E3サクソバンククラシック2022:石畳のクラシックシーズン開幕!強いユンボ・ヴィズマ!ファン・アールトとラポルテ二人で逃げ切り勝利!(ダイジェスト動画あり)

石畳のクラシックと言えば、過酷なサバイバルバトル、下剋上や思わぬ勝利が起きうる春のドラマは、常にレースシーンを盛り上げる。そして開幕戦となるE3サクソバンク・クラシックが行われ、ユンボ・ヴィズマが今シーズンここまでの勢いそのままに圧倒的なチーム力と組織力をまたしても披露、エースとアシストでの逃げ切りワン・ツーフィニッシュを達成した。

©E3 SaxoBank
203㎞のレースで動きがあったのは残り80㎞、早くもワウト・ファン・アールトが石畳で仕掛け、レースに揺さぶりをかける。これにより集団は分裂、一気に人数が絞られていく。その後のセクターで徐々に集団が20名ほどに再形成されたが、残り42.5㎞でのパテルベルグで、またしてもユンボ・ヴィズマが仕掛ける。ファン・アールトが鋭いアタックを上りで決めると、もうついていけるのはチームメイトのラポルテしかいなかった。
セクター終了時に僅か15秒ほどだった差は、ここからぐんぐんと広がっていき、あっという間に1分を超えてしまう。これで勝負あり、後続の集団は3位争いに切り替えるしか策がなかった。

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安泰となったリード、最後はファン・アールトとラポルテが共に手を取り合いゴール、コフィディスから移籍してきたラポルテは新天地で大躍動、獅子奮迅の活躍で最強のアシストの地位を早くも確立している。3位争いは集団スプリント前に抜け出したステファン・キュング(グルーパマFDJ)がさらっていった。

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「チームには感謝しかないよ。最高のチーム組織力だった。戦略としてはパテルベルグまでラポルテと僕はおとなしくしているということだったんで、予定通りに事が運んだよ。そしてパテルベルグで後続と差がついたことで、展開が優位になったことを実感したよ。まずはその差を必死で広げれば、追走はまとまらないと思っていたよ。それに追走グループにべノートが残っていたことも大きかったね。ラポルテには感謝しかない。彼抜きではこの勝利はなかったし、ここで勝利できたことは僕にとってとても大きな意味と価値があるんだよ。」ファン・アールトはその組織力を自慢げに語った。
E3サクソバンククラシック2022ダイジェスト
E3サクソバンククラシック順位
1位 ワウト・ファン・アールト(ユンボ・ヴィズマ) 4h38’04”
2位 クリストフ・ラポルテ(ユンボ・ヴィズマ)
3位 ステファン・キュング(グルーパマFDJ) +1’35”
4位 マテイ・モホリッチ(バーレーン・ヴィクトリアス +1’36”
5位 ビニアム・ギルメイ(インターマルシェ・ワンティゴベール・マテリオー)
6位 ヨナタン・ナルバエス(イネオス・グレナディアス)
7位 ヴァレンティン・マデュアス(グルーパマFDJ)
8位 ディラン・ファン・バーレ(イネオス・グレナディアス)
9位 ティス・ベノート(ユンボ・ヴィズマ)
10位 キャスパー・アスグリーン(クイックステップ・アルファヴァイニル)
H.Moulinette