オムループ・ヘット・ニウスブラッド2023:クラシックシーズンが開幕、初戦を制したのはファン・バーレ!逃げ切りで完勝で3年連続クラシック制覇!新天地での勝利で、チームは2年連続の大会制覇
昨年度の覇者ワウト・ファン・アールト(ユンボ・ヴィズマ)抜きで挑んだクラシック開幕戦、今年のユンボ・ヴィズマは昨年度とは違うチームになったことを感じさせた。昨年度まではグランツール系のエースを中心に、クラシックではファン・アールトを筆頭に据え置いたレースが多かったが、今シーズンはまるでソウダル・クイックステップのように各選手が波状攻撃を仕掛け、行けるものが行くというスタイルという戦略で挑んできた。その結果、ディラン・ファン・バーレ(ユンボ・ヴィズマ)が鮮やかに独走で勝利、チームに大会連覇をもたらした。
残り38㎞、モレンベルグの丘で先頭を構成していた4人の逃げから飛び出したファン・バーレは、後続の大集団が残りの3名を吸収しても、石畳区間で快走、追いつかれることなく最後まで軽やかに逃げ続けた。これで昨年所属していたイネオス・グレナディアスでの一昨年のドワース・ドア・フランデーレン、昨年のパリ~ルーベ制覇に続き、3年連続でクラシック勝利を挙げた。
後続の集団は20秒差でスプリント勝負に突入、アルノー・デ・リー(ロット・デスティニー)が制し、ファン・バーレのチームメイト、クリストフ・ラポルト(ユンボ・ヴィズマ)は僅差の3位となった。ユンボ・ヴィズマは幸先よくワン・スリーフィニッシュ、今シーズンこのチームがどのようにシーズンを通して暴れてくれるのかが早くも楽しみになってきた。4位にはスプリンターの王御所アレクサンダー・クリストフ(UNO-X プロサイクリング)が入り、久方ぶりに元気な姿を見せた。更にはMTB金メダル、シクロクロス元世界チャンピオンと3足の草鞋を履くトム・ピドコック(イネオス・グレナディアス)が5位に入り、そのポテンシャルの高さと才能を改めて示した。
「本能に従え、これがチームからのオーダーだったんだよ。そうしたらきついセクションでそのチャンスが垣間見えたんだ。だから仕掛けたんだ。」ファン・バーレはここ数年で一気に勝利への嗅覚が開花したようだ。「冬場怪異トレーニングがみなでできた。それがこうしていきなり結果として出せたのは嬉しいね。」
オムループ・ヘット・ニウスブラッド
1位 ディラン・ファン・バーレ(ユンボ・ヴィズマ) 4h54’49”
2位 アルノー・デ・リー(ロット・デスティニー) ∔20”
3位 クリストフ・ラポルト(ユンボ・ヴィズマ)
4位 アレクサンダー・クリストフ(UNO-Xプロサイクリング)
5位 トム・ピドコック(イネオス・グレナディアス)
6位 ダビデ・バレリー二(ソウダル・クイックステップ)
7位 ニルス・ポリット(ボーラ・ハンスグロエ)
8位 アンドレア・パスカロン(バーレーン・ヴィクトリアス)
9位 ルイ・コスタ(UAEチームエミレーツ)
10位 セップ・ファンマルケ(イスラエル・プレミアテック)
H.Moulinette