ティレーノ・アドリアティコ第5&6ステージ:ポガチャル恐るべし、第5ステージはミスコースでバルギルに勝利奪われるも、第6ステージで圧倒的な山岳独走で総合敵なし!(ダイジェスト動画あり)
総合争いが激しくなる後半戦、第5ステージでは先行した逃げを追走しようとアタックしたのは総合優勝争いを繰り広げるレムコ・エヴァネポエル(クイックステップ・アルファヴァイニル)とタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)、さらにはヨナス・ヴィンゲガード(ユンボ・ヴィズマ) の3人、しかしこの3名がまさかのミスコース、右の道路に入るところを通り過ぎるハプニング。これで逃げ切りが黄色信号になっていた面々は一気に優位となり、ここでワーレン・バルギル(アルケア・サムシック)が飛び出していく。そのままバルギルは最後まで独走を守り抜き、久しぶりの勝利を飾った。
「最高だよ!最後に先頭にいるイメージはあったんだ。とにかく最高のステージになったよ!逃げが容認されるだろうと思っていたし、チームのアシストも得られたので準備万端だったよ。あとは全力でゴールめがけて駆け抜けたよ。ボロボロだけどやり抜いたよ!」バルギルは喜びを爆発させた。
ティレーノ・アドリアティコ第5ステージ
ティレーノ・アドリアティコ第5ステージ順位
1位 ワーレン・バルギル(アルケア・サムシック) 3h39’53”
2位 ザンドロ・マウリス(アルペシン・フェニックス) +10”
3位 シモーネ・ヴェラスコ(アスタナ・カザフスタン) +14”
4位 ネルソン・オリベイラ(モビスター) +15”
5位 リッチー・ポート(イネオス・グレナディアス +26”
ティレーノ・アドリアティ総合順位
1位 タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ) 14h36’47”
2位 レムコ・エヴァネポエル(クイックステップ・アルファヴァイニル) +09”
3位 シーメン・アレンスマン(チームDSM) +21”
4位 ヨナス・ヴィンゲガード(ユンボ・ヴィズマ) +36”
5位 ミゲル・アンヘル・ロペス(アスタナ・カザフスタン) +43”
第6ステージはクイーンステージ、最終日を前に総合勢の潰しあいが予想されていた。しかし蓋を開けてみれば総合リーダージャージを身にまとったタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)の圧倒的な強さの前に、ライバルたち全員が圧倒されるステージとなった。激坂も含めた山岳であっという間に減っていった主力選手たち、気が付けば先頭はポガチャル、ヨナス・ヴィンゲガード(ユンボ・ヴィズマ)、ミケル・ランダ(バーレーン・ヴィクトリアス)、エンリック・マス(モビスター)、リッチー・ポート(イネオス・グレナディアス)らに絞られる。しかし残り16㎞でポガチャルがアタックを決めると、誰も追いつくことができずにその差は広がっていき、2位に1分以上のタイム差をつけて圧倒的な勝利を飾った。クイーンステージをあっさりと力でねじ伏せ、これで大会連覇が確定的となった。
「彼は一人だけ別の次元でレースをしている。」 ステージも総合も2位のヴィンゲガードはレース後にその圧倒的な走りに半ばあきらめの表情を見せた。
「チームには感謝しているよ。脚がいい感じだったんでそのまま仕掛けたんだよ。バーレーン・ヴィクトリアスの序盤の上りでの動きがあまり好きではなかったので、独走を選択したんだよ。まだ明日もあるし、冷静に明日も走るよ。」ポガチャルは謙虚で冷静だった。
ティレーノ・アドリアティコ第6ステージダイジェスト
ティレーノ・アドリアティコ第6ステージ順位
1位 タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ) 5h28’57”
2位 ヨナス・ヴィンゲガード(ユンボ・ヴィズマ) +1’03”
3位 ミケル・ランダ(バーレーン・ヴィクトリアス)
4位 リッチー・ポート(イネオス・グレナディアス) +1’34”
5位 ダミアーノ・カルーソ(バーレーン・ヴィクトリアス) +1’49”
ティレーノ・アドリアティ総合順位
1位 タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ) 23h45’55”
2位 ヨナス・ヴィンゲガード(ユンボ・ヴィズマ) +1’52”
3位 ミケル・ランダ(バーレーン・ヴィクトリアス) +2’33”
4位 リッチー・ポート(イネオス・グレナディアス) +2’44”
5位 ジェイ・ヒンドリー(ボーラ・ハンスグロエ) +3’05”
H.Moulinette