ツール・ド・フランス第2ステージ:チームTTを制したのはジャンボ・ヴィズマ!テウニッセンの勝利に続いてのステージ連勝でマイヨ・ジョーヌキープの大躍進!イネオスは2位
昨日驚きの勝利に沸いたジャンボ・ヴィズマの勢いが止まらない。驚きのマイク・テウニッセン(ジャンボ・ヴィズマ)の勝利に沸いたチームは、その勢いをそのまま継続、圧倒的優位と思われていたチームイネオス、さらにはドゥクーニンク・クイックステップを余裕で上回る圧倒的な走りを披露、選手たちが笑顔でステージ優勝を確信してゴールした。
この日最初にスタートしたチームイネオス、ゲラント・トーマスはエースながら昨日落車をしてしまった。もう一人のエース、イーガン・ベルナルのことを考えてもライバルたちに優位に立っておきたいところだ。その思惑通りトップタイムをたたき出すと、後続チームはどのチームもイネオスの記録を超えることができない。
暫定トップのチームが座るホットシートにどっかりと腰を据えるイネオスの面々だが、ミッチェルトン・スコット、バーレーン・メリダら総合優勝候補を抱えるチームが積極的な走りでいいタイムで中間計測を迎える。しかし最後には失速、なかなかイネオスのタイム更新には至らない。そんな中チームTTを得意とするドゥクーニンク・クイックステップが素晴らしい走りを見せる。ゴールまで必死にスプリントをしてトップタイム更新を狙ったが、僅か1秒弱イネオスに届かなかった。
そんな中ジャンボ・ヴィズマが快走を見せる。中間計測でも素晴らしいタイムを記録すると、ペースが落ちぬままゴールへと向かっていく。選手たちの表情には焦りの色はなく、明らかに精神的に余裕をもっての走りでイネオスを大きく上回るタイムでステージ優勝を果たした。これでテウニッセンはリーダージャージをキープ、総合2位にはシクロ元世界王者のワウト・ファン・アールト(ジャンボ・ヴィズマ)がつける形となった。
このステージでは2位のイネオスから10位のアスタナまでが21秒差という僅差の勝負、だがその2位のイネオスに対して20秒の差をつけジャンボ・ヴィズマは間違いなく序盤戦の台風の目となっている。総合上位選手を抱えるチームにとってはチームTTは鬼門、ここでのタイム差が出てようやく本格的な総合を目指すバトルが始まる。その意味ではタイム差を抑えられたチームと選手たちにとっては、上々の滑り出しとなったと言えるだろう。そんな中唯一痛手をこうむったと言えるのが
トリプルエースのモビスターだ。ステージ17位に沈み、ここからの巻き返しが求められることとなった。
「昨日は夢のようだった。そして今日もまた夢のようだよ。昨日の落車の影響でグローネウェーゲンが全力を発揮できなくて早々と脱落してしまった。でも今日は皆が一丸となって勝負で来たんだ。一体感を感じながら、タイムを刻むことが出来たよ。ジョージ・ベネットは小柄すぎてあまり役に立たないと思ったけど(笑)、でもそれでも彼も献身的な働きをしてくれたよ。中間計測でトップタイムと聞いて、モチベーションが上がったね。ステージ勝利になれたわけじゃないけど、2戦2勝は最高に気持ちいいね。昨日は僕個人の勝利として評価されたけど、今日はチーム全体として評価されるのが嬉しいよ!」リーダージャージを着こなすテウニッセンは笑顔でしゃべり続けた。
「総合を考えてもいい走りだったと思うよ。もちろん勝ちたかったけど、20秒差もつけられたら完敗だよ。でもいい形でツールのスタートを切れたと言えるね。」
ゲラント・トーマス(チームイネオス) 総合8位
「いい走りはできたと思うよ。今日はチームワークが安定しなくて隊列がばらけることがあったんで、今日ホテルに帰ってから見直すよ。でもまあ最終的には結果が出せたから良しとするよ。最小限のタイムロスに抑えられたのは収穫だったね。」
アダム・イェーツ(ミッチェルトン・スコット)
「そりゃ勝利できなかったのは残念だよ。イネオスとは僅差だったからね。でもジャンボ・ヴィズマにあのタイムを出されたら、3位で満足するしかないよね。どのみち勝てなかったということだよ。」
イブ・ランパート(ドゥクーニンク・クイックステップ)
「まあしょうがないタイム差だよね。うちは山岳に特化しようとしているからね。とにかくきつかったよ。何とかキンターナをゴールまで連れて行かなければならなかったからね。山岳までは以下にタイムロスを抑えるのかがポイントだね。」
ミケル・ランダ(モビスター)
「タイムロスはまあ想定内だよ(イネオスに45秒秒差)。今日のようなコースはイネオス向きだったからね。これから先のステージでうちが優位に立つステージが必ず来るよ。」
アレハンドロ・バルベルデ(モビスター)
ツール・ド・フランス第2ステージ
1位 ジャンボ・ヴィズマ 28’57”
2位 チームイネオス +20”
3位 ドゥクーニンク・クイックステップ +21”
4位 チームサンウェブ +26”
5位 カチューシャ・アルペシン
6位 EFエデュケーションファースト・ドラパック +28”
7位 CCC +31”
8位 グルーパマFDJ +32”
9位 バーレーン・メリダ +36”
10位 アスタナ +41”
ツール・ド・フランス総合順位
1位 マイク・テウニッセン(ジャンボ・ヴィズマ) 4h51’34”
2位 ワウト・ファン・アールト(ジャンボ・ヴィズマ) +10”
3位 スティーブン・クライズワイク(ジャンボ・ヴィズマ)
4位 トニー・マルティン(ジャンボ・ヴィズマ)
5位 ジョージ・ベネット(ジャンボ・ヴィズマ)
6位 ジャンニ・モスコン(チームイネオス) +30”
7位 イーガン・ベルナル(チームイネオス)
8位 ゲラント・トーマス(チームイネオス)
9位 ディラン・ファン・バーレ(チームイネオス)
10位 エリア・ヴィヴィアーニ(ドゥクーニンク・クイックステップ)
H.Moulinette