移籍情報:バーレーン・メリダがオイルマネーで積極的補強!代わりに放出されるのは誰?グライペルがプロコンチへ移籍、そのロット・ソウダルはイーワンを獲得、CCCはGトーマス獲得に動く
移籍市場が早くも活発化してきている。エースクラスの移籍はまだないが中堅クラスやスプリンターたちに早くも動きが出ている。中でもバーレーン・メリダは積極的な補強をしており、勝てるチーム作りを始めたようだ。これだけ多くの選手の獲得に動けば、当然誰かが放出されることとなり、いったい来シーズンはどのようになるのかが気になるところだ。
今のところバーレーン・メリダが獲得したのは、ローハン・デニスとダミアーノ・カルーソ、ディラン・テウンス、それぞれ半解体状態となったBMCからの移籍となる。同じくBMCのティージェイ・ヴァン・ガーデレンはEFエデュケーション・ファースト・ドラパックへの移籍を決めた。チームはデニスにグランツールでの総合エースの座をすでに確約しており、世界屈指のTTスペシャリストは、来シーズン大きな飛躍のチャンスを手にしたこととなる。
バーレーン・メリダはさらにスプリンターとしてフィル・バウハウス、そのアシストとしてマーセル・シーベルグ、さらには若手有望株のスティービー・ウィリアムスを獲得、”勝てる”チームへとシフトしていこうとしている。
その分裂しCCCに吸収される形となるもう現BMCはなんとその豊富な資金力で、今年のツール・ド・フランスで総合優勝を果たしたゲラント・トーマスに猛烈なアプローチしている。さらにはアレッサンドロ・デ・マルキやセルジュ・パウエルスなど、個性的でアシストも勝利も狙えるメンバーをすでに獲得した。
そしてロット・ソウダルのエーススプリンター、ゴリラことアンドレ・グライペルが移籍を決断した。選んだのはプロコンチネンタルのフォーチュネオ・サムシック、昨年度ワーレン・バルギルが総合系エースとして加入したチームだ。今シーズン結果こそ残せなったが、ツール・ド・フランスでも目立った動きをし続けたことで知名度の上がったチームは、さらに上を目指す戦略として強豪ベテランスプリンターを獲得した。
グライペル
「プロになってから、常に勝つこと、新しい挑戦をすることを意識してきたんだ。だから今あえて移籍する道を選んだんだ。時に居心地のいい場にいると牙を失ってしまう、だから戦いに身を晒すためにも過酷な環境に身を置くことも必要なんだ。そうしなければ歩みを止めてしまうことになるんだよ。僕はこの新しいチームに覚悟と意識と信頼を求めていくつもりだよ。それが強いチームになるための必要条件だからね。」
そしてそのグライペルを失ったロット・ソウダルはすぐにその穴を埋めるべくカレブ・イーワンをミッチェルトン・スコットから獲得した。ミッチェルトン・スコットは総合を重視するチームであり、スプリンターのためのトレインは不十分だった。しかしそこを考えればロット・ソウダルはスプリント勝負に特化したともいえるほどに迫力のある、最強トレインを揃えている。イーワンにとってはこれは大きなステップアップとなりそうだ。
次々と進む移籍、果たして来シーズンの各チームのラインナップはどうなっているのだろう。
H.Moulinette