パリ~ニース第3&4ステージ:第3ステージはガルシアがサガン撃破のスプリント勝利!第4ステージはアンデルセンが個人TT制す!シャフマンはいまだ総合をキープ
大会の途中終了も予測される中、UCI(世界自転車競技連盟)のラパルシャン会長は大会を最後まで続ける事を宣言する中、少ない選手数ながらも大会は激しいバトルとなっている。落車の連続という激しい展開も、いつ何時どうなるかわからないという現状が故。皮肉にもそれがレースをより面白い展開としている。
第3ステージは荒れた展開となる。落車に続く落車で有力なスプリンターが巻き込まれていく。残り6kmでも落車が発生、ビライアン・コカード(B&Bホステルズ・バイタルコンセプト)やニキ・テルプストラ(ダイレクト・エナジー)らが巻き込まれてしまう。ドゥクーニンク・クイックステップはエーススプリンターのサム・ベネットで勝負すべく隊列を組みペースを上げる。しかしそのベネットも残り200mで落車してしまう。混沌とするバトルは一気に世代最強の男、怪童ピーター・サガン(ボーラ・ハンスグロエ)の手中に落ちたかに思われた。しかしここでイヴァン・ガルシア(バーレーン・マクラーレン)が驚異の加速で勝負を決めた。
「まさか勝てるとは思わなかったよ!サガンに勝った?そう、それが本当に信じられないよ。」ガルシアは喜びを爆発させた。そして総合リーダージャージを守ったシャフマンは、「横風で集団についていくだけでも大変だったよ。残り8kmで一気に横風分断が始まってただきつかったね。ただ耐えるだけだったよ。明日もTTいけるとおもうよ。」と自信を口にした。
パリ~ニース第3ステージ
1位 イヴァン・ガルシア(バーレーン・マクラーレン) 5h49’55”
2位 ピーター・サガン(ボーラ・ハンスグロエ)
3位 アンドレア・パスカロン(サーカス・ウォンティ・ゴベール)
4位 シース・ボル(チームサンウェブ)
5位 ナセル・ブアニ(アルケア・サムシック)
個人TTはライバルたちに差をつける大チャンスでもあるとともに、苦手な選手にとってはいかにタイムロスを抑えるかの試練の時となる。総合リーダージャージのマックス・シャッフマン(ボーラ・ハンスグロエ)は自信を持っており、総合リーダーの座をどこまで盤石にするかに注目が集まった。
そんなステージを制したのはソレン・アンデルセン(チームサンウェブ)、15kmを18分51秒で駆け抜け、チームにとって価値ある嬉しい勝利を挙げた。シャフマンは6秒差の2位、総合でもライバル達とのタイム差を広げることに成功した。
ステージ3位にはキャスパー・アスグリーン(ドゥクーニンク・クイックステップ)が入った。ジュリアンン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ)が大会序盤でパンクでタイムロスをしたため、戦略をステージ優勝に切り替えてきた。
「最高だね。ようやく狙っていたTTで勝利出来たよ。今日みたいにテクニカルなコースは好みだね。後はべノートの総合優勝の為に動くよ。」アンデルセンは安堵の表情を見せながらも、自らの役割を見据えた。
パリ~ニース第4ステージ
1位 ソレン・アンデルセン(チームサンウェブ) 18’51”
2位 マックス・シャッフマン(ボーラ・ハンスグロエ) +06”
3位 キャスパー・アスグリーン(ドゥクーニンク・クイックステップ) +12”
4位 トーマス・デ・ヘント(ロット・ソウダル) +13”
5位 ペッロ・ビルバオ(バーレーン・マクラーレン) +15”
パリ~ニース総合順位
1位 マックス・シャッフマン(ボーラ・ハンスグロエ) 13h30’58”
2位 ソレン・アンデルセン(チームサンウェブ) +58”
3位 フェリックス・グロスシャルトナー(ボーラ・ハンスグロエ) +1’01”
4位 ニールス・ポリット(イスラエル・スタートアップネーション) +1’05”
5位 セルジオ・イギータ・ガルシア(EFプロサイクリング) +1’06”
6位 ディラン・テウンス(バーレーン・マクラーレン) +1’10”
7位 ティス・ベノート(チームサンウェブ) +1’11”
8位 マッズ・ヴルツ(イスラエル・スタートアップネーション)
9位 ジャコモ・ニッツォーロ(NTTプロサイクリング) +1’15”
10位 マイケル・マシューズ(チームサンウェブ) +1’16”
H.Moulinette