パリ~ニース第5&第6ステージ:サイモン・イェーツが個人TTで開眼の勝利!第6ステージはベネットが今大会2勝目のスプリント勝利!クウィアトコウスキーは総合キープ
パリ~ニース第5ステージの個人TT、総合は間違いなく大シャッフルとなる。そんな25.5kmで注目されたのはミカル・クウィアトコウスキーとイーガン・ベルナルのチームスカイコンビのエースの座を巡るバトルだった。しかしそんなことは自分には関係ないとばかりに、すでに総合から脱落しているサイモン・イェーツ(ミッチェルトン・スコット)が爆走、見事にトップタイムをたたき出し、最後まで暫定トップタイムの選手が座るホットシートを守り続けた。
平坦ではないTTとは言え、成長著しいイェーツ兄弟はそれぞれが結果を出している。そして個人TTでもその強さを発揮、今後のグランツールでもTTのコース次第では脅威になることをライバルたちに印象付けた。
総合を巡るチームスカイ内でのエースバトルは、クウィアトコウスキーに軍配が上がった。ステージ3位で総合リーダーの座をがっちりキープして見せた。一方のベルナルは中間計測ではクウィアトコウスキーを上回るも最終的には逆転され、ステージ6位に終わった。
パリ~ニース第5ステージ個人TT
1位 サイモン・イェーツ(ミッチェルトン・スコット) 30’26”
2位 ニルス・ポリット(カチューシャ・アルペシン) +07”
3位 ミカル・クウィアトコウスキー(チームスカイ) +11”
4位 ティージェイ・ヴァン・ガーデレン(EFエデュケーションファースト・ドラパック) +15”
5位 ダニエル・マルチネス(EFエデュケーションファースト・ドラパック)
第6ステージはまたしてもスプリント勝負となった。スプリントまで残っていたのはわずか40人ほど、落車がこの日も選手たちを大きく分断していた。
この日完璧な仕事をしたと思われたのはグルーパマFDJ、完璧なタイミングで残り150mでエーススプリンターのアルノー・デマールを発射する。しかし向かい風という状況がその前に立ちはだかった。完勝かと思われたデマールの背後で、失速したマッテオ・トレンティン(ミッチェルトン・スコット)をうまく利用してそのスリップストリームに入ったサム・ベネット(ボーラ・ハンスグロエ)が一気に加速していく。悪くはない加速をしていたデマールだったが、ベネットはデマールの右側を加速して一気に駆け上がっていく。そしてゴールを駆け抜けるときにはデマールはすでにベネットに先を越されていた。
「残り5km、正直僕の脚はよく回っていたよ。ポジショニングも冷静だったしチームメイトたちが御膳立てしてくれていたから、後はベストを尽くすだけだったよ。最初は簡単に捉えられるかと思ったけど、デマールが離れたんで一気に勝負に出たんだよ。勝ててうれしいね!最高にハッピーだよ!チームに感謝だよ!」今大会2勝目にベネットは上機嫌だった。
パリ~ニース第6ステージ
1位 サム・ベネット(ボーラ・ハンスグロエ) 4h12’35”
2位 アルノー・デマール(グルーパマFDJ)
3位 マッテオ・トレンティン(ミッチェルトン・スコット)
4位 ジョン・デゲンコルブ(トレック・セガフレド)
5位 ブライアン・コカード(バイタルコンセプト・B&Bホテル)
パリ~ニース総合順位
総合順位
1位 ミカル・クウィアトコウスキー(チームスカイ) 16h52’27”
2位 イーガン・ベルナル(チームスカイ) +18”
3位 ルイス・レオン・サンチェス(アスタナ) +22”
4位 ウィルコ・ケルデルマン(チームサンウェブ) +1’00”
5位 ボブ・ユンゲルス(ドゥクーニンク・クイックステップ)
H.Moulinette