ティレーノ・アドリアティコ第3&第4ステージ:クイックステップの勢い止まらず!ヴィヴィアーニがスプリント勝利!新たな鉄人伝説!落車と再スタートを繰り返したルチェンコが第4ステージ驚きの勝利!

クイックステップの勢いはステージレースでも衰えることがない。イタリアの地でクラシック同様に勝利を量産する予感を漂わせるスプリント勝利で第3ステージを制して見せた。テクニカルなコースレイアウトではチームワークがモノを言った。今大会は元世界チャンピオンのピーター・サガン(ボーラ・ハンスグロエ)、フェルナンド・ガヴィリア(UAEチームエミレーツ)など最強布陣が揃い、スプリントバトルは頂上決戦の様相を呈したが、ドゥクーニンク・クイックステップとエリア・ヴィヴィアーニの完璧なチームワークの前に屈する形となった。

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先行したのはサガン、ヴィヴィアーニのチームトレインを利用して飛び出していく。しかしさらに強かなヴィヴィアーニはそのサガンを利用し、その背後から飛び出していく。一気に加速したイタリアンナショナルチャンピオンジャージはそのままサガンを一気に追い抜きゴールを制した。ステージ3位には後方から猛追したガヴィリアが飛び込んだ。

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「サガンは間違いなくマークしなきゃいけない存在だからね。去年に比べて体を絞っているように見えるけど、パワーは落ちていないよね。残り数キロでのあの動きを見ればわかるよ。それを考えたら勝てたのは嬉しいね。簡単じゃないからね。今日はリケーゼとモロコフとうまく連動できなかったけど、スティバーがまだ残っていたからね。」
ティレーノ・アドリアティコ第3ステージ
1位 エリア・ヴィヴィアーニ(ドゥクーニンク・クイックステップ) 5h26’45”
2位 ピーター・サガン(ボーラ・ハンスグロエ)
3位 フェルナンド・ガヴィリア(UAEチームエミレーツ)
4位 ジャコモ・ニッツォーロ(ディメンション・データ)
5位 イェンス・ケウケレール(ロット・ソウダル)

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第4ステージでは新たな鉄人伝説が生まれた。今シーズン絶好調のアレクセイ・ルチェンコ(アスタナ)は逃げ切りを目指し残り30kmで逃げ集団から飛び出し単独アタックを決める。しかしここからだった。二度にわたり落車するも、すぐさま起き上がり再び走り始める。残り2kmでの2度目の落車ではこちらも今シーズン絶好調のプリモズ・ログリッチ(ジャンボ・ヴィズマ)、そして総合リーダーのアダム・イェーツ(ミッチェルトン・スコット)、ヤコブ・フグルサング(アスタナ)ら3人に残り600mで追いつかれてしまう。

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しかしそれでもルチェンコの勢いは止まらなかった。ゴールスプリント勝負で凄まじいまでも気迫の走りで勝負を制した。
「残り20km以内で2度も落車だよ。そりゃ局面は難しくなるよ。でもまあ運がよかったのはフグルサングが追いついてくれたことだよ。ほんと勝ててよかったよ、勝てなかったら何を言われたか。この勝利は次の勝利への最高のモチベーションになるね。クラシックを狙いに行くよ。」ルチェンコの勢いはまだまだ収まりそうにない。今シーズンはすでにツアー・オブ・オマーンで総合優勝を果たすなど絶好調、アスタナ一筋の男がチームに勢いをもたらしている。

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ティレーノ・アドリアティコ第4ステージ
1位 アレクセイ・ルチェンコ(アスタナ) 5h16’29”
2位 プリモズ・ログリッチ(ジャンボ・ヴィズマ)
3位 アダム・イェーツ(ミッチェルトン・スコット)
4位 ヤコブ・フグルサング(アスタナ)
5位 ダビデ・フォルモロ(ボーラ・ハンスグロエ) +09”
ティレーノ・アドリアティコ総合順位
1位 アダム・イェーツ(ミッチェルトン・スコット) 15h53’42”
2位 プリモズ・ログリッチ(ジャンボ・ヴィズマ) +07”
3位 トム・デュムラン(チームサンウェブ) +50”
4位 ジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ) +56”
5位 サム・オーメン(チームサンウェブ)
H.Moulinette