オムループ・ヘット・ニウスブラッド2021:曲者集団は今年も健在!完璧なリードアウトからベルリーニがスプリントでドゥクーニンク・クイックステップに勝利をもたらす!(動画あり)
ついに始まったクラシックシーズン、通常ならば独走勝利や逃げ切り勝利が多いこの時期の石畳と激坂のクラシックは、いきなりのスプリント勝負となった。短縮された昨シーズン、そしてやはり多くのレースが中止され、なかなか実践の場での勝負勘とモチベーションの維持が難しい中でも、曲者集団ドゥクーニンク・クイックステップは今年も鮮やかなチームワークで、勝利を演出して見せた。レースを制したのはダビデ・ベルリーニ、チームメイトのアシストから完璧なスプリントで力のぶつかり合いを制し、ビッグタイトルを手にした。
クラシックと言えばドゥクーニンク・クイックステップのエースで世界チャンピオンのジュリアン・アラフィリップ、そしてその期待通りあらフィリップは動いた。それに反応したのは元金メダリストのグレッグ・ヴァン・アーヴェルマート(AG2Rシトロエン)、さらにはセップ・ファンマルケ(イスラエル・スタートアップネーション)、そしてシクロクロス界から飛び込んできたイタリアのトム・ピドコック(イネオス・グレナディアス)だった。しかし激坂のユイの壁を前に逃げは吸収されてしまう。
すると今度はジャンニ・モスコン(イネオス・グレナディアス)が上りでパワーで飛び出していく。しかしこれも不発に終わると、勝負はゴールスプリント勝負へともつれ込む。時速70㎞を超えるハイスピードバトルとなったが、フロリアン・セネシャル(ドゥクーニンク・クイックステップ)が渾身のリードアウトから、絶妙なタイミングでベルリーニを発射、追いすがるジェイク・スチュワート(グルーパマFDJ)とファンマルケに圧倒的な差をつけて、ベルリーニが夢にまで見た勝利を手にした。
「夢のようだよ!クラシック開幕でいきなり勝てるなんて!このチームは最高だよ!クラシック勝利は僕が幼いころより夢見続けてきたんだ!このチームだから勝利できたんだよ!このコロナの中でレース開催にこぎつけた主催者にも感謝だよ。彼らの努力なしには僕らは活躍の場が無かったんだからね。」ベルリーニはチームと主催者への感謝を口にした。
バレリー二が見事なスプリント勝利
A dominant sprint victory for Davide Ballerini! 🇮🇹🚀 #OHN21 #OHNmen pic.twitter.com/jy6i4ucNlk
— OmloopHetNieuwsblad (@OmloopHNB) February 27, 2021
ドゥクーニンククイックステップ勝利の裏側
オムループ・ヘット・ニウスブラッド2021
優勝 ダビデ・バレリーニ(ドゥクーニンク・クイックステップ) 4h43’03”
2位 ジェイク・スチュアート(グルーパマFDJ)
3位 セップ・ファンマルケ(イスラエル・スタートアップネーション)
4位 ハインリッヒ・ハウッスラー(バーレーン・ビクトリアス)
5位 フィリップ・ジルベール(ロット・ソウダル)
6位 アレックス・アランブル(アスタナ・プレミアテック)
7位 フロリアン・セネシャル(ドゥクーニンク・クイックステップ)
8位 マッテオ・トレンティン(UAEチームエミレーツ)
9位 ケヴィン・ジェニエ(グルーパマFDJ)
10位 ニルス・ポリット(ボーラ・ハンスグロエ)
H.Moulinette