フレッシュ・ワロンヌ2019:アムステルの借りはモニュメントで返す!アラフィリップがフグルサングとの一騎打ちを制し大会連覇!またしてもドゥクーニンク・クイックステップがタイトル獲得!

今年のクラシックレース、ヤコブ・フグルサング(アスタナ)とジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ)がストラーデ・ビアンケ、そしてアムステル・ゴールドレースが逃げを見せ存在感をアピールしてきた。残念ながら先日のアムステル・ゴールドレースでは二人揃って新星マシュー・ファン・デル・ポエル(コレンドン・サーカス)に撃破されたが、今度は間違いなく二人の一騎打ちとなり、クラシックレースで一日の長があるアラフィリップが見事にモニュメント連覇を達成した。

©Bettini Photo
この日も何度となくアタックが繰り返された。終盤ではドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(バーレーン・メリダ)、アダム・イェーツ(ミッチェルトン・スコット)、ロマン・クロイツィゲル(ディメンション・データ)という主力選手たちが激しく落車するなど、厳しい駆け引きが繰り返された。しかし勝負は最後の最後、難所「ユイの壁」での直接対決へと持ち込まれる。

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残り1.2km、ミカル・クウィアトコウスキー(チームスカイ)が先頭に躍り出ると、誰もが我先にとよりよいポジションを狙い加速する。しかしその中からするりと抜け出したのはフグルサング、爆発的な加速ではないが後続との差がじわっと開く。するとそれに反応できたのはアラフィリップだけだった。一進一退の攻防となるが、今シーズンはストラーデ・ビアンケとミラノ・サンレモのクラシックを制してきている男の勝負勘と配分のほうがフグルサングのそれを上回った。
最後は完全にフグルサングを抑え込んでの勝利、これでこの大会昨年度に続いての連覇となった。クラシックシーズン絶好調の個性派集団ドゥクーニンク・クイックステップがまたしても栄冠を追加した。「心に残る勝利だね。表彰台が多かったけど、昨年度ここで勝てたのが大きな転機になったんだよ。だからこそ今年ここでまた勝つことが重要だったんだよ。チームメイトは素晴らしい仕事をしてくれた。本当に感謝しているよ!アルデンヌクラシック最高だぜ!」アラフィリップは昨年度のここでの勝利で一気に「勝ち方」を覚えたようだ。

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またしても敗北したフグルサングだが、「アラフィリップのほうがワンデイ向きなんだよ。まあ僕らはお互いアムステルゴールドレースでやらかしてもの凄く後悔したからね。まさか今日もまた同じ二人になるとはね。彼のほうが強かった、ただそれだけのことさ。」フグルサングは素直に敗北を認めた。
その背後ではディエゴ・ウリッシ(UAEチームエミレーツ)が抜け出し単独3位で表彰台を獲得、今シーズンここまで結果を残してきているビョルグ・ランブレヒト(ロット・ソウダル)が4位に入った。ランブレヒトは小柄な2年目の22歳ながら、ブラバンツ・ペイユで5位、アムステル・ゴールドレースで6位、そして今大会で4位と着実に結果を残してきている。残りのレースでも目が離せない存在となりそうだ。

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フレッシュ・ワロンヌ2019
優勝 ジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ) 4h55’14”
2位 ヤコブ・フグルサング(アスタナ)
3位 ディエゴ・ウリッシ(UAEチームエミレーツ) +06”
4位 ビョルグ・ランブレヒト(ロット・ソウダル) +08”
5位 マキシミリアン・シャッフマン(ボーラ・ハンスグロエ)
6位 バウク・モレンマ(トレック・セガフレド)
7位 パトリック・コンラッド(ボーラ・ハンスグロエ)
8位 マイケル・マシューズ(チームサンウェブ)
9位 イェーレ・ファネンデール(ロット・ソウダル) +11”
10位 エンリコ・ガスパロット(ディメンション・データ)
H.Moulinette