パリ~ルーベ2021選手コメント:限界まで走り、男泣きした3人のそれぞれの思い、運に見放された4位モスコンの思いとは


©Paris Roubaix
ソニー・コルブレッリ(バーレーン・ヴィクトリアス)優勝
「信じられない!初めてのパリ~ルーベで勝利できるなんて!ただただうれしいよ!今日のレースは伝説だよ。悪天候に始まり、アランベールでのファン・デル・ポエルのアタック、そこから最後まで行き最後は3つ巴のスプリント、あのロットソウダルの選手(名前を知らない為)が仕掛けたけど、残り25mで逆転できたんだ。でも体はもう限界だったよ。今年は最高の一年になったよ!」
フロリアン・フェルメールシュ(ロット・ソウダル)2位
「本当にがっかりしているよ。だって目の前に勝利があったんだよ。パリ~ルーベの勝利だよ!今はこの結果をまだ受け止めきれないよ。時間がたてば、この結果を徐々に受け入れて、喜びと誇りに代わっていくんだろうけど、今の段階ではそれは難しいよ。ゴール勝負では分が悪いのはわかっていたから、先に仕掛けるしかなかったんだ。2人がお互いを見あっていて、僕を見ていなかったから仕掛けたんだよ。これ以上ない完璧な鹿絵だったと思う。でももう体が言うことを聞かなかったんだ。脚が悲鳴を上げて、最後はコルブレッリに抜かれてしまったよ。敗者としての2位だよ。」

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マシュー・ファン・デル・ポエル(アルペシン・フェニックス)3位
「死ぬ気で勝ちに行く、そうしないと誇れないだろ。今日はもう脚がこれ以上動かなかった。完全に力を出し切ったよ。初のパリ~ルーベで3位なら、納得しないとね。僕自身初参加だったけど、今日のレースは歴史に残る大会になったんじゃないかな。アランベールで仕掛けてからは、もうずっと全開だったよ。残り40㎞からは、もう体が悲鳴を上げていたよ。常に補給食は取っていたんだけど、すっからかんだったよ。まあ皆限界で走っているのは見えていたんで、条件は一緒だったね。皆が限界の中で、僕が僅かに力が残っていれば勝てたんだろうけど、もうそれすら残っていなかったよ。これで一休みして、シクロクロスシーズンを迎えるよ。」
ジャンニ・モスコン(イネオス・グレナディアス)4位
「スペアバイクのタイヤの気圧が違ったんだよ。スタートから5時間たって、タイヤの気圧が落ちてきていたのが、たまたまちょうどよかったんだろうね。だからニューバイクに乗って違和感しかなかったよ。それが気になって走ることに集中しきれなかったら、案の定滑りやすい路面に足元をすくわれたよ。今日は八女に仕掛けたんだ。でも運にも見放されたね。限界で走り続けたけど、その中でミスをすれば負ける、そういうことだよ。落車の後もまだ踏ん張れたけど、あれが限界だった。ライバル3人のほうが脚を残していたんだよ。でも4位、また来年挑戦するよ。」
H.Moulinette