ジロ・デ・イタリア2021第5ステージ:ユワンが渾身のスプリント勝利!主力級選手の落車発生、エースのランダとシヴァコフがともにリタイア!(ダイジェスト動画あり)


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スプリンター勝負はグランツールの華、力の真っ向勝負は見ごたえがあるものだ。そして全てのグランツールで勝利するのは最強スプリンターの証となる。すでに世代きっての強豪スプリンターでもあるカレブ・ユワンはすでにそれを達成しているが、今年はなんと同一年度すべてのグランツールでのステージ勝利を目指している。その手始めとして、まずはジロ・デ・イタリアで最初の勝利をつかんで見せた。そして惜しくも敗れステージ2位には終わったが、安定した結果を出し続けているジャコモ・ニッツォーロ(チームキュベカ・アソス)がポイント賞ジャージを獲得した。
第5ステージではわずか2名の逃げが発生、スタートから飛び出した二人は5分ほどのタイム差をつけた。しかしそれもレース前半のうちに吸収されると、この日はどのチームも主導権を握りたくないためか、散発的なアタックが続く。しかし集団はスプリント勝負に向け徐々に形を成していく。

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そして残り1.5㎞、ボーラ・ハンスグロエがエースのピーター・サガン(ボーラ・ハンスグロエ)を勝たせるべく積極的に動き出す。繰り返すコーナーにかなり位置取り争いがシビアとなるがそこを潜り抜けたユワンは絶好のポジションでエリア・ヴィヴィアーニ(コフィディス)をぴたりとマーク、そしてこーず中央の大きく開いたスペースで加速、、そのまま勝利を奪い取った。ニッツォーロ、ヴィヴィアーニ、サガン、そしてフェルナンド・ガヴィリア(UAEチームエミレーツ)と実績十分の世才最強スプリンターたちがトップ5を占めた。

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「ほっとしたよ。一応全グランツールでの勝利を掲げているし、今大会最初のスプリントはあまりよくなかったからね。だからプレッシャーはあったしね。でも今日の勝利は僕だけでは成し得なかったから、これはチームの勝利だよ。」ユワンは安堵の表情を見せた。

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ゴールスプリントへと持ち込まれたこのステージだったが、その最中残り15㎞から落車が相次いだ。まずはイネオス・グレナディアスのエースの一角、パヴェル・シヴァコフが落車してしまう。満身創痍でゴールは果たしたが、そのままリタイアとなってしまった。さらには残り4㎞でバーレーン・ビクトリアスのミケル・ランダが落車、鎖骨と肋骨を骨折し、そのまま救急搬送されリタイアとなった。さらに同じ落車で昨日のステージ勝者、ジョー・ドムブロウスキー(UAEチームエミレーツ)も落車、ステージ終了後に救急搬送された。
総合争いではアレッサンドロ・デ・マルキ(イスラエル・スタートアップネーション)がキープ、数名の離脱者が出たことでさらに総合争いは混とんとしそうだ。

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ジロ・デ・イタリア第5ステージ
1位 カレブ・ユワン(ロット・ソウダル) 4h07’01”
2位 ジャコモ・ニッツォーロ(チームキュベカ・アソス)
3位 エリア・ヴィヴィアーニ(コフィディス)
4位 ピーター・サガン(ボーラ・ハンスグロエ)
5位 フェルナンド・ガヴィリア(UAEチームエミレーツ)
6位 マッテオ・モシェッティ(トレック・セガフレド)
7位 アンドレア・パスカロン(インターマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリアル)
8位 ディラン・グローネウェーゲン(ユンボ・ヴィズマ)
9位 マニュエル・ベレッティ(エオロ・コメタサイクリング)
10位 ダビデ・チモライ(イスラエル・スタートアップネーション)
ジロ・デ・イタリア総合順位
1位 アレッサンドロ・デ・マルキ(イスラエル・スタートアップネーション) 13h50’44”
2位 ルイ・ファルファエケ(アルペシン・フェニックス) +42”
3位 ネルソン・オリベイラ(モビスター) +48”
4位 アティラ・ヴァルター(グルーパマFDJ) +1’00”
5位 ニコラス・エデ(コフィディス) +1’15”
6位 アレクサンダー・ヴラソフ(アスタナ・プレミアテック) +1’24”
7位 レムコ・エヴァネポエル(ドゥクーニンク・クイックステップ) +1’28”
8位 アルベルト・ベッティオール(EFエデュケーションNIPPO) +1’37”
9位 ヒュー・カーシー(EFエデュケーションNIPPO) +1’38”
10位 イーガン・ベルナル(イネオス・グレナディアス) +1’39”
ジロ・デ・イタリア第5ステージダイジェスト
H.Moulinette