ブエルタ・ア・エスパーニャ第6ステージ:兄の雪辱は弟が!昨日3位のエラダの弟ヘスス・エラダが快心の勝利!ウラン、ロッシュらが落車でリタイア、その影響で逃げ切り容認でマイヨロホ移動

なんでもないステージとなるはずが、EFエデュケーション・ファーストにとっては極めて痛い一日となってしまった。エースのリゴベルト・ウラン(EFエデュケーション・ファースト)を含む多くの選手が下りで落車、リタイアとなってしまったのだ。さらには総合でも上位につけていたヴィクトル・デ・ラ・パルテ(CCC)、そして総合リーダージャージにも袖を通したニコラス・ロッシュ(チームサンウェブ)までもがリタイア、多くのチームにとっては痛い戦力を失った。そんなステージを制したのはヘスス・エラダ(コフィディス・ソルーションクレジッツ)、昨日勝利を逃しステージ3位に終わったホセ・エラダ(コフィディス・ソルーションクレジッツ)の弟が兄の雪辱を果たした。

©Vuelta
この日は先に記した落車の影響もあり総合リーダージャージを着用するミゲル・アンヘル・ロペス(アスタナ)擁するアスタナが集団のペースを抑えたことで、逃げの11人の逃げ切りを容認する形となった。それによりマイヨロホを失うことも容認し、レースコントロールを続けた。
ステージ優勝争いと総合リーダージャージ奪取の争いは残り4kmで動く。ブルーノ・アルミラル(グルーパマFDJ)が動くと、それに反応したのはディラン・テウンス(バーレーン・メリダ)、さらにはエラダが追う。逃げ集団の中で最も総合順位がよく、総合リーダージャージ獲得の可能性のあったダビ・デ・ラ・クルス(チームイネオス)はここで動くことができない。

©Bettini Photo
テウンスとエラダはそのまま先頭に躍り出ると、テウンスは協調を求めるも昨日の兄のホセの走りが頭にあるのかヘススはこれを拒否、淡々と走り続ける。そして残り400mでヘススは一気に仕掛けると独走でステージ勝利を挙げた。テウンスは総合リーダージャージ獲得が見えたことでヘススに対抗することなくステージ2位でゴール、総合1位に躍り出るとともにマイヨロホを獲得した。

©Bettini Photo
「途中でグランツールの総合リーダージャージが脳裏にちらついたんだよ。そりゃ一度でも袖を通すのは目標だったし、昨日もその可能性がある中で逃げに乗らなかったことを後悔していたんだ。だから協調なくとも最後まで踏み続けたんだよ。あとはただひたすらゴールを目指すだけだったよ。まあステージ勝利は譲ったけど、マイヨロホを獲得できたから良しとしよう。」テウンスは納得の表情を見せた。
ブエルタ・ア・エスパーニャ第6ステージ
1位 ヘスス・エラダ(コフィディス・ソルーションクレジッツ) 4h43’55”
2位 ディラン・テウンス(バーレーン・メリダ) +07”
3位 ドリアン・ゴードン(AG2R) +21”
4位 ロベルト・ヘーシンク(ジャンボ・ヴィズマ)
5位 ブルーノ・アルミラル(グルーパマFDJ) +37”
6位 パウェル・ポリアンスキー(ボーラ・ハンスグロエ) +39”
7位 ネルソン・オリベイラ(モビスター) +45”
8位 ジャンルーカ・ブランビッラ(トレック・セガフレド) +47”
9位 ダビ・デ・ラ・クルス(チームイネオス) +50”
10位 ツガブ・グルメイ(ミッチェルトン・スコット) +2’35”
ブエルタ・ア・エスパーニャ総合順位
1位 ディラン・テウンス(バーレーン・メリダ) 23h44’00”
2位 ダビ・デ・ラ・クルス(チームイネオス) +38”
3位 ミゲル・アンヘル・ロペス(アスタナ) +1’00”
4位 プリモズ・ログリッチ(ジャンボ・ヴィズマ) +1’12”
5位 ナイロ・キンターナ(モビスター) +1’23”
6位 ロベルト・ヘーシンク(ジャンボ・ヴィズマ)
7位 アレハンドロ・バルベルデ(モビスター) +1’28”
8位 エステバン・チャベス(ミッチェルトン・スコット) +2’17”
9位 ラファル・マイカ(ボーラ・ハンスグロエ) +2’18”
10位 タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ) +2’47”
H.Moulinette