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「スプリントとはこうやるものだ！」という王道の走りを披露し第3ステージを制したのは、”マン島ミサイル”ことマーク・カベンディッシュ（クイックステップ・アルファヴァイニル）だった。チームメイトのミカエル・モロコフ（クイックステップ・アルファヴァイニル）の完璧なお膳立てからのロングスパートで、並み居る強豪ライバルたちを抑えきり圧巻のステージ勝利を上げた。チームにとってはこれがいがなことにジロ・デ・イタリア4年ぶりのステージ勝利となった。すでにレジェントという域に到達している37歳のスプリンターは、衰え知らずな走りで自らのじろ・で・いたりあステージ勝利数を16に伸ばした。

ハンガリーでの最終日第3ステージは、第1ステージ同様にドローンホッパー・アンドローニ・ジョカットリの全く同じ2名の選手が逃げを決める。今回はそこにエオロ・コメタの一人も加わり3名となったが、ワールドツアーではない両チームにとっては、スポンサースポーツのロードレースにおいて、スポンサーに対して最高のパフォーマンスを披露した。ちなみにドローンホッパーは工業用ドローンを生産する企業であり、このような企業がメインスポンサーとなれるのも、時代の流れといったところだろう。

しかしこの日は残り30kmを切りこの逃げも吸収され、そのまま集団スプリントへ向けた動きが加速していく。激しい位置取りと、無駄なタイムロスを防ぐべく、総合上位を狙う選手たちを抱える各チームも集団前方に位置取り、更には不用意なアタックからの逃げ切りを防ぐために、ペースも速いまま推移する。そしてそのまま突入したスプリント、完璧なトレインを組んだのはクイックステップ・アルファヴァイニルだった。今シーズンはクラシックシーズンでも思ったように勝利を生みあげることができなかったが、やはりスプリントでの組織力という意味では最強のこのチームの優位は揺るぎなかった。

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アシストからリードアウトのモロコフへ、そして残り300m少し早かったがカベンディッシュがロングスパートを仕掛ける。その左右ではアルノー・デマール（グルーパマFDJ）とフェルナンド・ガヴィリア（UAEチームエミレーツ）がもがき続ける。しかしその二人も差を逆転できずにそのままゴール、それぞれ2位、3位に終わった。そしてカベンディッシュの後ろに入ってしまい、左右の進路を塞がれたのがエリトリアからの刺客、ビニアム・ギルメイ（インターマルシェ・ワンティゴベール・マテリオー）、何度となく足を止めながらの走行となり4位に終わったが、その加速度から考えれば左右にスペースが有れば、もしかしてと思わせる走りだった。

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「最初のスプリントはとにかく勝ちたかったんだよ。300mでの早駆けになったのでしんどかったけど、なんとか皆を抑えきれたね。とにかく嬉しいよ。」カベンディッシュの脚力は、まだまだ第一線級と言えるだろう。

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総合勢に動きはなく、マリア・ローザのマシュー・ファン・デル・ポエル（アルペシン・フェニックス）はこの日はアシストに専念、しかしそのサポートを受けたヤコブ・マレチェッコ（アルペシン・フェニックス）は仕掛けが遅く5位に沈んだ。

ジロ・デ・イタリア第3ステージダイジェスト

ジロ・デ・イタリア第3ステージ順位
1位　マーク・カベンディッシュ（クイックステップ・アルファヴァイニル）　　　4h56’39”
2位　アルノー・デマール（グルーパマFDJ）
3位　フェルナンド・ガヴィリア（UAEチームエミレーツ）　　　＋5”
4位　ビニアム・ギルメイ（インターマルシェ・ワンティゴベール・マテリオー）　　　＋13”
5位　ヤコブ・マレチェッコ（アルペシン・フェニックス）
6位　エドワード・トゥーンス（トレック・セガフレド）　　　＋17”
7位　シモーネ・コンソーニ（コフィディス）
8位　カレブ・ユワン（ロット・ソウダル）
9位　アルベルト・ダイアニース（チームDSM）　　　＋18”
10位　フィル・バウハウス（バーレーン・ヴィクトリアス）

ジロ・デ・イタリア総合順位
1位　サイモン・イェーツ（バイクエクスチェンジ・ジェイコ）　　　9h43’50”
2位　マシュー・ファン・デル・ポエル（アルペシン・フェニックス）　　　＋11”
3位　トム・デュムラン（アルペシン・フェニックス）　　　＋16”
4位　マッテオ・ソブレロ（バイクエクスチェンジ・ジェイコ）　　　＋24”
5位　ウィルコ・ケルデルマン（ボーラ・ハンスグロエ）
6位　ベン・タレット（イネオス・グレナディアス）
7位　トビアス・フォス（ユンボ・ヴィズマ）　　　＋28”
8位　バウク・モレマ（トレック・セガフレド）
9位　ペッロ・ビルバオ（バーレーン・ヴィクトリアス）　　　＋29”
10位　マウロ・シュミット（クイックステップ・アルファヴァイニル）

H.Moulinette