クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ2021第7ステージ:パドゥンが快心の頂上勝利!古巣イネオス・グレナディアス移籍で心機一転、リッチー・ポートが復活の勝利で総合リーダーに!(ダイジェスト動画あり)
総合バトルが僅差で繰り広げられるクリテリウム・ドゥ・ドーフィネ、山岳ステージは激しいバトルの応酬となった。そしてそんなステージを制したのはマーク・パデゥン(バーレーン・ビクトリアス)、最難関山岳で集団からアタック、さらにライバルたちを順番に振り落としステージ優勝を独走で決めた。そんなステージで今シーズン古巣に復帰したリッチー・ポート(イネオス・グレナディアス)がで単独2位でゴールし、総合首位に躍り出た。チームメイトのゲラント・トーマス(イネオス・グレナディアス)も総合3位へ浮上、チームとしてジロ・デ・イタリアに引き続き総合優勝を射程圏内に捉えた。
この日も逃げが発生、3名の逃げが最後まで積極性を見せるが、メイン集団はモビスターを中心にペースを上げ続け、残り11㎞でレースは振出しに戻る。カルロス・ヴェローナ、そしてアレハンドロ・バルベルデ(共にモビスター)らがエースのミゲル・アンヘル・ロペス(モビスター)の為にライバルたちをけん制し続ける。しかしその攻撃の手が一瞬緩んだ残り8㎞、パドゥン、ポート、セップ・クス(ユンボ・ヴィズマ)、エンリック・マス(ドゥクーニンク・クイックステップ)が飛び出していく。
しかし協調できない総合争いの二人、マスとポートはクスとパドゥンに置いていかれてしまう。先頭に立った二人だったが、パドゥンが残り4㎞でさらにアタックを仕掛け独走態勢へと持ち込む。
追走の総合リーダー、アレクセイ・ルチェンコ(アスタナ・プレミアテック)らの集団は、ロペスのアタックで粉々に粉砕され、ベン・オコナー(AG2Rシトロエン)、トーマス、ダビ・ガウドゥ(グルーパマFDJ)に絞られる。ここからこの集団も活性化、アタックの連発でトーマスとルチェンコが脱落、オコナー、ガウドゥ、ロペスがますとポートに追いつく。当然マスはここからロペスのアシストに徹する。
パドゥンはそのまま独走を続けステージ勝利、その背後では残り1㎞でポートとロペスがクスを捉え、さらにポートがペースを上げ単独2位でゴールを果たした。この2位でルチェンコを逆転して総合リーダーに躍り出た。
「最高の勝利だよ。これが僕自身初のワールドツアーレベルの勝利だからね。それが今大会の最難関ステージなんて最高だよ。今大会はここまで最悪だったから、ここでの勝利でそれがすべてチャラになったよ。連日”明日も完走できるか”を気にしてきたけど、この勝利は間違いなく本物だよね。うまく人数が減ったし、先頭で走っていればテレビで放送され母親が見てくれると思ったからね。正直クスが遅れるとは思ってなかったし、単独になったからあとは全開でゴールを目指したよ。」パドゥンは勝利に酔いしれた。
クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ第7ステージ
1位 マーク・パドゥン(バーレーン・ビクトリアス) 4h35’07”
2位 リッチー・ポート(イネオス・グレナディアス) +34”
3位 ミゲル・アンヘル・ロペス(モビスター) +43”
4位 ジャック・ヘイグ(バーレーン・ビクトリアス)
5位 ベン・オコナー(AG2Rシトロエン) +47”
6位 セップ・クス(ユンボ・ヴィズマ) +52”
7位 ダビ・ガウドゥ(グルーパマFDJ) +56”
8位 エンリック・マス(モビスター)
9位 ゲラント・トーマス(イネオス・グレナディアス) +59”
10位 アレクセイ・ルチェンコ(アスタナ・プレミアテック) +1’00”
クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ総合順位
1位 リッチー・ポート(イネオス・グレナディアス) 25h28’06”
2位 アレクセイ・ルチェンコ(アスタナ・プレミアテック) +17”
3位 ゲラント・トーマス(イネオス・グレナディアス) +29”
4位 ウィルコ・ケルデルマン(ボーラ・ハンスグロエ) +33”
5位 ジャック・ヘイグ(バーレーン・ビクトリアス) +34”
6位 ミゲル・アンヘル・ロペス(モビスター) +38”
7位 ヨン・イザギーレ(アスタナ・プレミアテック)
8位 ベン・オコナー(AG2Rシトロエン) +1’00”
9位 ダビ・ガウドゥ(グルーパマFDJ) +1’12”
10位 オーレリアン・ペイントレ(AG2Rシトロエン +1’17”
クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ第7ステージダイジェスト
H.Moulinette