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グランツールへと繋がるステージレース、一週間を超えるレースで各チームはもちろん勝利を狙うとともに、グランツール系のチームは「仮想グランツール」での戦略の確認などもしている。そして今年もグランツールを狙うプリモズ・ログリッチ擁するユンボ・ヴィズマは、この大会でその戦略と戦力の一端を見せつけた。

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第7ステージは頂上ゴールとなるクイーンステージ、ここで総合は大きく動くステージとなった。残り3㎞、最終局面まで残れたのはプリモズ・ログリッチ（ユンボ・ヴィズマ））、ダニエル・マルチネス（イネオス・グレナディアス）、サイモン・イェーツ（バイクエクスチェンジ・ジェイコ）、そしてナイロ・キンターナ（アルケア・サムシック）の4人、こ激しい駆け引きが繰り返され、アタックの応酬が繰り返される。ログリッチはその全てに反応、冷静に展開していく。そして残り1㎞を切ると満を持してアタック、その加速にライバルたちは全く太刀打ちできず、ログリッチがステージ優勝をガッツポーズで締めくくった。しかしライバルたちに決定的なタイム差はつかず、決着は最終ステージへと持ち越された。

パリ～ニース第7ステージダイジェスト

パリ～ニース第7ステージ順位
1位　プリモズ・ログリッチ（ユンボ・ヴィズマ）　　　4h02’47”
2位　ダニエル・マルチネス（イネオス・グレナディアス）
3位　サイモン・イェーツ（バイクエクスチェンジ・ジェイコ）　　　02”
4位　ナイロ・キンターナ（アルケア・サムシック）　　　09”
5位　ホァオ・アルメイダ（UAEチームエミレーツ）　　　11”

パリ～ルーベ総合順位
1位　プリモズ・ログリッチ（ユンボ・ヴィズマ）　　　26h26’11”
2位　サイモン・イェーツ（バイクエクスチェンジ・ジェイコ）　　　＋47”
3位　ダニエル・マルチネス（イネオス・グレナディアス）　　　＋1’00”
4位　アダム・イェーツ（イネオス・グレナディアス）　　　＋1’50”
5位　ナイロ・キンターナ（アルケア・サムシック）　　　＋2’04”

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勝利から一転、最終第8ステージではプリモズ・ログリッチ（ユンボ・ヴィズマ）は昨年度の悪夢の落車大逆転を思い起こしてしまう大ピンチに追い込まれる。しかしワウト・ファン・アールト（ユンボ・ヴィズマ）が、アシストを50㎞に及び続ける驚異の大奮闘、これにより、アタック決め抜け出し逆転優勝を狙ったサイモン・イェーツ（バイクエクスチェンジ・ジェイコ）の逆転を許さなかった。上りでS.イェーツに完全についていけなかったログリッチだったが、ファン・アールトが献身的にそれをアシスト。下りではログリッチは何度となく危ういラインどりでひやひやさせたが、最後は二人でのチームTT状態でペースアップ、2位、3位でステージを終えるとともに、ログリッチは総合優勝を確定させた。総合2位にはS.イェーツ、総合3位には途中パンクで大きくタイムを失ってしまったダニエル・マルチネス（イネオス・グレナディアス）が入った。

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「なんとかチームとして総合優勝できたね。正直思っていたよりもずっときつかったよ。僕は昨日ゆっくりとできたおかげで、今日ログリッチのために全力を尽くすことができた。ログリッチは調子があまりよくなかったので、彼を最後まで連れていくのが僕の役割だったね。上りで遅れているのはわかっていたし、ぎりぎり許容範囲内だったので、まず急勾配の下りではリスクは取らず、最後平坦になってから全力で前を追ったんだ。僕自身ポイント賞もとれたし、最高の気分だよ。」ファン・アールトは満面の笑みでアシストの役割を話した。」

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「ドラマ無くして終わらないね。本当にきつかったよ。でも最高の気分だよ！とにかくチームには感謝しかない。もうわかっただろうけど、彼らは半分人間、半分モーターでできているんだよ（笑）。ファン・アールトなんて、何でもできてしまうんだからね！上りでは間違いなく最強ではなかったし、でもファン・アールトが最高のコンディションで僕をサポートしてくれたんだ。彼抜きには勝てなかったよ。」ログリッチはファン・アールトの献身的なアシストに最大の賛辞を贈った。

パリ～ニース第8ステージダイジェスト

パリ～ニース第8ステージ
1位　サイモン・イェーツ（バイクエクスチェンジ・ジェイコ）　　　2h52’59”
2位　ワウト・ファン・アールト（ユンボ・ヴィズマ）　　　＋09”
3位　プリモズ・ログリッチ（ユンボ・ヴィズマ）
4位　ブランドン・マクナルティー（UAEチームエミレーツ）　　　＋1’44”
5位　ソレン・アンデルセン（チームDSM）

パリ～ルーベ総合順位
1位　プリモズ・ログリッチ（ユンボ・ヴィズマ）　　　29h19’15”
2位　サイモン・イェーツ（バイクエクスチェンジ・ジェイコ）　　　＋29”
3位　ダニエル・マルチネス（イネオス・グレナディアス）　　　＋2’37”
4位　アダム・イェーツ（イネオス・グレナディアス）　　　＋3’29”
5位　ナイロ・キンターナ（アルケア・サムシック）　　　＋3’43”

H.Moulinette