ジロ・デ・イタリア第2ステージ:ジロ初出場のアッカーマンが勝利の咆哮!ヴィヴィアーニとイーワン撃破で快心のスプリント勝利!
ジロ・デ・イタリア第2ステージは天気が不安定な展開となった。どこか不安な雲行きの中、スプリンター擁する各チームが積極的に集団の主導権を握る中、どこよりも目立った牽引をし続けたボーラ・ハンスグロエのトレインに勝利の女神は微笑んだ。パスカル・アッカーマン(ボーラ・ハンスグロエ)が渾身のスプリントで初出場の今大会でわずか2ステージ目にして初勝利を成し遂げた。
先日のエシュボルン・フランクフルトを勝利したドイツチャンピオンジャージの爆発力は本物だった。ゴール勝負となったこのステージ、残り1kmを切りロット・ソウダルがカレブ・イーワン(ロット・ソウダル)の為にこれ以上ないアシストを見せる。この時点でアッカーマンはその数名後ろに陣取っていたが、イーワンの発射と共にアッカーマンはコース逆サイドへと進路を取る。
エリア・ヴィヴィアーニ(ドゥクーニンク・クイックステップ)は1テンポ遅れてアッカーマンの背後を取る。この選択は正しかった。フェルナンド・ガヴィリア(UAEチームエミレーツ)はイーワンをぴたりとマークするが、自らが仕掛けようとした瞬間にはアッカーマンがコース中央へと進路を取り、もうそこにスペースは残っていなかった。アッカーマンの背後から飛び出したヴィヴィアーニは進路は確保、渾身の加速をするが一歩及ばなかった。勝負あり、ゴールではアッカーマンが勝利の雄たけびを上げ、チームメイトと抱き合いさらに勝利の咆哮で自らの勝利を祝った。ヴィヴィアーニは2位、イーワンは3位に終わり、進路を失ったガヴィリアはステージ4位に沈んだ。
「勝利出来て最高だよ。初出場のジロで、初めて勝利のチャンスがやってきて、初勝利を挙げたんだからね。チームも士気が高かったし、これからの3週間が楽しみだね。残り250mで、誰もスプリントを始めなかったんだ。だから僕自身の間合いで一気に加速したんだよ。もちろんプレッシャーはあったよ、なんといっても初出場だからね。でも何が起きるかわからないのがレース、勝てたことが何よりうれしいよ。」アッカーマンは満面の笑みで語った。
多くの落車やメカトラが頻発したこのステージ、総合勢はトラブルを避けるべく集団前方で展開した。いきなりマリア・ローザを獲得したプリモズ・ログリッチ(ジャンボ・ヴィズマ)も目立った動きはなく無理せず走り切った。
「ちょっと待ちすぎたね。アッカーマンのほうが早いと判断して飛びついたんだけど、でも風向きが悪かったね。追い風では残り少ない距離で追い抜くのは無理だったよ。惜しかったけど、彼にわずかに届かなかったね。これからもアッカーマンは要注意だね。」
エリア・ヴィヴィアーニ ステージ2位
「完璧なリードアウトだったよ。スプリントも良かったんだよ。でも最後は僅かにガス欠だったね。でも今日の結果を前向きにとらえているよ。チーム力は示せたからね。いずれ勝利は間違いなく掴めるよ。」
カレブ・イーワン ステージ3位
ジロ・デ・イタリア第2ステージ & 総合順位
1位 パスカル・アッカーマン(ボーラ・ハンスグロエ) 4h44’43”
2位 エリア・ヴィヴィアーニ(ドゥクーニンク・クイックステップ)
3位 カレブ・イーワン(ロット・ソウダル)
4位 フェルナンド・ガヴィリア(UAEチームエミレーツ)
5位 アルノー・デマール(グルーパマFDJ〉
6位 ダビデ・チモライ(イスラエル・サイクリングアカデミー)
7位 ヴィアシャロフ・クズネツォフ(カチューシャ・アルペシン)
8位 ジャスパー・デ・ブイスト(ロット・ソウダル)
9位 クリスチャン・スバラグリ(イスラエル・サイクリングアカデミー)
10位 ルディガー・セリグ(ボーラ・ハンスグロエ)
H.Moulinette