上がらないことで逃げ切りが確定的となる。頂上まで3.5㎞を切ると、早くもアタック合戦が始まっていく。しかし決着はスプリント勝負にまで持ち込まれる。それぞれが仕掛ける中、最後はバイスが残り200mで一気にスパート、ヴァチェックとペティリを振り切りプロ初優勝をジロ・デ・イタリアの難関山岳ステージで上げるという記録にも記憶にも残る大仕事をやってのけた。

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「信じられないよ。逃げに乗った際も、自分の勝利の為ではなく、チームのエースのための仕事だと割り切っていたからね。でも途中で逃げ切りが見えてきたので、あそこからはいかに力を温存しながら走るかに頭を切り替えたよ。」バイスは満面の笑みで語った・

総合リーダーのレクネサンドはここでも見事にエヴァネポエルらとともに上り切り、マリア・ローザーを死守することに成功した。「展開がラッキーだったよ。そのおかげで僕も生き残れたし、このジャージもあと数日は守れそうだよ。」レクネサンドは総合リーダーの座を満喫している。

ジロ・デ・イタリア第7ステージダイジェスト

ジロ・デ・イタリア第7ステージ
1位 ダビ・バイス(エオロコメタ・サイクリングチーム)   6h08’40”
2位 カレル・ヴァチェック(チームコラテック・セッラ・イタリア)   ∔09″
3位 シモーネ・ペティリ(インターマルシェ・サーカス・ワンティ)   ∔16”
4位 レムコ・エヴァネポエル(ソウダル・クイックステップ)   +3’10”
5位 プリモズ・ログリッチ(ユンボ・ヴィズマ)
6位 ティボー・ピノー(グルーパマFDJ)
7位 ゲラント・トーマス(イネオス・グレナディアス)
8位 ジョアオ・アルメイダ(UAEチームエミレーツ
9位 エドワード・ダンパー(ジェイコ・アルーラ)
10位 クリスチャン・スカローニ(アスタナ・カザフスタン)

ジロ・デ・イタリア総合順位
1位 アンドレアス・レクネサンド(チームDSM)   29h02’38”
2位 レムコ・エヴァネポエル(ソウダル・クイックステップ)   ∔28”
3位 オーレリアン・パレ・パントレ(AG2Rシトロエン)   ∔30”
4位 ジョアオ・アルメイダ(UAEチームエミレーツ)   ∔1”00”
5位 プリモズ・ログリッチ(ユンボ・ヴィズマ)   ∔1’12”
6位 ゲラント・トーマス(イネオス・グレナディアス)   ∔1’26”
7位 アレクサンダー・ヴラソフ(アスタナ・カザフスタン)
8位 タオ・ゲイガンハート(イネオス・グレナディアス)   ∔1”29”
9位 レナード・カムナ(ボーラ・ハンスグロエ)   ∔1’38”
10位 ダミアーノ・カルーソ(バーレーン・ヴィクトリアス) ∔1’54”

H.Moulinette