パリ~ニース第1&第2ステージ:ワールドチーム7チームが出場辞退でプロコンチネンタルチーム枠を増やして開催のパリ~ニース、シャフマンが第1ステージを、ニッツォーロが第2ステージを制す

春のステージレースパリ~ニースは新コロナウイルスの影響でワールドツアーチーム7チームが出場辞退、それに伴いプロコンチネンタル2チームが加わり、さらには各チーム7人から8人へと増加させるなどして何とか開催にこぎつけた。フランスでも感染者が増えており、沿道での応援も自粛要請が出ている中、独特の雰囲気が漂うレースとなった。しかし選手たちは結果を求めて全力でぶつかり合った。

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第1ステージ、この日動きを見せたのは総合優勝を狙うジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ)だった。しかし悪天候を味方につけたのはマックス・シャッフマン(ボーラ・ハンスグロエ)だった。集団から飛び出し先行したのはアラフィリップとティス・ベノート(チームサンウェブ)、独走力のある二人は危険視された。しかし追走がなかなか機能せず、残り13kmを残し38秒というタイム差に必死の追走は続く。しかし残り2.4kmでシャフマンとディラン・テウンス(バーレーン・マクラーレン)が合流を果たす。

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こうなれば後から合流した二人に分があった。シャッフマンはスプリントで勝利、テウンスが2位に入った。最後の最後でエネルギー切れとなったアラフィリップは4位に終わった。
「今日は何もうまくいかなかったんだよ。でもそこから帳尻合わせをしてステップ・バイ・ステップで追いついたんだよ。特にピーター・サガンが救ってくれたよ。ほんとはティレーノ・アドリアティコに出る予定だったんだけど、ここで勝利出来てよかったよ。」シャフマンはボーラ・ハンスグロエのチーム力を見せつけた。

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パリ~ニース第1ステージ
1位 マックス・シャッフマン(ボーラ・ハンスグロエ) 3h32’19”
2位 ディラン・テウンス(バーレーン・マクラーレン)
3位 ティス・ベノート(チームサンウェブ)
4位 ジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ) +03”
5位 シース・ボル(チームサンウェブ) +15”

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第2ステージもあれた天候が選手たちを苦しめる。雨で体が冷える中でさらに横風が吹き付ける状況となり、総合を狙う有力勢が軒並み遅れる中、先日4位に入ったアラフィリップ、そしてナイロ・キンターナ(アルケア・サムシック)がその犠牲となる。タイミング悪くパンクに見舞われたアラフィリップに対し、何でもない直線で落車をしてしまい大きくタイムを失ってしまった。

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そんな展開の中で横風で分断された集団はボーラ・ハンスグロエがステージ連勝を狙うべく積極的に動く。ピーター・サガン(ボーラ・ハンスグロエ)を中心としてパスカル・アッカーマンで勝利を狙い、ゴールスプリントに持ち込むが、アッカーマンが伸びない。すると向かい風の中その脇をブルーのNTTプロサイクリングジャージが駆け上がっていく。ジャコモ・ニッツォーロ(NTTプロサイクリング)が躊躇なく踏み込むと、アッカーマンをを差し切り勝利を決めた。今シーズン新体制となったチームは、ツアー・ダウン・アンダーに続いて、ここでも勝利を決めた。
「今シーズンは好調なんだよ。今日は雨の予定じゃなかったのにね、それがきつかったよ。ボーラが行くのはわかっていたからマークしていたんだよ。特にアッカーマンがエーススプリンターだから、キッチリとその背後を取れたのが勝因だよ。」ニッツォーロは戦略勝ちを強調した。

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今大会は、UAEツアー同様にレース打ち切りがあるかもしれないという懸念が各チームにあり、そのため総合リーダージャージを獲得しておきたいという思惑がはっきりと見え隠れする。普段とは違う動きの戦略がレースをより激しいものにしている。
パリ~ニース第2ステージ
1位 ジャコモ・ニッツォーロ(NTTプロサイクリング) 3h49’57”
2位 パスカル・アッカーマン(ボーラ・ハンスグロエ)
3位 ジャスパー・ストゥーヴェン(トレック・セガフレド)
4位 ニルス・ポリット(イスラエル・スタートアップ・ネーション)
5位 セルジオ・イギータ・ガルシア(EFプロサイクリング)
パリ~ニース総合順位
1位 マックス・シャッフマン(ボーラ・ハンスグロエ) 7h22’06”
2位 ジャコモ・ニッツォーロ(NTTプロサイクリング) +15”
3位 ジャスパー・ストゥーヴェン(トレック・セガフレド) +21”
4位 セルジオ・イギータ・ガルシア(EFプロサイクリング) +23”
5位 ニルス・ポリット(イスラエル・スタートアップ・ネーション) +25”
6位 マッヅ・ヴルツ(イスラエル・スタートアップ・ネーション)
7位 フェリックス・グロスシャルトナー(ボーラ・ハンスグロエ) +28”
8位 クリスツ・二―ランズ(イスラエル・スタートアップ・ネーション)
9位 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(トレック・セガフレド)
10位 ティス・ベノート(チームサンウェブ) +38”
H.Moulinette