UCIシクロクロス第2戦:開幕戦からアールツが連勝!ワンミスが命取りに、所属先のない現世界チャンピオン、アールトはまたしても2位
UCIの世界選手権シリーズは2戦目もアメリカで行われた。現世界チャンピオン、ワウト・ファン・アールト(所属無し)の最大ライバルマシュー・ファン・デル・ポエル(コレンドン・サーカス)が遠征していないこともあり、現世界チャンピオンの圧倒的優位を誰もが疑わなかった。しかしふたを開けてみれば、契約問題で所属先がない状態の世界チャンピオンが機材繰りなどで十分にトレーニングができなかったことで、元ヨーロッパチャンピオンのトゥーン・アールツ(テレネット・フィデア・ライオンズ)が開幕戦委引き続きこのレースでも圧倒的な強さを見せ勝利、間違いなく世代交代が進んでいるシクロクロス界は2強だけではないのだ、というところを印象付けた。
決着は僅か一瞬だった。残り2周前戦同様に大きく後続に差を開き二人だけになったアールトとアールツだったが、アールトがぬかるみでバランスを崩した瞬間にアールツが加速、そのまま一気に後続を突き放したのだ。これで勝負あり、一気にその差は広がっていき、世界チャンピオンは今シーズン初勝利のチャンスを逃してしまった。
「アールトがミスをしてくれたからね。あれが僕のチャンスだったよ。あそこからそこまで差が広がるとは思わなかったんだけど、ハイペースを維持したらどんどんと開いていったね。それで勝利を確信できたよ。」アールツは前戦の勝利で自信をつけたようだ。
対して2戦連続で敗北したアールトは、「今回も終盤で力が入らなかったんだよ。正直言って同じパターンで同じ相手に連敗したのは納得できないね。いろいろと分析をしないとだめだね。確かに難しいセクションだったけど、ワンミスで20mの差がついて、そのまま追いつけなかったんだからね。」と語り不満の表情を見せた。
3位にはミカエル・ファントゥーレンハウトが入り、4位にはクインテン・ヘルマンスが入った。これでアールツは総合リーダーとしてヨーロッパラウンドへと向かうこととなった。
UCIシクロクロス第2戦
1位 トゥーン・アールツ(テレネット・フィデア・ライオンズ) 1h02’28”
2位 ワウト・ファン・アールト(所属無し) +52”
3位 ミカエル・ファントゥーレンハウト(マーラックス・ビンゴール) +1’16”
4位 クインテン・ヘルマンス(テレネット・フィデア・ライオンズ) +1’32”
5位 コーン・ファン・ケッセル(テレネット・フィデア・ライオンズ) +2’06”
6位 ティム・メリエール(ヴェランダズ・ウィレムス・クレラン) +2’13”
7位 ケヴィン・パウエルス(マーラックス・ビンゴール) +2’16”
8位 エリ・イセルバイト(マーラックス・ビンゴール) +2’21”
9位 ローレンス・スウィーク(パウエルス・サウザン・ヴァスゴエサービス) +2’32”
10位 ダーン・ソト(パウエルス・サウザン・ヴァスゴエサービス) +2’35”
H.Moulinette