コロナを機に自転車利用促進を一気に推し進める自転車大国イタリア!なんと自転車購入資金の60%を支給で空前の自転車ブームに!フランスでも古い自転車の修理費用の一部を国が負担

日本からすればうらやましいような話だ。新型コロナウイルスによる経済停滞と、運動不足の解消に頭を悩ませる中、自転車の本場イタリアとフランスでは面白い対策が発表されている。なんと新規の自転車購入費用の60%(最大で500ユーロまで~約6万ほど)を国が補助するというのだ。ミラノなどヨーロッパ屈指の汚染都市ともいわれるだけに、これを機に自転車専門レーンの設置などを推し進め、さらには自転車の利用を促し環境都市、環境国家も目指してしまおうという判断だ。

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仕組みは簡単だ。ユーザーがデジタルクーポンをダウンロード、それを販売店に持ち込み60%ディスカウントされた価格で購入する。ショップ側がそのクーポンをまとめて国に提出し、補助金を環境省から受け取るという形だ。
このクーポンは新車のみならず、中古車や、電動バイクやセグウェイなどにまで使えてしまうのだ。車の中で3密の状況を作らないように、ここが単独で移動できる自転車を推奨するという事だ。
またフランスでもコロナ以前より自転車利用を推進しており、古い自転車を修理レストアする際には自転車店を利用すれば国が50ユーロを負担する仕組みとなっている。これもイタリア同様で、店舗側が金額を割引、その差額を国に請求する形となっている。

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イタリアとフランス、自転車大国であるこの二つの国のような対策ができてこそ、自転車が市民権を獲得していると言えるだろう。本来日本はスポーツバイクでなくとも自転車ユーザー自体は多い。にもかかわらず、まだまだ自転車専用レーンの設置さえも十分に進まず、自転車乗りのマナー問題が取りざたされる日本では、ここまでの思い切った対策は難しいかもしれない。しかし昨今の環境問題を考え、イタリアのこのような対策を見ると、期待してしまうのは私だけではないはずだ。
自転車に市民権を!そうなっていくように個々が出来ることから始めてみようではないか。
H.Moulinette