ブエルタ・ア・エスパーニャ第19st:スプリンターステージを制したのはフィリップセン!ポイント賞ジャージのピーダースンを撃破で今大会3勝目!総合はヴィンゲガードが中間スプリントでボーナスタイム獲得

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いよいよ佳境を迎えるブエルタ・ア・エスパーニャ、最後の山岳バトルを前に集団スプリントステージが用意されていた。そしてそんなステージを制したのは、第1、第8ステージを制し、ひたすら山岳で我慢の走りを続けたヤスパー・フィリップセン(アルペシン・ドゥクーニンク)だった。これで今大会3勝目、ポイント賞ジャージはほぼマッズ・ピーダースン(リドル・トレック)で確定という中、着実に勝利を積み重ねて見せた。
ツールでの怪我からの復帰となった今大会、残り3㎞を切り各チーム隊列を組みスプリンターエースのポジション取りをする中、その3㎞からの勾配のある上りのせいでアルペシン・ドゥクーニンクは完全に立ち遅れた形となった。だがそこから残り1㎞で鮮やかにポジションを挙げていき、残り1㎞を切ると一気に主役へと躍り出た。チームメイトの完璧な牽引から発車準備を整える中、ピーダースンは完全に後手に回ったことで先にスプリントを後方から開始せざるを得なかった。そんなことお構いなしにチームメイトのエドワード・プランカート(アルペシン・ドゥクーニンク)のリードアウトから飛び出すと、圧倒的な加速と馬力でライバルを圧倒、最後は後ろさえ振り返る余裕を持っての勝利となった。ピーダースンはステージ2位、そしてオールイ・アウラール(モビスター)がステージ3位に入った。
翌日の最終山岳バトルを前に、思わぬ形で総合2位のジョアオ・アルメイダ(UAEチームエミレーツ)は総合リーダーのヨナス・ヴィンゲガード(ヴィズマ・リースアバイク)にタイム差をつけられる形となった。なんと中間スプリントでヴィンゲガードがスプリントをボーナスタイムを獲得、昨日アルメイダが10秒のタイム差を取り戻したのに対し、これで4秒また突き放すことに成功した。僅差のバトルが繰り広げられる中、このボーナスタイムが結果的に大きな差となりうる可能性を秘めている。

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この日はレース序盤の逃げが早々と吸収されてしまう。その後横風区間での分断があわや発生しそうになるなどありながらも集団は一つでゴール勝負へと向かっていく。どのチームもこの3週間の疲れもあり積極的な攻めとまでは成らないが、相変わらずペースは速かった。そしてこの日の救済措置ゾーンの残り3㎞を切ると、昨日の個人TTで勝利したフィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアス)が素晴らしい走りで一気にプッシュしていく。そのペースをなかなかライバルチームは崩せないままに残り距離はなくなっていき、ピーダースンもいい位置で勝負へと向かっていく。しかしやはりトレインの組み方はアルペシン・ドゥクーニンクほうが上だった。早々とゴール前に行くのではなく、これ以上ないタイミングでゴール前まで現れ、そして颯爽とリードアウトを果たし勝負の一手、フィリップセンのスプリントへと持ち込んで見せた。まるでお手本のような鮮やかな勝利だった。
ヤスパー・フィリップセン(ステージ1位)
「11日間ほぼ耐えるだけで何一つスプリンターとしての仕事をしていなかったからね、しんどいわ。こういう感じになるだろうとは思っていたよ。今日もチームはドンピシャの仕事をしてくれたね。最後の1kmで狙い通りのポジションに行けたんだ。でも正直きつかったんだ。でもゴールラインが見えて一気にアドレナリンが駆け抜けたよ。勝ちクセというのは維持しておきたいものなんだよ。この調子を最終日にも発揮したいね。」

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ヨナス・ヴィンゲガード(総合1位)
「中間スプリントでのポイントとボーナスタイムは予定にはなかったんだよ。ただ集団先頭にいたんで、どうせなら、ってなったんだよ。結果的にあれが大きな意味を持ったね。この4秒で勝負がつくわけではないけど、こういうところの差が最終的に大きかった、とは成りえるからね。今週はずっと総合リーダージャージを防御するスタンスで走ってきたんだけど、これを最後まで手放す気はないよ。だから明日も当然守りに行くよ。攻撃ではなく防御中心だけど、もちろんチャンスがあれば攻めるけどね。第9ステージで勝利したときのような脚があるといいね。」

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ブエルタ・ア・エスパーニャ第19ステージ順位
1位 ヤスパー・フィリップセン(アルペシン・ドゥクーニンク) 3h50’35”
2位 マッズ・ピーダースン(リドル・トレック)
3位 オールイ・アウラール(モビスター)
4位 イェンス・ビールマンス(アルケアB&B ホテルズ)
5位 ベン・ターナー(イネオス・グレナディアス)
6位 アルネ・マリ(インターマルシェ・ワンティ)
7位 ファビオ・クリステン(Q36.5プロサイクリング)
8位 イーサン・ヴァーノン(イスラエル・プレミアテック)
9位 ティボー・グルエル(グルーパマFDJ)
10位 ヨルダン・ラブロス(デカスロンAG2Rラモンディアル)
ブエルタ・ア・エスパーニャ総合順位
1位 ヨナス・ヴィンゲガード(ヴィズマ・リースアバイク) 68h57’44”
2位 ジョアオ・アルメイダ(UAEチームエミレーツ +44”
3位 トム・ピドコック(Q36.5プロサイクリング ) +2’43”
4位 ジャイ・ヒンドリー(レッドブル・ボーラハンスグロエ) +3’22”
5位 ジュリオ・ペリッツァーリ(レッドブル・ボーラハンスグロエ) +4’23”
6位 マシュー・リッチテロ(イスラエル・プレミアテック) +5’21”
7位 フェリックス・ガル(デカスロンAG2Rラモンディアル) +5’24”
8位 セップ・クス(ヴィズマ・リースアバイク) +7’30”
9位 トースタイン・トレーエン(バーレーン・ヴィクトリアス) +7’46”
10位 マッテオ・ヨルゲンセン(ヴィズマ・リースアバイク) +10’21”
H.Moulinette












