強すぎるが所以の批判、最強シクロクロッサー、ファン・デル・ポエルが語る”勝つ理由”とは、「勝つのが仕事」と言い切れる強さの先に目指すものとは
今シーズンのシクロクロスシリーズ(ベルギー国内戦、ヨーロッパ戦、UCI世界戦)で圧倒的な強さを誇っているマシュー・ファン・デル・ポエル(コレンドン・サーカス)だが、そのあまりの強さに「レースがつまらない」、「選手たちが戦意喪失」など様々な批判の的となっている。出る杭は打たれる、強きは批判されるのは世の常だが、それに対してファン・デル・ポエルが正論で反論、そのメンタルの強さこそが今の強さの源であることを示してみせた。
「僕がシクロクロスを面白くしなければならない必要はないんだよ。僕はただ勝利することが仕事なんだよ。その為にスポンサーは僕にお金を出してくれるんだからね。レースを面白くするのが仕事なんではなくて、勝つこと自体が仕事なんだよ。」
「例えばサッカーでバルセロナが圧倒的な強さを誇っても、F1でハミルトンが圧倒的に強くても、それはそれとして皆みるし応援するだろ。僕がロードレーサーだったらそこまで批判されないんじゃない?シクロクロスだから批判されているようにも感じるんだよね?でも僕はどこまで行ってもシクロクロスが大好きなんだ。」
ファン・デル・ポエルは外野の批判を一蹴、勝つためにレースしているということを強調した。シクロクロス最強の男は実は今シーズンMTBでもナショナルチャンピオンになるなど、様々なジャンルで頭角を現している。さらに来シーズンはクラシックレースも視野に入れており、ワイルドカードが獲得できれば最強シクロクロッサーはロードでも暴れることになりそうだ。すでに2020東京五輪での代表入り(ロード)を狙うことを公言しており、いったいどのジャンルでその地位を獲得するのかに早くも関心が集まっている。
勝つために走ると言い切るファン・デル・ポエル、ワウト・ファン・アールト然り、シクロ出身選手がロード界で新たな台風の目となりそうだ。
H.Moulinette