世界選手権2025個人TT:エヴァネポエルが圧倒的な走りで世界選手権3連覇!ヴァインが銀、ファン・ワイルダーが銅、ポガチャルはエヴァネポエルに追いつかれ置き去りにされ4位

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アフリカの大地、ルワンダで開催されている世界選手権の個人TTは平坦とアップ団が組み合わさったハードな40.6㎞の長丁場のレースだった。そしてその頂点に立ったのは、過去2年間個人TT世界チャンピオンの証、アルカンシエルを保持し続けたレムコ・エヴァネポエル(ベルギー)だった。圧倒的なタイムを叩き出したエヴァネポエルは、唯一50分を切る快走を見せ、後続の選手たちに大きくタイム差をつける圧勝だった。グランツールではなかなか思ったように結果が残せていないが、この大舞台にしっかりと照準を合わせ調整、見事世界選手権3連覇の素晴らしい走りを見せてくれた。

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そしてそれに続いたのがジェイ・ヴァイン(オーストラリア)だった。先日行われたグランツールのブエルタ・ア・エスパーニャでも素晴らしい走りを披露したが、その勢いのままにここでもスーパーランを見せた。中間計測でのタイムでは、エヴァネポエルのみに先を行かれた形となり、納得の銀メダル獲得となった。エヴァネポエルとのタイム差は最終的には1分14秒差、タイム差はあるが価値ある銀メダルは、昨年度の世界選手権ミックスチームリレーの金メダルに続く二つ目のメダルとなった。

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銅メダル以降は僅差の勝負となったが、表彰台最後の一角を確保したのはイラン・ファン・ワイルダー(ベルギー)だった。歴代最強とこのタデイ・ポガチャル(スロヴェニア)との差は僅かに1秒、さらに5位のアイザック・デル・トロ(メキシコ)とのタイム差もわずか4秒と激戦を制した。
国別でみればベルギーがワン・スリーとなっており、共に現所属はソウダル・クイックステップだが(エヴァネポエルはシーズン終了後に移籍)、UAEチームエミレーツも2,4,5位を占める形となっており、改めて両チームが実力ある選手が揃っていることを感じさせた。

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だがポガチャルにとっては屈辱的な敗北となった。自分の直後に2分差でスタートしたエヴァネポエルに追いつかれ、そして置き去りにされてしまう。途中踏みとどまろうとエヴァネポエルの背後についたが、これはルール上のドラフティング(空力の利を得る)にあたるため注意を受ける形となった。直接ライバルとのバトルで敗北することはあっても、ここまで明確にその差を突き付けられたことは珍しく、更に表彰台も逃したことで、完敗と言える形になったと言えるだろう。

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レムコ・エヴァネポエル(金メダル)
「世界選手権では過去最高の走りができたよ。きついコースだったけど、スタートから最後まで自分の明確な順位が把握できるんで、走りを調整しやすかったよ。今日の目的は別にポガチャルを捕らえることではなかったけど、ゴールまで残り数分の所で捉まえたけどとにかく全速力でゴールまで駆け抜けたかったんだ。彼の背中が見えて、だんだんそれが大きくなっていって、速く捕まえたい!って思って必死で漕いだよ。でも彼に勝つことが目的ではなく、レースに勝利することが目的だったから冷静でいられたよ。最後まで痛みと苦しみがモチベーションになったよ。」
ジェイ・ヴァイン(銀メダル)
「去年メダルを逃したんで、今年は狙っていたんだよ。今回のコースは僕にうってつけだと思ったので、いけるとは思っていたんだよね。まあそれよりもエヴァネポエルは強かったねぇ。」
タデイ・ポガチャル(4位)
「正直受け入れがたい結果だよ。でもエヴァネポエルがそれだけしっかりと調整して狙ってきたという事だしこのTTを制したんで来週のロードではお手柔らかに頼みたいね。正直追いつかれて置き去りにされるなんて露ほども思っていなかったよ。ただただ脱帽だよ。最後まで全力でいければ1秒差で表彰台を失うことはなかったけど、途中情報でモチベーションがね…」

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世界選手権2025個人TT男子順位
金メダル レムコ・エヴァネポエル(ベルギー)
銀メダル ジェイ・ヴァイン(オーストラリア)
銅メダル イラン・ファン・ワイルダー(ベルギー)
4位 タデイ・ポガチャル(スロヴェニア)
5位 アイザック・デル・トロ(メキシコ)
6位 アンドレアス・レクネサンド(ノルウェイ)
7位 ルーク・プラップ(オーストラリア)
8位 ブルーノ・アルミラル(フランス)
9位 サイメン・アレンスマン(オランダ)
10位 ステファン・キュング(スイス)
H.Moulinette












