ジロ・デ・イタリア2022第13ステージ:ゴールスプリントを制したのはまたしてもデマール!ポイント賞独走の今大会3勝目!総合4位のバルデがリタイア(ダイジェスト動画あり)


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組織力が物を言うスプリント、だがそれ以上にモチベーションと言うなのプラスアルファ後からは大きい。スプリント賞ジャージのマリア・チクラミーノを着用するアルノー・デマール(グルーパマFDJ)はこのステージでも豪快なスプリントでフィル・バウハウス(バーレーン・ヴィクトリアス)とマーク・カベンディッシュ(クイックステップ・アルファヴァイニル)を撃破、スプリントステージ今大会3勝目でガッチリとポイント賞争いの首位を独走している。
この日の逃げは紙一重だった。逃げ切りというチャンスが最後の最後まで残ったそんな逃げは、スタートから10kmほどで決まる。今大会逃げまくっているフィリッポ・タグリアーニ(ドローンホッパー・アンドローニ・ジョカットリ)を筆頭に5人が飛び出すと、クイックステップ・アロファヴァイニルとグルーパマFDJ が集団前方を塞ぎ、逃げを容認した。

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そんな中スタートから35km、昨日まで総合4位につけていたロメイン・バルデ(チームDSM)が自転車を降りた。体調不良で続行困難となったのだが、改めて長期間に及ぶグランツールでの体調管理の難しさを感じさせた。
先頭ではこの日はタグリアーにが早々と脱落すると4人となり、この4人は協調体制を築き逃げ続ける。残り10kmを切ってもまだ1分の差があり、逃げ切りの可能性は潰えない。しかし集団もスプリンターを抱えるチームがペースアップをし、徐々にその差は詰まっていく。残り1kmを切り10秒の差、逃げ続けていた4名がもう一度ペースを上げれば逃げ切りの可能性さえあった。しかし少ない人数で逃げ続けてきた彼らに余力はなく、最後まであがいたミルコ・マエストリ(エオロ・コメタ)を残り300mで飲み込んでいった。

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そのまま一気にスプリント勝負に持ち込まれると、残り175mでデマールが発車、右にカベンディッシュ、左にバウハウスが加速する中、力でど真ん中を射抜きライバルをねじ伏せた。これで今大会3勝目となった。「素晴らしいチームワークだった、残り1.5kmのゴール近くでの上りはきつかったけどね。2020年と同じで、1勝を目標にしていても、勝ったら次をと貪欲になっているのが大事だね。」デマールはモチベーションがどこまでも高いようだ。

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総合ではバルデが抜けたことで、これで大ベテランのアレハンドロ・バルベルデ(モビスター)がトップ10入を果たしている。
ジロ・デ・イタリア第13ステージダイジェスト
ジロ・デ・イタリア第13ステージ順位
1位 アルノー・デマール(グルーパマFDJ) 3h18’16”
2位 フィル・バウハウス(バーレーン・ヴィクトリアス)
3位 マーク・カベンディッシュ(クイックステップ・アルファヴァイニル)
4位 フェルナンド・ガヴィリア(UAEチームエミレーツ)
5位 アルベルト・ダイニース(チームDSM)
6位 シモーネ・コンソーニ(コフィディス)
7位 ドリエス・デ・ボンド(アルペシン・フェニックス)
8位 ジャコモ・ニッツォーロ (イスラエル・プレミアテック)
9位 アンドレア・ヴェンダラメ(AG2Rシトロエン)
10位 トビアス・ベイヤー(アルペシン・フェニックス)
ジロ・デ・イタリア総合順位
1位 ペドロ・ホァン・ロペス(トレック・セガフレド) 51h19’07”
2位 リチャード・カラパズ(イネオス・グレナディアス) +12”
3位 ジョアオ・アルメイダ(UAEチームエミレーツ)
4位 ジェイ・ヒンドリー(ボーラ・ハンスグロエ) +20”
5位 ギヨーム・マルタン(コフィディス) +28”
6位 ミケル・ランダ(バーレーン・ヴィクトリアス) +29”
7位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(インターマルシェワンティゴベール・マテリオー) +54”
8位 エマニュエル・ブッフマン(ボーラ・ハンスグロエ) +1’09”
9位 ペッロ・ビルバオ (バーレーン・ヴィクトリアス) +1’22”
10位 アレハンドロ・バルベルデ(モビスター) +1’23”
H.Moulinette