ツアー・ダウン・アンダー第5&6ステージ:NTTプロサイクリングのニッツォーロが新チームに勝利をもたらす!第6ステージでポートが総合優勝奪取!ホームズが見事ステージ勝利
第5ステージそして最終第6ステージで総合勢は二転三転、第5ステージで総合首位を明け渡したリッチー・ポート(トレック・セガフレド)だったが、最終ステージで再逆転を果たし、見事に総合優勝を決めた。新天地での最初のレースでステージ優勝と総合優勝を果たし、幸先の良い2020年度となった。
第5ステージは新チームとなったNTTプロサイクリングにとっても価値ある勝利となった。ジャコモ・ニッツォーロ(NTTプロサイクリング)が素晴らしい加速でライバル達を圧倒する走りを見せた。チームが機能し、上りで遅れたニッツォーロを引き戻すと、最高のポジションで勝負に送り出すことに成功した。そのままパワーで押し切り、シモーネ・コンソーニ(コフィディス・ソルーションクレジッツ)、サム・ベネット(ドゥクーニンク・クイックステップ)、さらにはミカエル・モロコフ(ドゥクーニンク・クイックステップ)らを抑えての価値ある一勝となった。
「チームメイトには感謝してもしきれないよ。最高の仕事をしてくれたよ。万が一僕が送れたら、待っていて集団に戻してくれるという予定で、その通りになったよ。そしてしっかりとリードアウトしてくれたんだよ。完璧なタイミングに完璧な場所にいれたんだよ。あとは僕が精いっぱい踏み込むだけだったよ。結果が出てうれしいよ。」ニッツォーロはチームワークがピタリとはまったことを語った。
昨日までの総合2位ダリル・イムピー(ミッチェルトン・スコット)は、中間スプリントでボーナスタイムを獲得、それにより総合首位に躍り出た。これで総合でポートに2秒差をつけての総合首位となった。
ツアー・ダウン・アンダー第5ステージ
1位 ジャコモ・ニッツォーロ(NTTプロサイクリング) 3h32’45”
2位 シモーネ・コンソーニ(コフィディス・ソルーションクレジッツ)
3位 サム・ベネット(ドゥクーニンク・クイックステップ)
4位 ミカエル・モロコフ(ドゥクーニンク・クイックステップ)
5位 ジャスパー・フィリップセン(UAEチームエミレーツ)
ツアー・ダウン・アンダー総合順位
1位 ダリル・イムピー(ミッチェルトン・スコット) 17h12’15”
2位 リッチー・ポート(トレックセガフレド) +02”
3位 ロブ・パワー(チームサンウェブ) +09”
4位 サイモン・イェーツ(ミッチェルトン・スコット) +13”
5位 ジョージ・ベネット(ジャンボ・ヴィズマ) +16”
最終第6ステージは逃げのメンバーが展開を大きく左右した。最後の上りまで逃げ続けたメンバーの中で、マット・ホームズ(ロット・ソウダル)が快心の走りで逃げ切り勝利、プロ初勝利を開幕戦で上げて見せた。その背後では追走によるバトルが勃発したが、ポートがキッチリとイムピーを振り切って見せた。ステージ2位で終えたポートはこれで再びイムピーを逆転し、総合優勝を果たした。イムピーはこのステージだけで30秒以上を失い大きく後退、総合表彰台も逃した。
「またレースで勝ててうれしいね。AG2Rが助けてくれたんだよ。バルデのステージ勝利を狙っていたからね。ミッチェルトン・スコットはそこで動かなかったし、その戦術もわかるんだよ。今週いい仕事してきたし、でも今日は守りに入っていたんだとは思うんだよね。」ポートはライバルチームの戦略をそう語った。
「正直あの状況から勝利出来るとは思っていなかったよ。逃げのメンバーもよかったし、半ば諦めてはいたんだよ。イギリスで6年も走っていたから、こういう上りはほとんど走ったことがなかったんだよ。でもいい感じで走れたね。」ホームズは自らのプロ初勝利をそう説明した。
総合表彰台は逆転でディエゴ・ウリッシ(UAEチームエミレーツ)とサイモン・ゲシュケ(CCC)が獲得、開幕オーストラリア決戦は最終日で総合時絵が大シャッフルとなるがドラマチックな締めくくりとなった。
ツアー・ダウン・アンダー第6ステージ
1位 マシュー・ホームズ(ロット・ソウダル) 3h24’54”
2位 リッチー・ポート(トレックセガフレド) +03”
3位 マニュエレ・ボアロ(アスタナ) +04”
4位 ブルーノ・アルミラル(グルーパマFDJ) +07”
5位 マイケル・ストーラー(チームサンウェブ)
ツアー・ダウン・アンダー総合順位
1位 リッチー・ポート(トレックセガフレド) 20h37’08”
2位 ディエゴ・ウリッシ(UAEチームエミレーツ) +25”
3位 サイモン・ゲシュケ(CCC)
4位 ローハン・デニス(チームイネオス)
5位 ディラン・ファン・バーレ(チームイネオス)
H.Moulinette