ツアー・ダウン・アンダー第3&4ステージ:今シーズンに賭けるポートが新天地で初勝利!第4ステージのスプリントはイーワンが制し今大会2勝目!

オーストラリア決戦はヨーロッパ決戦を前に各チームと選手が不冬場のトレーニングの仕上がりを確認する場となっている。平坦基調のダウン・アンダーでは全てのステージが総合優勝へのカギとなる。そんな中唯一クライマーが輝ける第3ステージを制したのは、新天地で輝きを取り戻したいリッチー・ポート(トレック・セガフレド)だった。そして翌第4ステージはスプリントステージ、制したのはカレブ・イーワン(ロット・ソウダル)、今大会2勝目を挙げた。

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第3ステージ、一気に絞られた先頭集団の中から、残り1.7kmでポートが飛び出していく。サイモン・イェーツ(ミッチェルトン・スコット)、ロブ・パワーズ(チームサンウェブ)、ローハン・デニス(チームイネオス)らが追走を試みるが、ポートのパワーと切れ味が一枚上回った。

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「今日はチームメイトたちに感謝だよ。最高の形で集団をコントロールしてくれた。あれがなければ無理だったね。上りはじめで脚がいい感じだったんで、少し後続を引き離せたね。でも残念だったのは向かい風だね。あれがなければもっとライバルたちにダメージを与えられたんだけどね。」ポートは笑顔で語った。
これでポートは一気に総合リーダーに立ち、ステージ6位に入った連覇を狙うダリル・イムピー(ミッチェルトン・スコット)は2位に減順位を下げたが、まだまだ勝負は混沌としそうだ。

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ツアー・ダウン・アンダー第3ステージ
1位 リッチー・ポート(トレック・セガフレド) 3h14’09”
2位 ロブ・パワーズ(チームサンウェブ) +05”
3位 サイモン・イェーツ(ミッチェルトン・スコット)
4位 ローハン・デニス(チームイネオス)
5位 ディエゴ・ウリッシ(UAEチームエミレーツ)
ツアー・ダウン・アンダー総合順位
1位 リッチー・ポート(トレック・セガフレド) 10h10’24”
2位 ダリル・イムピー(ミッチェルトン・スコット) +06”
3位 ロブ・パワーズ(チームサンウェブ) +09”
4位 サイモン・イェーツ(ミッチェルトン・スコット) +11”
5位 ジョージ・ベネット(ジャンボ・ヴィズマ) +14”

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第4ステージはスプリント勝負となった。すでにステージ勝利を挙げているカレブ・イーワン(ロット・ソウダル)はすでに結果を残している余裕もあり王者の走りとなった。残り5kmでまず集団をコントロールしたのはサム・ベネット(ドゥクーニンク・クイックステップ)をエースとする ドゥクーニンク・クイックステップ、万全の隊列でゴールへと向かう。残り300mでのコーナーをクリアし、残り200m、ばっちりのタイミングでベネットはスプリントを開始する。しかしその背後に体を小さく丸めたイーワンが隠れていた。

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一気に加速しコース右側を加速、そのまま簡単にベネットを追い抜き勝利を挙げた。「ゴール前のコーナーをうまくこなすのがきつかったね。でも個人的にはコーナーが続く勝負が好きなんだよね。チームメイトにはベネットの背後に入れるように頼んでおいたんだよ。ちょっとその前にちょっと危うい瞬間もあったんだけど、でもうまく立ち直ったときにまだベネットにぴたりと張り付けたんだよ。それでコーナーをうまく最終コーナーをこなせたんだ。」これでイーワンはステージ2勝目、最高のシーズン開幕を迎えている。
ポートは総合リーダーを守ったが、イムピーとパワーはそれぞれ中間スプリントでボーナスタイムを獲得、それにより総合トップ3のタイム差は僅か8秒の間にひしめいている。

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ツアー・ダウン・アンダー第4ステージ
1位 カレブ・イーワン(ロット・ソウダル) 3h29’08”
2位 サム・ベネット(ドゥクーニンク・クイックステップ)
3位 ジャスパー・フィリップセン(UAEチームエミレーツ)
4位 アンドレ・グライペル(イスラエル・スタートアップネイション)
5位 アルベルト・ダイニース(チームサンウェブ)
ツアー・ダウン・アンダー総合順位
1位 リッチー・ポート(トレック・セガフレド) 13h39’32”
2位 ダリル・イムピー(ミッチェルトン・スコット) +03”
3位 ロブ・パワーズ(チームサンウェブ) +08”
4位 サイモン・イェーツ(ミッチェルトン・スコット) +11”
5位 ジョージ・ベネット(ジャンボ・ヴィズマ) +14”
H.Moulinette