ツール・ド・フランス2026第16st:個人TT最速はエヴァネポエル!休息日挟み2連勝!ポガチャルはそれに続き2位、総合3位争いのデル・トロとセクサスは僅差!リポウィッツ落車リタイア

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個人TTは個人の能力を最大限に発揮するだけではなく、駆け引き抜きの純粋なパワー勝負だ。このステージでは平たんではなくアップダウンが繰り返すハードなコースだけに、山岳が得意な選手が有利となるレイアウトだった。休息日明けということもありフレッシュな脚の選手たちが26.1㎞を駆け抜けたが、頭一つ抜きんでた個人TT世界チャンピオンのレムコ・エヴァネポエル(レッドブル・ボーラ・ハンスグロエ)が圧倒的なパフォーマンスを発揮、ステージ2位となったタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツXRG)に28秒の差をつけて勝利を手にして見せた。

中間計測でも次々とトップ計測を記録し、最後まで足が緩むことはなかった。ゴール直後もタイムを噛み締める前に即座にポガチャルのリアルタイム映像をともめるなど貪欲に勝利を渇望、今年もツール・ド・フランス個人TTでのステージ勝利を挙げただけでなく休息日前のステージに続いての連勝、ベルギーの独立記念日にベルギー最強の男が花を添えた。

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だがチームとしてはもう一人のエース、総合5位のフロリアン・リポウィッツ(レッドブル・ボーラ・ハンスグロエ)が後半のコーナーで落車しそのまま路面を滑っていき縁石に激突、その際に肩から突っ込んだことで鎖骨を骨折しリタイアとなってしまった。その後ポガチャルも同じコーナーで後輪をスライドさせたが、絶妙のバランス感覚で持ちこたえ難を逃れた。そのポガチャルはエヴァネポエル以外のライバルを突き放す走りでステージ2位、がっちりと総合首位をキープした。

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その背後で総合3位争いがさらに激しくなっている。総合3位のアイザック・デル・トロ(UAEチームエミレーツXRG)が素晴らしい走りでステージ5位、一つ上の総合2位のエヴァネポエルの背中は遠のいたもののタイムロスを抑えるどころか見事にステージ上位フィニッシュをして見せた。だがそれを上回ったのは19歳の驚異の若人ポール・セクサス(デカスロンCMA・CGM)、どこまで走れるかは未知数なところがあったが、デル・トロを上回るステージ4位でゴール、総合順位の入れ替えも新人賞ジャージ奪取もならなかったが、総合でタイム差僅か20秒差に迫っている。

ステージ3位に入ったのは総合7位につけるマティアス・スケルモース(リドル・トレック)、リポウィッツのリタイアもあり総合でも順位を上げ6位、チームメイトの総合5位アユソとの差を1分以上縮めることに成功した。

ジョッシュ・ターリングとフィリッポ・ガンナのネットカンパニー・イネオスTTスペシャリスト二人はフラットではないコースで不向きではあったが、それでもそれぞれステージ10位、11位と速さを披露、ステージ前半を盛り上げた。また同じくチームメイトのタイメン・アレンスマン(ネットカンパニー・イネオス)もステージ7位と奮闘した。

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今大会ここまで3ステージで大逃げに打って出るなど、予想以上の大暴れっぷりを見せているトム・ピドコック(ピナレロQ36.5 プロサイクリング)はこのステージでも予想をはるかに上回る快走を見せた。ガンナに次ぐステージ12位でゴールし、総合でも8位、総合7位のレニー・マルチネス(バーレーン・ヴィクトリアス)とのタイム差を一気に縮め8秒差にまで迫っている。このまま順調にいけば今大会での総合トップ10入りは確実、「グランツールライダーではないし総合優勝など夢のまた夢」と話してきた男が、いよいよ安定して総合上位を狙えるグランツアラーへと進化してきている。

このステージの結果を受けて、総合トップ10入り争いが熾烈となってきている。総合9位のジョーダン・ジェガット(トタルエナジーズ)から総合トップ10入りしたヤニス・ヴォイサード(チュードル・プロサイクリング)までが1分28秒、そしてヴォイサードから1分27秒差以内にイラン・ワイルダー(ソウダル・クイックステップ))とリチャード・カラパズ(EFエデュケーション・イージーポスト)がつけている。今後のステージの結果次第では大きく変動する可能性が高いだけにトップ10争いが一気に面白くなってきた。

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レムコ・エヴァネポエル(ステージ1位、総合2位)
「ベルギー独立記念日に勝てて本当に特別な勝利だよ。今日は両親、妻と妻の両親に子供たちまで皆来てくれていたので、それが大きな後押しになったよ。でもチームエイトのリポウィッツが落車でリタイアしてしまい、ほろ苦い勝利になったね。あとはスペシャライズドにも感謝だよ。まだ未発表の新型モデルを提供してくれて、それが結果につながってよかったよ。ステージ連勝なんて最高だね。ポガチャルはもう別格で5度目の総合優勝を狙っているけど、僕はそこへの対抗馬ではないよ。でも彼に続いて総合2位になれるならそれは最高の結果と言えるね。」

ツール・ドフランス第16ステージ順位
1位 レムコ・エヴァネポエル(レッドブル・ボーラ・ハンスグロエ)  32’19”
2位 タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツXRG)   +28”
3位 マティアス・スケルモース(リドル・トレック)   +1’04”
4位 ポール・セクサス(デカスロンCMA・CGM)   +1’16”
5位 アイザック・デル・トロ(UAEチームエミレーツXRG)   +1’21”
6位 マッティア・カッタネオ(レッドブル・ボーラ・ハンスグロエ)   +1’42”
7位 タイメン・アレンスマン(ネットカンパニー・イネオス)   +1’47”
8位 ブルーノ・アルミレル(ヴィズマ・リースアバイク)   +1’55”
9位 パブロ・カストリーリョ(モビスター)   +2’00”
10位 ジョッシュ・ターリング(ネットカンパニー・イネオス)  +2’02”

ツール・ド・フランス総合順位
1位 タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツXRG)   56h14’18”
2位 レムコ・エヴァネポエル(レッドブル・ボーラ・ハンスグロエ)   +4’32”
3位 アイザック・デル・トロ(UAEチームエミレーツXRG)  +6’51”
4位 ポール・セクサス(デカスロンCMA・CGM)   +7’11”
5位 ホァン・アユソ(リドル・トレック)   +9’22”
6位 マティアス・スケルモース(リドル・トレック)   +10’14”
7位 レニー・マルチネス(バーレーン・ヴィクトリアス)   +12’50”
8位 トム・ピドコック(ピナレロQ36.5 プロサイクリング)   +12’58”
9位 ジョーダン・ジェガット(トータルエナジーズ)   +22’50”
10位 ヤニス・ヴォイサード(チュードル・プロサイクリング)   +24’18”

H.Moulinette