ツール・ド・フランス2026第14st:攻撃せずともライバルは減り、アタック一閃7㎞をポガチャル独走で今大会4勝、通算ステージ25勝目、粘りのデル・トロが2位でUAEがワン・ツーの完勝

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強さというのは攻撃の中だけにあるのではない。もちろん「攻撃は最大の防御」というタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツXRG)の強さがあってこそだが、ポガチャルが動かずともその周囲のライバルチームが総合表彰台を巡るバトルを展開したことで、自らは全く動かずただ淡々とついていっただけでライバルチームはお互いを喰いあい人数を減らしていった。そして満を持して残り7㎞でアタック一閃、あっさりとヨナス・ヴィンゲガード(ヴィズマ・リースアバイク)、ポール・セクサス(デカスロンCMA・CGM)を置き去りにして独走、そのまま一切妥協ない走りでゴールを駆け抜け、見事今大会4勝目、ツール・ド・フランス通算25勝目を挙げた。この日が通算63度目のマイヨ・ジョーヌでもあり、これはエディ・メルクスとベルナール・イノーに続く3位、現役が偉大なチャンピオン達の記録を淡々と追い上げている。
逃げの最後の二人がリチャード・カラパズ(EFエデュケーション・イージーポスト)とトビアス・ヨハンセン(Uno-Xモビリティ)が先行していく中、後続ではデカスロンCMA・CGMが主導権を握りペースを上げていく。ポガチャルは淡々と余裕を持って走り続けるが、徐々に脱落者がでてくる。レムコ・エヴァネポエル(レッドブル・ボーラ・ハンスグロエ)、ホァン・アユソ(リドル・トレック)がついていけなくなる中で、ヴィンゲガードが先頭になりさらにペースを上げると、セクサス、フロリアン・リポウィッツ(レッドブル・ボーラ・ハンスグロエ)、そしてアイザック・デル・トロ(UAEチームエミレーツXRG)はそれに辛うじてついていく。

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だが残り7㎞で今まで動かずにただ着いていったポガチャルがアタック一閃、一撃のアタックで最大ライバルのヴィンゲガード、セクサスを置き去りにする。これで単独走に持ち込んだポガチャルは、ゴール前最後の山頂をトップ通過し山岳賞ジャージを奪還するだけでなく、上りを終えた後のゴールまでの下りと上りのセクションでさらにその差を広げ、最後は笑顔でゴール、38秒差とタイムボーナスを稼ぎ出し、ヴィンゲガードとの差を4分30秒にまで広げた。

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これで総合首位の座をさらにがっちりと盤石なものにしつつある。そしてステージ2位には頂上を超えた後の下りで追いついてきたデル・トロがゴール前の上りでアタック、セクサスを抑えてステージ2位に入り総合順位を上げるとともにチームとしてまたしてもワン・ツーフィニッシュを決めて見せた。セクサスは3位でこちらも総合で順位を上げ、総合表彰台が見えてきた。ヴィンゲガードは4位、総合優勝争いから確実に表彰台争いへとステップダウンした格好となっている。
エヴァネポエルは何とかマイペース走法で粘り切ッ多賀総合4位にダウン、セクサスに逆転で総合表彰台の一角を奪われる結果となった。昨日総合4位までジャンプアップを果たしたトム・ピドコック(ピナレロQ36.5 プロサイクリング)だったが、この日も逃げに乗り一時はバーチャルで総合2位まで順位を上げたが、結局メイン集団に飲み込まれ上りでついていけずに総合9位まで順位を下げる形となった。
第14ステージは155.3㎞で総獲得標高3900mの総合バトルが勃発するのが確実なステージ。だがその前に中間スプリントバトルが勃発、この日もフィリップセンがトップ通過をするが、ピーダースンも2位通過でポイントを積み重ねる。そしてこの日もカラパズのアタックをきっかけに38人の大所帯の逃げが形成される。ピドコックも昨日同様に逃げに乗り二日連続でのタイム獲得を狙う。

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山頂を狙う動きから、山頂を前に逃げ集団からヴァレンタイン・パレ・パントレ(ソウダル・クイックステップ)、カラパズとベン・ヒーリーのEFエデュケーション・イージーポストコンビ、トビアスとアンデルス・ヨハネセンの兄弟(Uno-Xモビリティ)が飛び出していく。さらにそこにアイナー・ルビオ(モビスター)が合流するが、この中では頭一つ抜きんでたカラパズがさらにアタック、ステージ優勝を目指し独走態勢へと持ち込んでいく。それをヨハネセンが追い、さらにその後方で総合バトルが勃発していく。

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この日はUAEチームエミレーツXRGは積極的な攻めの姿勢をあまり見せない代わりに、ライバルチームが活発なバトルを牽引する。デカスロンCMA・CGMはエースの19歳セクサスのために積極的な動きを見せ続けるが、そこから今度はセップ・クス(ヴィズマ・リースアバイク))が追い打ちとなるペースアップを図る。多くの選手がそのペースについていけない中、ポガチャルはどこ吹く風、涼しい顔で対応、自らの仕掛けのタイミングを模索する。アシストするべきデル・トロの調子がいまいちだったこともあり、ポガチャルは自分の間合いまでじっくりと待ち続けると、一気に加速、誰もついていけない状況でいつも通りの圧巻の走りを最後まで見せ杖受けた。
タデイ・ポガチャル(ステージ1位、総合1位)
「今日は沿道のファンに感謝したいね。あそこまでの応援は過去一だったかもしれないね。選手たちはお互いを尊重しているからこその真剣勝負、だからこそ最高のレースを見せられたと思うよ。デル・トロが本調子じゃなかったんで待っていたんだよ。そうしたらデカスロンとヴィンゲガードのペースアップで皆が削られていったね。でも絶好調だったんで、山頂から2㎞(残り7㎞)で仕掛けようって決めたんだ。よく知ったコースだし沿道のファンの声援が後押ししてくれたからね。ヴィンゲガードはほかのツールの時に比べて、少し何かが足りていない感じだよね。僅かではあるんだけどね。」
ヨナス・ヴィンゲガード(ステージ4位、総合2位)
「今日も悪くはなかったんだよ。でも今日また自分に関して新たな気づきもあったよ。調子も悪くないし脚も回っている、チームとしても今日はきちんと機能していたし、いい仕事ができたと思うよ。」
ポール・セクサス(ステージ3位、総合3位)
「毎日が夢のようだよ。本当にきついし、本当に大変だし、でもそれにようやく慣れてきたよ。きついトレーニング積んできたけど、そんなものではなかったよ。新人賞ジャージを着用できるのも夢みたいだし、表彰台争いを出来ていることが本当に楽しいよ。」
トム・ピドコック(総合9位)
「今日も逃げに乗ったのは失敗だったよ。僕が入ったことで、誰も仕事をしたがらなくなって、結果的に中途半端な逃げで労力だけ消耗してしまったよ。」

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ツール・ドフランス第14ステージ順位
1位 タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツXRG) 4h00’07”
2位 アイザック・デル・トロ(UAEチームエミレーツXRG) +38”
3位 ポール・セクサス(デカスロンCMA・CGM)
4位 ヨナス・ヴィンゲガード(ヴィズマ・リースアバイク)
5位 レムコ・エヴァネポエル(レッドブル・ボーラ・ハンスグロエ) +44”
6位 ホァン・アユソ(リドル・トレック) +48”
7位 フロリアン・リポウィッツ(レッドブル・ボーラ・ハンスグロエ) +50”
8位 リチャード・カラパズ(EFエデュケーション・イージーポスト) +1’18”
9位 トビアス・ヨハネセン(Uno-Xモビリティ) +1’40”
10位 マティアス・スケルモース(リドル・トレック)
ツール・ド・フランス総合順位
1位 タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツXRG) 51h18’28”
2位 ヨナス・ヴィンゲガード(ヴィズマ・リースアバイク) +4’30”
3位 レムコ・エヴァネポエル(レッドブル・ボーラ・ハンスグロエ) +5’04”
4位 ポール・セクサス(デカスロンCMA・CGM) +5’19”
5位 ホァン・アユソ(リドル・トレック) +5’22
6位 フロリアン・リポウィッツ(レッドブル・ボーラ・ハンスグロエ) +5’44”
7位 アイザック・デル・トロ(UAEチームエミレーツXRG) +5’50”
8位 マティアス・スケルモース(リドル・トレック) +7’35”
9位 トム・ピドコック(ピナレロQ36.5 プロサイクリング) +7’59”
10位 レニー・マルチネス(バーレーン・ヴィクトリアス) +8’25”
H.Moulinette












