パリ~ニース第7&第8ステージ:マルチネスが山頂勝利でベルナル首位に浮上!最終ステージでキンターナアタックも総合2位どまり、未来のグランツールエース、ベルナルが総合優勝!

総合優勝を巡るパリ~ニース、最終2ステージは一気に総合が動く山岳バトル、激しいバトルが繰り広げられたその結果、次世代のグランツールエースと目されるイーガン・ベルナル(チームスカイ)が同じくコロンビアンのグランツールエース、ナイロ・キンターナ(モビスター)の猛追を耐えきり総合優勝を決めた。グランツールを狙いたいと公言していたミカル・クウィアトコウスキー(チームスカイも総合3位を獲得、新チームスポンサー決定が確定的となっているチームスカイにとっては、万々歳の一週間となった。

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第7ステージ、38名の大きな逃げが発生し、後続集団に大きなタイム差をつける。その先頭集団にはフィリップ・ジルベール(ドゥクーニンク・クイックステップ)がおり、残り2kmまではバーチャルリーダーとしてレースを盛り上げた。しかしステージ勝利を目指す4人が一気に勝負に出る中、ジルベールは結果的に大失速、後続のベルナルやクウィアトコウスキーらへのアドバンテージをどんどんと失い、総合での逆転には届かず、総合2位に終わった。ステージ優勝は残り1kmから飛び出し、ミゲル・アンヘル・ロペス(アスタナ)、ニコラス・エデ(コフィディス・ソルーションクレジッツ)、サイモン・イェーツ(ミッチェルトン・スコット)を抑えてダニエル・マルチネス(EFエデュケーションファースト・ドラパック)がつかみ取った。

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総合ではベルナルがチームメイトのクウィアトコウスキーから総合ジャージを奪取する形となった。
パリ~ニース第7ステージ
1位 ダニエル・マルチネス(EFエデュケーションファースト・ドラパック) 4h55’49”
2位 ミゲル・アンヘル・ロペス(アスタナ) +06”
3位 ニコラス・エデ(コフィディス・ソルーションクレジッツ) +20”
4位 サイモン・イェーツ(ミッチェルトン・スコット)
5位 ヨナタン・イベール(ダイレクトエナジー) +55”
パリ~ニース総合順位
1位 イーガン・ベルナル(チームスカイ) 26h35’26”
2位 フィリップ・ジルベール(ドゥクーニンク・クイックステップ) +45”
3位 ナイロ・キンターナ(モビスター) +46”
4位 ミカル・クウィアトコウスキー(チームスカイ) +1’03”
5位 ジャック・ヘイグ(ミッチェルトン・スコット) +1’21”

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最終ステージは最後の総合バトル、この日主役となったのはナイロ・キンターナ(モビスター)だった。なんと残り50kmを残して大博打のアタック、アルベルト・コンタドールが何度となく仕掛けた伝説の攻撃を再現すべく仕掛けた。チームメイト3名もそのアタックに参加したものの、残り30kmの時点ではチームメイトはすべて脱落してしまう。そして最後まで逃げ続けるが、ベルナルに対して得たアドバンテージはわずか4秒に終わってしまう。やはりまだキンターナは偉大なチャンピオンにはなれなかった。

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そんなステージはゴールまでののぼりでアタックを仕掛けたヨン・イザギーレ(アスタナ)、オリビエ・ナーセン(AG2R)、ウィルコ・ケルデルマン(チームサンウェブ)、昨日の覇者ダニエル・マルチネス(EFエデュケーションファースト・ドラパック)らを引き離してまたしてもチームに勝利をもたらした。今シーズンは絶好調のアスタナ、ドゥクーニンク・クイックステップと共に絶賛勝利量産中だ。
総合優勝はベルナル、アタックを決めたキンターナは総合2位にジャンプアップ、クウィアトコウスキーが3位に入り、コロンビアンがワン・ツー、チームスカイがワン・スリーという結果となった。ベルナルはすでにジロ・デ・イタリアでのエースが決まっており、今シーズンの更なる飛躍が楽しみになってきた。
「パリ~ニースを勝ったなんて信じられないよ。最高だよ!総合勢がアタックを決めたとき、自分も行けるとは思ったんだけど、でもうちはいいメンバーがそろっているからチームに委ねることにしたんだよ。だから展開自体は難しくなかったし、安心していられたよ。最終日だし最後は猛追を仕掛けて安泰だったね。」22才のエースは興奮を抑えながら語った。

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パリ~ニース第8ステージ
1位 ヨン・イザギーレ(アスタナ) 2h41’10”
2位 オリビエ・ナーセン(AG2R) +18”
3位 ウィルコ・ケルデルマン(チームサンウェブ)
4位 ダニエル・マルチネス(EFエデュケーションファースト・ドラパック)
5位 フェリックス・グロブシャルトナー(ボーラ・ハンスグロエ)
パリ~ニース総合順位
1位 イーガン・ベルナル(チームスカイ) 29h17’02”
2位 ナイロ・キンターナ(モビスター) +39”
3位 ミカル・クウィアトコウスキー(チームスカイ) +1’03”
4位 ジャック・ヘイグ(ミッチェルトン・スコット) +1’21”
5位 ロメイン・バルデ(AG2R) +1’45”
H.Moulinette