パリ~ニース第5&6ステージ:連日の逃げ切り!マクナルティーが39㎞を独走し第5ステージを制す!第6ステージはビュルガドーが終盤飛び出し間一髪逃げ切り大金星(ダイジェスト動画あり)


©ASO
逃げ切りはレースの醍醐味の一つだ。逃げている側も、追う側も、そして見る側にとっても波乱が起きる可能性があるというワクワク感と高揚感は、いつ何時でも引き込まれるものだ。そして第5ステージでは逃げの集団からブランドン・マクナルティー(UAEチームエミレーツ)が残り39㎞の一級山岳の上りで抜け出すと、そのままゴールまで独走を続け勝利、早くも今シーズン3勝目を挙げた。チームの絶対的エース、タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)がイタリアで総合リーダーに躍り出る中、フランスでもUAEチームエミレーツが勝利を奪って見せた。このステージでプリモズ・ログリッチ(ユンボ・ヴィズマ)がチームメイトのワウト・ファン・アールト(ユンボ・ヴィズマ)から総合リーダージャージを引き継ぎ、マイヨ・ジョーヌを獲得した。
「これは僕自身初のワールドツアー勝利だよ。特に現状のチーム状況などを考えると、これ以上ないほど価値ある一勝だよ。今大会総合狙いできたけど、最初のステージで落車しその目標が潰えてしまったんだ。でも数日ゆっくりと走れたおかげで、今日結果を残すことができたよ。実は今朝、今回のコースが、僕が数週間前に勝利たレースと同じコースだと気づいたんだ。なので今日の戦略は、もう逃げに乗ってあとはやぶれかぶれだったよ。アップダウンしかないジェットコースターのようなコースだったからね。上りで攻めて、下りではリスク軽減、これで最後までいったよ」マクナルティは狙い通りの勝利を収めたことを語った。
パリ~ニース第5ステージダイジェスト
パリ~ニース第5ステージ順位
1位 ブランドン・マクナルティー(UAEチームエミレーツ) 4h53’30”
2位 フランク・ボナムール(B&Bホテルズ・KTM) +1’58”
3位 マッテオ・ヨルゲンセン(モビスター)
4位 ハーム・ファンホッケ(ロット・ソウダル) +2’30”
5位 ローラン・ピション(アルケア・サムシック) +4’01”
パリ~ニース総合順位
1位 ワウト・ファン・アールト(ユンボ・ヴィズマ) 11h51’05”
2位 プリモズ・ログリッチ(ユンボ・ヴィズマ) +10”
3位 クリストフ・ラポルテ(ユンボ・ヴィズマ) +28”
4位 サイモン・イェーツ(バイクエクスチェンジ・ジェイコ) +49”
5位 ピエール・ラトゥール(トータルエナジーズ) +51”

©ASO
そして迎えた第6ステージ、ここでも逃げが輝き大金星を獲得した。23歳のマシュー・ビュルガドー(ダイレクトエナジーズ)は、逃げが吸収されアタック合戦が始まるが、残り10㎞でアタック、するりと抜け出すとそのまま最後まで踏み続けた。残り1㎞を切り5秒差にまで迫る集団、マッズ・ペデルセン(トレック・セガフレド)やワウト・ファン・アールト(ユンボ・ヴィズマ)がスプリントで一気に加速してくる。それでも最後まであきらめなかったビュルガドーは間一髪逃げ切りプロ初勝利を挙げた。ゴール後倒れこんで絶叫するビュルガドー、まさに一瞬のスキを突き、最後まで諦めなかったことが人生最大の勝利をもたらした。

©ASO
「脚は今シーズン序盤からずっと好調だよ。でもサイクリングはそんなことは関係ないからね。自信と位置取り、メンタル、そして今まではそこにほんの少しの輝きが足りなかったんだろうね。何度もチャンスを伸ばしてきたからね。今日はもう振り返らないでただ必死にこぎ続けたよ。調子が良いだけにずっと悶々としてたんだけど、ようやくチャンスが訪れたよ。今までテレビで何度もゴールライン直前でつかまる逃げを見てきたから、それだけは嫌だったんだよ。」 ビュルガドーはぎりぎりの逃げきりに安堵したようだ。
パリ~ルーベ第6ステージダイジェスト
パリ~ルーベ第6ステージ順位
1位 マシュー・ビュルガドー(トータルエナジーズ) 5h33’06”
2位 マッズ・ペデルセン(トレック・セガフレド)
3位 ワウト・ファン・アールト(ユンボ・ヴィズマ)
4位 ビニアム・ギルメイ(インターマルシェ・ワンティゴベール・マテリオー)
5位 ブライアン・コカード(コフィディス)
パリ~ルーベ総合順位
1位 プリモズ・ログリッチ(ユンボ・ヴィズマ) 22h24’30”
2位 サイモン・イェーツ(バイクエクスチェンジ・ジェイコ) +39”
3位 ピエール・ラトゥール(トータルエナジーズ) +41”
4位 ダニエル・フィリップ・マルチネス(イネオス・グレナディアス) +56”
5位 アレクサンダー・ヴラソフ(ボーラ・ハンスグロエ) +59”
H.Moulinette