クリテリウム・ド・ドーフィネ第4ステージ:アラフィリップが狙ったように爆発的スプリント披露し勝利!クウィアトコウスキー脱落で、チームメイトのモスコンが総合リーダーに


©Tim D.Waele/Getty Images
総合リーダーに復帰してわずか1日、チームのエース、ゲラント・トーマス(チームスカイ)のためにアシストに徹したミカル・クウィアトコウスキー(チームスカイ)が脱落する中、もう一人のチームメイトで、過去には人種差別的発言やライバル選手を落車させた訴えられたりとチームのトラブルメーカー、ジャンニ・モスコン(チームスカイ)が総合リーダージャージを引き継いだ。

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しかしそんなステージの主役は、今シーズン勝利量産中のクイックステップ・フロアーズのクラシックエースのジュリアン・アラフィリップ(クイックステップ・フロアーズ)だった。レース最終盤で飛び出したダニエル・マーティン(UAEチームエミレーツ)、トーマス、ロメイン・バルデ(AG2R)にアラフィリップは一気に加速して最後まで先行していたダリオ・カタルド(アスタナ)を捉える。

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マーティンは後続のことはお構いなしにぐんぐんと加速しそのままゴール前勝負となるが、虎視眈々と狙っていたアラフィリップの切れ味鋭いスプリントには誰一人として対応しきれなかった。勝利を確信してガッツポーズをする余裕さえ見せたアラフィリップが、チームに今シーズン38勝目をもたらした。

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「嬉しいよ!なんといってもこれだけのメンバーが顔を揃えているドーフィネだからね。皆ツール目指してコンディションを整えてきているから、当然ハイレベルなバトルになるしね。コース的には今日が僕にとって唯一と言っていいステージ勝利のチャンスだったからね。だからユンゲルスに今日仕掛けたいってことを伝えていたんだ。とにかく脚がよく回ったし、絶好調だったよ。」アラフィリップの口調は自信に満ち溢れていた。

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「残りのステージではユンゲルスのアシストをするけど、隙あらば僕も勝利を狙い続けるよ。もちろん総合も狙えたらそれに越したことはないけど、僕はパンチャーでありクライマーじゃないからね。」アラフィリップのこのコメントがこれがクイックステップ・スタイルそのものだ。
総合リーダーの座を失ったものの、クウィアトコウスキーは総合2位をキープ、総合3位のトーマスを含め総合トップ3をチームスカイがいまだ占めている。それに挑むのはアラフィリップとボブ・ユンゲルス(クイックステップ・フロアーズ)の二人に加えダミアーノ・カルーソ(BMC)、さらにはジロで躍動したサイモン・イェーツの双子の兄弟アダム・イェーツ(ミッチェルトン・スコット)だ。ヴィンチェンツォ・ニーバリ(バーレーン・メリダ)はまだ調整段階なのか、積極的に動いているとは感じられない。
クリテリウム・ド・ドーフィネ第4ステージ
1位 ジュリアン・アラフィリップ(クイックステップ・フロアーズ) 4h26’58”
2位 ダニエル・マーティン(UAEチームエミレーツ)
3位 ゲラント・トーマス(チームスカイ)
4位 ロメイン・バルデ(AG2R)
5位 ピエール・ラトゥール(AG2R) +05”
6位 アダム・イェーツ(ミッチェルトン・スコット)
7位 エマニュエル・ブッフマン(ボーラ・ハンスグロエ)
8位 ギヨーム・マーティン(ワンティ・グループゴベール) +08”
9位 ジャンニ・モスコン(チームスカイ)
10位 ティス・ベノート(ロット・ソウダル)
クリテリウム・ド・ドーフィネ 総合順位
1位 ジャンニ・モスコン(チームスカイ) 13h55’30”
2位 ミカル・クウィアトコウスキー(チームスカイ) +06”
3位 ゲラント・トーマス(チームスカイ)
4位 ジュリアン・アラフィリップ(クイックステップ・フロアーズ) +48”
5位 ダミアーノ・カルーソ(BMC) +49’
6位 ボブ・ユンゲルス(エティックス・クイックステップ) +1’05”
7位 アダム・イェーツ(ミッチェルトン・スコット) +1’11”
8位 ティス・ベノート(ロット・ソウダル) +1’13”
9位 ロメイン・バルデ(AG2R) +1’41
10位 マルク・ソレル(モビスター) +1’48”
H.Moulinette