ティレーノ・アドリアティコ第7ステージ:最終ステージを制したのは予想外のバウハウス!ポガチャルは完璧なレース展開で大会総合優勝!圧倒的な強さ際立つ(ダイジェスト動画あり)
ティレーノ・アドリアティコ最終ステージは、予想通りのスプリントステージとなった。各チームが隊列を組みゴール前一斉にスプリントを開始するが、その背後でコースのオープンスペースを見つけたフィル・バウハウス(バーレーン・ヴィクトリアス)は大胆にも左端から右端へと大きくスイングする。そこから一気に加速、ライバル達とは違う次元の速度でそのままゴールラインを駆け抜けた。あまりにも大胆かつパワフルなスプリント、過去あまり実績のなかっただけに、ライバルチームは完全にノーマークだったようだ。
「最高だね!勝つことだけを信じてきたよ。とにかく今日はデマールをマークしていたんだ。そうしたら右側にぽっかりとスペースが空いたんで、そこめがけて飛び込んだんだ。こんなビッグレースで勝てて本当にうれしいよ。僕の戦歴でこれはひときわ大きく輝くよ!」バウハウスは喜び爆発させた。
そして総合優勝はタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)、今大会あまりにも圧倒的な走りと存在感でライバルたちを圧倒、直接ライバルたちに「一人違う次元でレースをしている」と言わしめるほどの圧倒的パフォーマンスは、今シーズンも大暴れしてくれることを予感させる。これからまだクラシックレースも出場し、さらにはステージレース、そしてグランツールと全てのジャンルのロードレースに参加予定だが、その全てで優勝を狙うことができる、まさに「生きる伝説」と早くもなりつつある。
「最後まで楽しめたよ。今日は特にリラックスして走れたからね。でもスプリントは緊張感漂うので、最後まで気を抜かないでいたよ。今大会ではやはり機能の勝ったステージが一番記憶に残っているよ。自画自賛したくなる素晴らしい美しい勝ち方だった。これからの出場予定のレースでも勝利を目指すよ。あと僕が負けることがないと思っている人もいるみたいだけど、そんなことはないよ。僕だって人間だよ。」最強ポガチャルの言葉には重みがあった。
これでパリ~ニース、ティレーノ・アドリアティコ共にスロベニア選手がまたしても勝利、プリモズ・ログリッチ(ユンボ・ヴィズマ)とタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)の二人の躍動はまだまだ続きそうだ。
ティレーノ・アドリアティコ第7ステージダイジェスト
ティレーノ・アドリアティコ第7ステージ順位
1位 フィル・バウハウス(バーレーン・ヴィクトリアス) 3h39’58”
2位 ジャコモ・ニッツォーロ(イスラエル・プレミアテック)
3位 カデン・グローブス(バイクエクスチェンジ・ジェイコ)
4位 ダビデ・チモライ(コフィディス)
5位 アルベルト・ダイニース(チームDSM)
ティレーノ・アドリアティ総合順位
1位 タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ) 27h25’53”
2位 ヨナス・ヴィンゲガード(ユンボ・ヴィズマ) +1’52”
3位 ミケル・ランダ(バーレーン・ヴィクトリアス) +2’33”
4位 リッチー・ポート(イネオス・グレナディアス) +2’44”
5位 ジェイ・ヒンドリー(ボーラ・ハンスグロエ) +3’05”
H.Moulinette