シクロクロスワールドカップ第4戦タボール:最強ヨーロッパチャンプ、ファン・デル・ポエルが絶好調の勝利!シリーズリーダーのトゥーンスも順調、しかし世界チャンピオンはチームなく苦戦

シクロクロス世界選手権シリーズ、世界チャンピオンのワウト・ファン・アールトが所属チーム問題でレースに集中できない中で、その最大ライバルであり、ヨーロッパチャンピオンジャージに身を包んだマシュー・ファン・デル・ポエル(コレンドン・サーカス)がヨーロッパシリーズ、ベルギー国内シリーズに続いて絶好調だ。また今シーズン最高のスタートを切り世界選手権シリーズリーダーのトゥーン・アールツ(テレネット・フィデア・ライオンズ)はこのレースでも4位をキープ、しっかりと総合リーダーの座を堅持している。

©Tim D.Waele/Getty Images
南ボヘミア地域で行われているシクロクロス戦では、2011年のジュニア時代の初勝利以降負けなしの敵なし状態は、このレースでも健在だった。「テクニカルセクションで仕掛けたんだけど、直ぐにイケると確信したね。あとはマイペースで走るだけ、その方が自分のライン取りができるからね。」圧倒的なパフォーマンスを見せたファン・デル・ポエルは余裕の表情だった。「ここは僕向きのコースなんだよ。ここでは負けなしだし、それは意識しているよ。ましてやここで初めて世界チャンピオンになったからね。」

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この日の見せ場となったのはコース途中に設けられたのぼりセクションでの障害物、それをファン・デル・ポエルはいとも簡単にバニーホップでクリアしていく。しかしやはりそこはリスクあるセクション、落車を避けたい選手たちはバイクを降りて飛び越えていくが、これが数秒のタイムロスとなる。オープニングラップで先頭集団は早くも10人ほどに絞られ、好調なアールツがそのままこのレースを支配するかに思えたが、ここで負け知らずの男の前ではそれは儚い夢物語となった。なんとかい追いすがるがミスを犯すとそのまま順位を落とし、最終的に4位に終わる。
アールツのミスで順位を上げたのがミカエル・ファントゥーレンハウト(マーラックス・ビンゴール)、さらにはラース・ファン・デル・ハール(テレネット・フィデア・ライオンズ)がそれぞれ表彰台の一角を仕留めた。「ファン・デル・ポエルを追いたかったんだけど、難しかったんだよ。あのペースではオーバーペースになるからね。だから後は後続に追いつかれないようにペースを見ながら走ったよ。」ファントゥーレンハウトは最後まで冷静さを失わなかった。
まったくいいところがなかった現世界チャンピオンのアールトは7位に沈み、シリーズリーダーのアールツとのタイム差がさらに開くこととなった。
UCIシクロクロスワールドカップシリーズ・タボール
1位 マシュー・ファン・デル・ポエル(コレンドン・サーカス) 1h02’43”
2位 ミカエル・ファントゥーレンハウト(マーラックス・ビンゴール) +14”
3位 ラース・ファン・デル・ハール(テレネット・フィデア・ライオンズ)+20”
4位 トゥーン・アールツ(テレネット・フィデア・ライオンズ) +39”
5位 クインテン・ヘルマンス(テレネット・フィデア・ライオンズ) +40”
6位 ケヴィン・パウエルス(マーラックス・ビンゴール) +44”
7位 ワウト・ファン・アールト +46”
8位 ジョリス・ニューエンハウス(サンウェブ育成チーム)
9位 ローレンス・スウィーク(パウエル・サウゼン・ヴァスゴエサービス) +1’05”
10位 ダーン・ソート(テレネット・フィデア・ライオンズ) +1’12”
H.Moulinette