ブラバンツ・ペイユ2020:あわや二度目のやらかし?世界チャンピオンのアラフィリップがまたしてもゴールライン前にガッツポーズも、僅差でなんとか優勝!ファン・デル・ポエルは届かず2位
「もうミスは侵さない」その舌の根が乾かぬうちに、世界チャンピオンのジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ)はあわや2度目のやらかしをするところだった。幸いなことにライバルたちは一歩届かず、勝利を手にしたが、本人も肝を冷やした最後の瞬間、ガッツポーズを途中で止め焦って横を振り返ったが難を逃れ、昨年度の雪辱を果たした。
この日のレースは元シクロクロス世界王者のマシュー・ファン・デル・ポエル(アルペシン・フェニックス)と現ロード世界王者のアラフィリップの一騎打ちだった。何度となく上りのたびに二人が動くが、その都度別の選手も合流したために一旦集団へと戻るが、また上りが始まると仕掛けるという構図が繰り返された。
そしてこのレース最後の丘、残り11㎞で一気にアラフィリップとファン・デル・ポエルが抜け出すと、それについていけたのは今年のツール・ド・フランスで山岳賞ジャージにも袖を通し、フレッシュ・ワロンヌでも2位表彰台に入ったベノワ・コスネフロイ(AG2Rモンディアル)だった。
アラフィリップは最も積極的な動きを続けながら、ゴールでの三つ巴のスプリント勝負でも先に仕掛ける。ファン・デル・ポエルは気を伺ったかのように思えたが、仕掛けが遅すぎた。思わずガッツポーズするアラフィリップ、あわやリエージュ・バストーニュ・リエージュの二の舞かと思われるほど、ファン・デル・ポエルは鋭く加速してきたが、わずかに届かず2位に終わった。
昨年度はファン・デル・ポエルが勝利しアラフィリップが2位、アラフィリップはその雪辱を果たすとともに、リエージュ・バストーニュ・リエージュでの雪辱も果たした。
「まあ雪辱というより、とにかくレースをスタートできてよかったよ。やることはベストを尽くすこと、そしてこの世界チャンピオンジャージを楽しむことだからね。だから結果として勝てて本当にうれしいよ。このジャージに袖を通すたびに嬉しさがこみ上げるんだよ。」アラフィリップは世界チャンピオンジャージへの陶酔を語った。
対してファン・デル・ポエルは「普段犯さないような初歩的ミスを犯してしまったよ。見すぎてしまったんだよ。ここのゴールはよく知っているし、勝って連覇できたものをみすみす逃したんだよ。自分自身に腹が立ってしょうがないよ。こりゃ今晩は寝れないわ。」と自らに怒りをぶつけた。
ブラバンツペイユ2020ゴール前
https://twitter.com/i/status/1313863224278822912
ブラバンツペイユ順位
優勝 ジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ) 4h36’52”
2位 マシュー・ファン・デル・ポエル(アルペシン・フェニックス)
3位 ベノワ・コスネフロイ(AG2Rモンディアル)
4位 ソニー・コルブレッリ(バーレーン・マクラーレン) +13”
5位 ワーレン・バルギル(アルケア・サムシック
6位 ミカル・クウィアトコウスキー(イネオス・グレナディアス)
7位 アンドレア・バジョーリ(ドゥクーニンク・クイックステップ)
8位 アンソニー・チュルギス(トータル・ダイレクトエナジ―)
9位 アレッサンドロ・コヴィ(UAEチームエミレーツ)
10位 ドリエス・デヴェニエンス(ドゥクーニンク・クイックステップ)
H.Moulinette