現役を続行する中年の星たち!来シーズン50歳になるレベッリンはカンボジアサイクリングアカデミーと契約へ!44歳のマンセボとセビリャも共に現役続行!

シーズンオフになると聞こえてくるのが様々な選手の引退の便り、しかし世の中には衰え知らずなベテランがいまだ健在だ。来シーズン50歳の大台を迎えるダビデ・レベッリンは、カンボジア籍のカンボジアサイクリングアカデミーで新シーズンを迎えることとなる。

©Meridiana Kamen
1993年にデビューしアルデンヌクラシック3連勝など輝かしい成績を残してきたクラシックハンターは、なんと29年目のシーズンを迎えるわけだが、今シーズンもコンチネンタルチームの一員としてルーマニアで行われたステージレースで総合8位に入り、イタリア選手権にも出場するなど、全く衰えを見せていない。10代や20代の選手たちに交じり、父親や祖父でもおかしくない年齢のレベッリンが、いまだにその強さを誇示し続けているのは脅威としか言いようがない。間違いなく来シーズンも、若手の育成のために尽力しながらも、きちんと自らの結果も求めるスタイルは貫き通すだろう。
そしてもう二人ベテランが現役を続行する。フランシスコ・マンセボとオスカル・セビリャの二人はともに44歳、ともに1998年にプロ入りを果たし、24年目のシーズンを迎えることとなる。
実績十分なマンセボは、2005年のツール・ド・フランスで総合4位、2004年のブエルタ・ア・エスパーニャでも総合3位表彰台を獲得しており、来シーズンも引き続き日本のマトリックス・パワータグで引き続き走ることが決まった。
同じく実績十分なセビリャは、ツール・ド・フランスで総合一桁フィニッシュ1度、ブエルタ・ア・エスパーニャでは最終ステージまで総合リーダーだったが、個人TTで総合優勝を逃し総合2位にもなるなど、一桁フィニッシュ3度と総合的なパフォーマンスが高い。こちらは南米コロンビアで引き続き走り続ける。
3名に共通するのは、それぞれドーピング疑惑で強豪チームから離れ、その後マイナーチームや後進国のチームでのレースを走り続けていることだ。レベッリンは出場停止期間があったが、マンセボとセビリャは疑惑のみで終わっているが、自転車界最大のスキャンダルとなったオペラシオン・プエルトで名前が挙がったことで、ヨーロッパの大舞台でのチャンスをほぼ失ってしまった。しかしそれでも3名はスポーツへの思いを断ち切れずに、走る場を求めヨーロッパからアジア、南北アメリカ大陸までを渡り歩いてきた。そしてジャーニーマンでもある3人のベテランはその過程でそれぞれ結果を残し続けている。
いろいろあった選手生活ではあるが、それでもなおまだ現役選手としてレースと向き合う姿勢には頭が下がる思いだ。来年もそんなベテランたちの活躍を期待したい。
H.Moulinette